セッション情報 | ポスターGERD 1 |
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タイトル | P-302:PPI不応性NERD患者における食道運動障害症例の病態検討 |
演者 | 井澤 晋也(愛知医科大学消化器内科消化管部門) |
共同演者 | 舟木 康(中央臨床検査部), 田村 泰弘(愛知医科大学消化器内科消化管部門), 近藤 好博(愛知医科大学消化器内科消化管部門), 伊藤 義紹(愛知医科大学消化器内科消化管部門), 増井 竜太(愛知医科大学消化器内科消化管部門), 土方 康孝(愛知医科大学消化器内科消化管部門), 徳留 健太郎(愛知医科大学消化器内科消化管部門), 河村 直彦(愛知医科大学消化器内科消化管部門), 飯田 章人(愛知医科大学消化器内科消化管部門), 小笠原 尚高(愛知医科大学消化器内科消化管部門), 佐々木 誠人(愛知医科大学消化器内科消化管部門), 春日井 邦夫(愛知医科大学消化器内科消化管部門) |
抄録 | 【目的】PPI不応性NERD患者に食道運動障害症例が含まれ,症状の発現が逆流と関連することを報告した.しかし症状発現が逆流と関連がない食道運動障害症例も少なからず存在する.症状発現と逆流が関与する陽性群と関与を認めない陰性群に分け胃食道逆流動態や症状発現などについて比較検討を行った.【方法】常用量のPPIを8週間服用後も胸やけなどの症状が持続するPPI不応性NERD患者90名に食道内圧検査を施行し,食道運動障害を認めた27名(平均年齢56.8±2.9歳,男性17名)を対象とした.24MMI・pHにて症状出現に占める割合Symptom Indexで50%以上を陽性とした.逆流動態はProximal及び胃食道逆流回数,平均Bolus Clearance Time(BCT)で評価を行い,症状評価はFSSGとQUESTを神経症の有無はCMI健康問診を行った.【結果】陽性群は19名(平均年齢56.1±3.7歳,男性13名:IEM 6名,NEMD 8名HLES 5名),陰性群8名(平均年齢58.5±5.0歳,男性4名:IEM 2名,NEMD 4名HLES 2名)を認め患者背景に差は認めなかった.FSSG総点数は陽性群:陰性群(19.2±2.1:13.5±1.8),QUEST問診は(6.3±0.9:5.3±0.7)に差は認めなかった.逆流動態の評価ではProximal逆流回数は陽性群:陰性群(29.6±8.5:12.6±3.2),胃食道逆流回数(64.1±14.6:42.1±10.0),BCT(13.8±2.0:9.8±2.2)に差は認めなかった.陽性群はProximal・胃食道逆流回数ともにFSSGの10項目目(苦い水が上がってくる)スコアに関連(p<0.05)を認めたが陰性群はすべての項目に関連を認めなかった.陽性群はBCTとすべての項目に関連を認めなかったが,陰性群は4項目目(胸をこする)と関連(p<0.05)を認めた.【結論】PPI不応性NERD患者に含まれる食道運動障害症例の病態は,その症状発現が逆流と食道クリアランスに関連する運動機能の要因が考えられた. |
索引用語 |