セッション情報 ポスター

胆道癌 その他

タイトル P-270:

切除不能進行・再発胆道癌の予後予測因子としてアルブミン・CRP比は有用な因子となる

演者 大原 正嗣(北見赤十字病院消化器内科)
共同演者 岩永 一郎(北見赤十字病院消化器内科), 杉浦 諒(北見赤十字病院消化器内科), 宮本 秀一(北見赤十字病院消化器内科), 水島 健(北見赤十字病院消化器内科), 江平 宣起(北見赤十字病院消化器内科), 上林 実(北見赤十字病院消化器内科)
抄録 【背景】切除不能進行再発胆道癌は,高齢者が発症することが多く,化学療法も効果は限定的であるため,治療導入にあたって予後予測因子を参考にすることは有用である.【目的】切除不能進行再発胆道癌における化学療法施行例での予後因子を検討する.【対象】2006年1月から2013年4月までに北見赤十字病院消化器内科にて,化学療法を施行された54例を対象とした.【結果】Gemcitabine(GEM)単独群が33例,GEM+Cisplatin併用療法が12例,S-1単独群が9例で,年齢の平均値は70.8歳であった.全体での無増悪生存期間中央値は116日で,全生存期間中央値は385日と,ほぼ既報と同様であった.全生存期間について単変量解析を行ったところ,PSのハザード比(HR)が2.2[95%CI 1.3-3.5,p値0.0015],アルブミン値が0.28[95%CI 0.14-0.56,p値0.00032],CRP値が1.2[95%CI 1.1-1.4,p値0.0037],術後再発が2.4[95%CI 1.1-5.2,p値0.035]であった.さらに,Alb/CRP値を新たに検討したところ,10以上で生存期間中央値が210日,10未満で707日であり,他の因子も含めた多変量解析でHRが0.17[95%CI 0.0075-0.37,p値0.0000095]と非常に大きな差を認めた.【結語】切除不能進行胆道癌において,アルブミンCRP比(cut off値10)は,予後予測因子として有用である.
索引用語