セッション情報 | ポスター術後再建腸管FRCP その他 |
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タイトル | P-263:術後再建腸管に対するダブルバルーン内視鏡を用いたERCPの治療成績についての検討 |
演者 | 藤田 勲生(国立病院機構福山医療センター消化器内科) |
共同演者 | 豊川 達也(国立病院機構福山医療センター消化器内科), 渡邊 一雄(国立病院機構福山医療センター消化器内科), 表 静馬(国立病院機構福山医療センター消化器内科), 岡本 明子(国立病院機構福山医療センター消化器内科), 上田 裕也(国立病院機構福山医療センター消化器内科), 宮阪 梨華(国立病院機構福山医療センター消化器内科), 遠藤 伸也(国立病院機構福山医療センター消化器内科), 村上 敬子(国立病院機構福山医療センター消化器内科) |
抄録 | 【目的】術後再建腸管例でのERCPは,ダブルバルーン小腸内視鏡(DBE)を用いることによって可能となってきている.我々は,術後再建腸管に対するDBERCPの治療成績について検討した.【方法】当院で2005年から2013年8月までに,術後再建腸管に対してDBERCPを施行した33例(48件)について,乳頭到達率,胆管処置達成率などを検討した.【成績】再建術式は,Billroth II法が11例(15件)でRoux-en-Y法が12例(15件),膵頭十二指腸切除例が5例(9件),胆管空腸吻合例が4例(8件)であり,1例は胆管切除後の小腸置換術後例であった.十二指腸乳頭もしくは胆管空腸吻合部への到達例は25例(76%),37件(77%)であった.再建術式別に検討すると,到達例はBillroth II法では10例(91%),12件(80%)でRoux-en-Y法では8例(67%),11件(73%)であった.また膵頭十二指腸切除例では100%の到達率であったが,胆管空腸吻合例では2例(50%),5件(63%)であった.小腸置換術後例では,胆管吻合部へは未到達であった.未到達原因は,7件が小腸や吻合部の屈曲によって盲端に到達できないことであり,2件は盲端に到達するも乳頭を発見できないことであった.次に胆膵管処置達成例について検討すると,処置達成例は,全体で20例(60%),31件(65%)であった.未達成原因は,3件が胆管への深部挿入不可であり,1件は胆管挿入困難であった.Billroth II法と胆管空腸吻合例では,十二指腸乳頭もしくは吻合部に到達した全例で処置達成されていたが,Roux-en-Y法では処置達成率は乳頭到達例の約50%であった.Roux-en-Y法での処置達成率は,他の腸管再建症例と比較して低い結果であった.【結論】術後再建腸管に対するDBERCPは乳頭到達率,処置達成率も十分な結果とは言えず,特にRoux-en-Y症例で低い結果であった.今後,挿入方法や処置時のデバイス選択に,さらなる検討が必要と考えられた. |
索引用語 |