セッション情報 ポスター

小腸 症例(腫瘍)

タイトル P-311:

当科にて経験した小腸腫瘍の4例

演者 武嶋 恵理子(琉球大学光学医療診療部)
共同演者 島袋 耕平(琉球大学光学医療診療部), 田中 照久(琉球大学光学医療診療部), 大石 有衣子(琉球大学光学医療診療部), 伊良波 淳(琉球大学光学医療診療部), 下地 耕平(琉球大学光学医療診療部), 金城 徹(琉球大学光学医療診療部), 東新川 実和(琉球大学光学医療診療部), 岸本 一人(琉球大学第一内科), 仲本 学(琉球大学光学医療診療部), 平田 哲生(琉球大学第一内科), 金城 渚(琉球大学光学医療診療部), 外間 昭(琉球大学第一内科), 金城 福則(琉球大学光学医療診療部), 藤田 次郎(琉球大学第一内科)
抄録 【目的】近年小腸内視鏡の普及により小腸病変の観察が可能となり,診断と治療に大きな役割を果たしている.2011年4月~2013年4月に当科で経験した小腸腫瘍の4例を報告する.【症例1】60歳女性.近医で高AMY血症の精査のためのCTで空腸に浮腫状の壁肥厚像を認めた.当科でシングルバルーン小腸内視鏡(SIF)を行い,空腸粘膜全体に黄白色点が多発し一部に粘膜下腫瘍を認めた.生検の際,乳び様の液体流出を認め,病理検査でリンパ管腫の診断となった.2年間の経過観察では変化ない.【症例2】60歳女性.黒色便とふらつきを認めて近医受診.Hb 3.3g/dlと著明な貧血を認めて入院.上下部消化管内視鏡検査で出血源が不明で当科に転院.カプセル内視鏡(CE)で空腸に粘膜下腫瘍を認めSIF施行.腫瘍頂部のびらんから活動性出血を認め外科的切除を行った.病理検査で神経鞘腫の診断となった.【症例3】75歳男性.慢性腎不全にて近医で透析中に黒色便と貧血を認め入院.上下部消化管内視鏡で出血源が不明で当科でCE,SIFを行い,小腸に多発する粘膜下腫瘍様隆起と潰瘍を伴う隆起を認めた.病理検査では低分化型腺癌の診断となった.対症療法を行ったが,穿孔性腹膜炎を併発し永眠された.病理解剖で原発性肺癌,多発小腸転移の診断となった.【症例4】49歳男性.腹痛と黒色便にて近医受診.CTで小腸に辺縁不整な6cm大の腫瘍を認めて当科紹介.小腸造影で空腸に壁不整と狭窄を認め,外科的に切除施行された.病理検査で小腸癌と臍転移の診断となった.【考察】4例の小腸腫瘍を経験した.検査技術の発展により小腸腫瘍の診断が増加すると思われ,小腸腫瘍に関しての若干の文献的考察を加えて報告する.
索引用語