セッション情報 ポスター

門脈圧亢進症

タイトル P-279:

肝細胞癌手術時のB-RTO治療適応胃静脈瘤の検討

演者 宮澤 祥一(日本大学医学部附属板橋病院消化器肝臓内科)
共同演者 田村 彰教(日本大学医学部附属板橋病院消化器肝臓内科), 水谷 卓(日本大学医学部附属板橋病院消化器肝臓内科), 伊藤 潔(日本大学医学部附属板橋病院消化器肝臓内科), 上村 慎也(日本大学医学部附属板橋病院消化器肝臓内科), 阿部 真久(日本大学医学部附属板橋病院消化器肝臓内科), 松本 直樹(日本大学医学部附属板橋病院消化器肝臓内科), 松岡 俊一(日本大学医学部附属板橋病院消化器肝臓内科), 森山 光彦(日本大学医学部附属板橋病院消化器肝臓内科)
抄録 【目的】肝細胞癌合併胃静脈瘤に対して行うB-RTOの治療方針に明確な治療適応や基準はない.今回当施設における現状を報告し適応と治療時期について検討する.【対象と方法】2008年5月以降施行した46例中シャント脳症治療目的を除いた43例の検討.年齢中央値68(43-81)歳,男:女=25:18,Child-Pugh A:B=28:15で,成因はHBV:HCV:NBNC=6:29:8であった.【成績】肝細胞癌合併は39.3%(17/43)でこのうち6例が手術症例であった(35.3%).全例静脈瘤はF2か3,RC1以上のどちらかであり肝細胞癌手術に先行してB-RTOを行った.総EOI注入量は18.0(4.5-40)ml,成功率は100%(6/6)であった.またB-RTOから手術までの日数は11.3(8-14)日であり全例周術期に問題がなかった.手術を先行した症例は3例で,静脈瘤はすべてF1RC0であった.このうち1例は肝細胞癌手術後B-RTO行わず,手術から1年経た現在も静脈瘤の悪化はない.【考察】手術適応肝細胞癌合併胃静脈瘤はF2以上若しくはRC1以上ならば先行してB-RTOを行い,肝細胞癌手術はそれから概ね10日あければ施行可能と思われた.【結語】肝細胞癌合併胃静脈瘤に対して安全にB-RTOが施行できた.その適応・時期について報告した.
索引用語