セッション情報 ポスター

GERD 2

タイトル P-307:

初発GERD,再発性GERDにおけるPPI維持療法―継続治療,頓服治療―での症状改善効果の検討

演者 永原 章仁(順天堂大学医学部消化器内科学講座)
共同演者 浅岡 大介(順天堂大学医学部消化器内科学講座), 北條 麻理子(順天堂大学医学部消化器内科学講座), 佐々木 仁(順天堂大学医学部消化器内科学講座), 嶋田 裕慈(順天堂大学医学部消化器内科学講座), 渡辺 純夫(順天堂大学医学部消化器内科学講座)
抄録 【目的】GERDの維持療法の研究において,これまで初発例と再発例での症状改善効果の差違に着目したものはない.そこで,これらの例での維持療法での症状改善効果について検討する.【方法】8週間の初期治療終了後のGERD例で,オメプラゾール20mgを毎日内服する継続群,症状発現時に内服する頓服群に無作為化され24週間の維持療法が行われた118例について,それぞれの群で初発例,再発例にわけ,症状日誌から毎日の症状の有無,服薬について調べた.症状改善は,1週間のうち6日以上無症状であった場合とし,1週ごとの症状改善患者割合を解析した.【成績】初発82例(平均年齢59.6歳,M/F 53/29)中,継続群42例,頓服群40例であった.再発36例(平均年齢57.6歳,M/F 22/14)中,継続群17例,頓服群19例であった.症状改善した患者割合は,初発例の継続群/頓服群で1週62.5%/43.2%,4週78.1%/54.1%,8週78.1%/59.5%,16週80.6%/67.6%,24週76.7%/83.3%であった.再発例の継続群/頓服群で1週84.6%31.2%,4週84.6%/40.0%,8週92.3%/46.7%,16週83.3%/56.3%,24週91.7%/73.3%であった.初発例では継続群が4,5,6,17週で頓服群より有意に症状改善した.再発例では,継続群が1,2,3,4,5,7,8,17,18週で頓服群より有意に症状改善した.頓服群の服薬錠数は,初発例と再発例とで差を認めなかった.【結論】再発例のGERDの維持療法では初発例と比較して,頓服療法ではなく継続療法がより確実な症状改善効果をもたらした.
索引用語