セッション情報 ポスター

胆道癌 その他

タイトル P-271:

細胆管細胞癌6症例の画像,病理の検討

演者 会澤 信弘(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科)
共同演者 由利 幸久(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 中野 智景(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 青木 智子(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 楊 和典(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 石井 昭生(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 橋本 健二(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 高嶋 智之(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 坂井 良行(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 岩田 一也(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 池田 直人(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 田中 弘教(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 岩田 惠典(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 榎本 平之(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 斎藤 正紀(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 近藤 祐一(兵庫医科大学肝胆膵外科), 藤元 治朗(兵庫医科大学肝胆膵外科), 廣田 誠一(兵庫医科大学病院病理部), 飯島 尋子(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科), 西口 修平(兵庫医科大学内科学講座肝胆膵科)
抄録 はじめに:細胆管細胞癌は,肝細胞癌や胆管細胞癌に類似する組織が混在し多彩な画像所見を呈する.そのため,治療前の画像診断では肝細胞癌や胆管細胞癌と診断されることが多い.今回,過去5年間に当院で細胆管細胞癌と診断した6症例について,画像と病理を対比して検討した.対象:当院で過去5年間に細胆管細胞癌と診断した6症例(年齢:45~77歳,男性4例,女性2例,手術症例:5例,生検診断:1例,腫瘍径6cm以上:2例,3cm未満:4例)を対象とした.結果:CT,MRIの動脈相では全症例で造影効果を認めたが,いずれも淡く染まりであった.門脈相で染影が遷延した症例は5例で,いずれも全体ではなく部分的に染影を認めた.平衡相では3例が一部淡く染影を認め,3例は等~低吸収を呈した.EOB-MRIを施行した3例とも,拡散強調画像で高信号で,肝細胞相で明瞭に低信号を呈した.腹部超音波検査のBモードでは全症例とも低エコーを呈し,境界明瞭なものが3例,不明瞭なものが3例であった.Sonazoid造影超音波検査では動脈優位相,門脈優位相ともCT,MRIと同様の造影パターンであった.いずれの症例もkupffer相では明瞭にdefectを呈した.これらの病理標本を検討したところ,細胞密度が高い部分は比較的造影効果は強く見られた.また,門脈血流が少し残存している症例や,繊維性間質が比較的多い部分は遷延傾向を示した.まとめ:細胆管細胞癌は境界不明瞭なことが多く,造影検査では動脈相で染影を認め,門脈相では遷延傾向を認めた.EOB肝細胞造影相とSonazoid Kupffer相では明らかに低信号を示した.線維生間質の程度により染影のパターンが異なり,画像診断が困難である一因と考えられた.
索引用語