セッション情報 | ポスター腸炎その他2 症例 |
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タイトル | P-332:当院で経験された赤痢アメーバ症について |
演者 | 岡田 章良(大阪警察病院内科) |
共同演者 | 上間 遼太郎(大阪警察病院内科), 姫野 愛子(大阪警察病院内科), 佐藤 克彦(大阪警察病院内科), 妻野 恵理(大阪警察病院内科), 占部 真貴子(大阪警察病院内科), 堀江 真衣(大阪警察病院内科), 大嶋 太郎(大阪警察病院内科), 景山 宏之(大阪警察病院内科), 宇田 創(大阪警察病院内科), 村田 真衣子(大阪警察病院内科), 山口 真二郎(大阪警察病院内科), 宮竹 英希(大阪警察病院内科), 水谷 昌代(大阪警察病院内科), 河相 直樹(大阪警察病院内科), 尾下 正秀(大阪警察病院内科) |
抄録 | 目的 赤痢アメーバの感染経路として海外渡航歴や性行為感染がある.それらの既往がなく国内での感染増加を指摘する文献も多い.当院自験例の受診・診断に至る過程や患者背景について文献的検討を加えて報告する.対象 当院で2004.1.1~2013.9.30の期間で赤痢アメーバ症と診断された25例(男:女19:6)結果 背景:海外渡航歴あり2例 性行為感染症(以下STD)3例 1腸管アメーバ症20例(男性16例女性4例)海外渡航歴あり2例,STD2例 a受診動機:便潜血10例,便通異常3例,下血3例,地域紹介3例,発熱腹痛1例 b検査アメーバ抗体陽性10例,組織虫体検出10例,鏡検2例 c治療:投薬19例,手術1名 d併存疾患:HIV2例,腸管スピロヘータ2例,大腸癌2例,HBV1例,HCV1例(重複あり)2腸管外アメーバ症5例(男性3例女性2例)STD1例a腹痛発熱5例 b検査 虫体鏡検5名,組織検出1例 c治療投薬5例,ドレナージ4例 d併存疾患HIV1例 HBV1例 梅毒1例考察 自験例では海外渡航者やSTDの割合は低く感染経路のはっきりしない症例が多数であった.腸管アメーバ症の症状は多彩で腹痛に発熱を伴う症例は症状が激しく虫垂炎として緊急手術施行された.大腸癌を有する場合の感染も経験しており日常診療で遭遇する可能性の高い疾患として再認識する必要がある.アメーバを検出した場合HIV感染が併存している可能性を念頭に対応する事も必要である.便潜血陽性者のうち問診を繰り返すと以前に腹痛や下血等の腹部症状を有する症例も複数認めた.綿密な問診が早期の診断に至る.抗体検査では半数が陰性であったが大腸内視鏡検査は診断に有用で病変から直接の粘液や病理組織を採取観察することで診断を確定する事が出来た.結語 我々は自験25例の赤痢アメーバ症に文献的考察を加えて報告した. |
索引用語 |