セッション情報 ポスター

腸炎その他2 症例

タイトル P-335:

S状結腸捻転に対して腹腔鏡下S状結腸切除術を施行した5例の検討

演者 佐近 雅宏(岡谷市民病院外科)
共同演者 三輪 史郎(岡谷市民病院外科), 荒居 琢磨(岡谷市民病院外科), 澤野 紳二(岡谷市民病院外科)
抄録 高齢化社会となり高齢者人口はどんどん増えている.S状結腸捻転は高齢者に多く,高齢者の多い地域ではよく遭遇する.今回われわれは繰り返すS状結腸捻転に対して腹腔鏡下S状結腸切除術を5例施行した.S状結腸捻転は繰り返す症例が多く,その都度緊急での処置が必要となり多大な労力を要する疾患であり,治療の選択肢の1つとしての腹腔鏡下S状結腸切除術は有用と考える.対象はS状結腸捻転に対して腹腔鏡下S状結腸切除術を施行した5例である.年齢は64歳から81歳で平均年齢は75.8歳,男性4例,女性1例であった.術前のS状結腸捻転の回数は平均4回であった.全例,腹腔鏡下S状結腸切除術を施行した.切除腸管の長さは平均38cm,最大径は平均17.5cmであった.全例とも粘膜面に異常は認めず,神経叢の変性の所見もなかった.手術時間は平均93.8分で出血量は全例とも少量であった.手術に伴う偶発症は1例で術後出血を認めたが,保存的に軽快した.術後在院日数は平均12.4日であった.現在までのところ,再発した症例は認めていない.腹腔鏡下S状結腸切除術は低侵襲で,繰り返すS状結腸捻転症に対し有用な選択肢の1つと考えられる.
索引用語