セッション情報 | ポスターGERD 2 |
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タイトル | P-306:FD/NERDに対する消化管運動改善薬の有用性の検討 |
演者 | 小林 健一(刈谷豊田総合病院内科) |
共同演者 | 浜島 英司(刈谷豊田総合病院内科), 井本 正巳(刈谷豊田総合病院内科), 中江 康之(刈谷豊田総合病院内科), 仲島 さより(刈谷豊田総合病院内科), 坂巻 慶一(刈谷豊田総合病院内科), 松浦 倫三郎(刈谷豊田総合病院内科), 澤田 つな騎(刈谷豊田総合病院内科), 内田 元太(刈谷豊田総合病院内科), 室井 航一(刈谷豊田総合病院内科), 後藤 秀実(名古屋大学消化器内科) |
抄録 | 【目的】草野らは2012年にFDとNERDの鑑別診断に有用な改訂Fスケールを開発した.今回この改定F scaleを用いてFD/NERDに対する消化管運動改善薬(mosapride citrate hydrate,六君子湯)の有用性について検討した.【対象】2013年4月~6月の間に当科で上部消化管内視鏡・改定F scaleを同時に施行し,改定F scaleが1点以上のFD/NERD/RE138例(消化管運動改善薬は未投与)を対象とした.逆流性食道炎LA分類改のGrade N・MをFDあるいはNERD,Grade A~DをREとした.138例中FDが53例,NERDが43例であった.【方法】FD/NERD96例を,RPZ 1T/日投与群(R群),RPZ 1T+mosapride(5mg)3T/日投与群(R+M群),RPZ 1T+六君子湯(2.5g)3P/日投与群(R+Ri群)の3群に,無作為に振り分け,4週間後に改定F scaleを施行した.FD/NERDで,3群それぞれの改定F scaleの値の推移,3群間の改定F scaleの変化量の比較を,改定F scaleの全体の値,refluxスコア,dyspepsiaスコア別に検討した.尚,検定には,Wilcoxon t-test,Kurskal-Wallis test,Mann-Whitney U-testを用いた.【結果】FDでは,3群のいずれも改定F scaleの全体の値,dyspepsiaスコアが有意に低下し,refluxスコアは3群とも低下傾向にあるもののR+Ri群のみ有意に低下した(p<0.05).NERDでは,3群のいずれも改定F scaleの全体の値,refluxスコアが有意に低下した(p<0.05).dyspepsiaスコアは,R群,R+Ri群では有意に低下したが(p<0.05),R+M群は有意な差を認めなかった.尚,3群間の改訂F scaleの変化量は,FD,NERDともに全体の値,refluxスコア,dyspepsiaスコアのいずれも,有意な差を認めなかった.【結論】FD/NERDの初期治療はPPI単剤投与が妥当であった. |
索引用語 |