セッション情報 | ポスター胆道癌 その他 |
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タイトル | P-274:地域医療における肝胆膵悪性疾患治療への取り組み―外科医の立場から― |
演者 | 山中 潤一(山中医院) |
共同演者 | 大橋 浩一郎(兵庫医科大学肝胆膵外科), 矢田 章人(兵庫医科大学肝胆膵外科), 末岡 英明(兵庫医科大学肝胆膵外科), 宇多 優吾(兵庫医科大学肝胆膵外科), 小坂 久(兵庫医科大学肝胆膵外科), 近藤 祐一(兵庫医科大学肝胆膵外科), 鈴村 和大(兵庫医科大学肝胆膵外科), 麻野 泰包(兵庫医科大学肝胆膵外科), 岡田 敏明(兵庫医科大学肝胆膵外科), 平野 公通(兵庫医科大学肝胆膵外科), 黒田 暢一(兵庫医科大学肝胆膵外科), 井上 崇(公立宍粟総合病院内科), 佐竹 信祐(公立宍粟総合病院外科), 山崎 富生(公立宍粟総合病院内科), 飯室 勇二(兵庫医科大学肝胆膵外科), 藤元 治朗(兵庫医科大学肝胆膵外科) |
抄録 | [目的]遠隔地域で診断された肝胆膵悪性疾患は進行例が多く,high volume centerへの紹介に時間を要し,術後定期フォローや集学治療が困難な場合も少なくない.また地域基幹病院を担う外科医育成には肝胆膵外科手術の習得も重要である.今回地域の肝胆膵外科治療に関して,大学病院,地域基幹病院,外科専門医関連施設医院の連携と外科医育成における肝胆膵外科指導医の取り組みを報告する.[対象及び方法]1997-2013年に遠隔地域で肝胆膵悪性疾患と診断された39例を対象とし,術式,施設,術後フォロー,再発治療,予後をretrospective reviewにより検討.[結果]対象の内訳は1)肝21例,2)胆道9例,3)膵9例,術式の内訳は,1)系統的肝切除16例,部分切除4例(鏡視下切除2例),開腹MCT 1例,2)肝門部胆管悪性腫瘍手術4例,膵頭十二指腸切除2例,胆管悪性腫瘍手術2例,肝切除を伴う胆嚢悪性腫瘍手術1例,3)膵頭十二指腸切除5例(門脈合併切除再建5例),膵体尾部切除4例.術後は地域関連施設医院で定期的に腫瘍マーカー・画像診断によるフォロー,化学療法を施行,さらに地域基幹病院でのCT,MRにより,必要に応じてTACE・RFAを追加.現在,肝内胆管癌12年生存,肝門部胆管癌11年生存各1例を含む6例が5年生存中.また上記1)の9例(23%)は地域基幹病院で外科修練医と共に施行,外科的合併症無く経過した.[結語]大学病院で手術後,指導医が各施設間を往来,地域関連施設でフォロー,治療介入し,また地域基幹病院と連携した再発治療により,高齢者の遠隔地域からの通院負担を軽減,遜色のない集学治療レベルを維持し得る.また指導医の手術参加と適切な症例選択により,地域基幹病院で修練カリキュラムに基づいた肝切除を安全に遂行し得る可能性が示唆された. |
索引用語 |