セッション情報 | ポスター小腸 症例 |
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タイトル | P-317:当院で経験したfree airを伴う腸管嚢腫様気腫症3症例の検討 |
演者 | 佐々木 一之(東大阪市立総合病院消化器内科) |
共同演者 | 渡邉 由佳(東大阪市立総合病院消化器内科), 石見 亜矢(東大阪市立総合病院消化器内科), 瀬川 朋未(東大阪市立総合病院消化器内科), 岡田 愛子(東大阪市立総合病院消化器内科), 赤松 晴樹(東大阪市立総合病院消化器内科), 飯尾 禎元(東大阪市立総合病院消化器内科), 川西 裕子(東大阪市立総合病院消化器内科), 小林 一三(東大阪市立総合病院消化器内科) |
抄録 | 【症例1】71歳男性.既往は前立腺癌.嚥下困難を主訴に当院耳鼻科を受診後,同科から紹介.上部消化管内視鏡検査を施行し早期胃癌が判明.全身精査目的で胸腹部造影CTを施行し腸管気腫およびfree airを認めた.絶食・輸液・抗生剤にて加療を行い,CTで経過観察を行ったところfree airの消失を認めたため食事開始,問題なく経過したため第11病日退院となる.退院後,外来通院にて経過観察していたが,外来経過中に再度腹痛およびCTでのfree airを認め再入院となった.酸素投与・絶食・輸液にて治療開始しCTにて腸管気腫・free airの改善を認めたため第18病日退院となる.【症例2】72歳男性.既往は肺気腫.腹部膨満感,嘔気・嘔吐にて近医受診しサブイレウスとして保存的に加療.その際のCTで腸管気腫を認めた.食事量の調整で症状なく経過していたが,経過観察目的で行った腹部CTでfree airの増加を認めたため精査加療目的に入院.酸素投与・絶食・輸液・抗生剤で治療開始し第7病日の腹部造影CTにて腸管気腫・free airの改善を認めたため食事開始.その後問題なく経過し第18病日退院となる.【症例3】66歳女性.IgA腎症の診断にてプレドニゾロン使用中.下腿浮腫を主訴に当院腎臓内科を受診.ネフローゼ症候群の精査加療目的に入院.貧血を認めたため腹部CTを施行したところfree airを伴う腸管気腫症が判明.酸素投与・絶食・輸液で治療開始.CTにて経過観察を行い,改善を認めたため食事を開始.ステロイドの漸減を行い第101病日退院となる.【考察】腸管嚢胞性気腫症は,腸管壁の粘膜下層または漿膜下層ないしその両者に多発性の含気性嚢胞が多発する比較的まれな疾患である.消化管穿孔,腸管壊死,絞扼性イレウスなどの合併例では外科的治療の適応となることがあるが,今回経験した症例ではいずれも保存的加療にて軽快した.今回,当院で経験した腸管気腫症3症例を若干の考察を交えて報告する. |
索引用語 |