セッション情報 ポスター

腫瘍-2

タイトル P-403:

当院におけるGIST症例の検討

演者 三浦 真奈美(岩手県立中央病院内視鏡科)
共同演者 村上 晶彦(岩手県立中央病院内視鏡科), 松本 信(岩手県立中央病院内視鏡科), 天野 良彦(岩手県立中央病院内視鏡科), 阿部 康弘(岩手県立中央病院消化器科), 大方 英樹(岩手県立中央病院消化器科), 横山 直信(岩手県立中央病院消化器科), 高橋 太郎(岩手県立中央病院消化器科), 小原 範之(岩手県立中央病院消化器科), 城戸 治(岩手県立中央病院消化器科), 池端 敦(岩手県立中央病院消化器科), 福田 耕二(岩手県立中央病院がん化学療法科), 加藤 誠之(岩手県立中央病院がん化学療法科)
抄録 【はじめに】消化管間葉系腫瘍(以下gastrointestinal stromal tumor,GIST)は消化管,大網,腸間膜から発生する.2010年11月に公表された診療ガイドラインを参照し,当院のGIST症例を検討することでその傾向を明らかにした.【対象】2001年1月~2013年4月に当院で新規に診断,治療を施行した症例78例を対象とした.【結果】男性37例,女性41例.平均年齢67歳(31歳~86歳).病変の部位は,胃49例,小腸16例,直腸5例,十二指腸4例,腸間膜2例,食道1例,原発巣切除後の肝,腹膜転移例1例.発見動機は,検診異常が19例,貧血・消化管出血が13例,その他には食欲不振,腹部膨満感などであった.無症状の症例では他疾患のために施行したCTや内視鏡検査で偶然発見されたものなどが含まれていた.内視鏡観察を行った症例は54例で,うちEUSを用いた症例は16例であった.生検でGISTと診断可能であったのは6例,EUSを含め内視鏡で術前診断が可能であったのは17例であった.術前に生検でGISTと診断可能であった症例はいずれも胃GIST症例であり,腫瘍中心に陥凹または潰瘍形成を伴う症例であった.治療法として外科的切除例は76例であり,イマチニブ使用例は15例(初発切除不能1例,再発・転移例3例,術後補助療法11例)であった.術前にイマチニブを使用した例は認めなかった.切除標本の最大径の平均は6.5mm(0.9cm~26cm)で,リスク分類(Fletcher分類に基づく)は超低リスク4例,低リスク22例,中間リスク15例,高リスク28例であった.【まとめ】当院では2011年以降,初発GIST切除後高リスク群に対して積極的にimatinib投与されるようになり,現在までに無再発で経過観察されている例が増えており,imatinibがPFSの延長に有効と考えられた.
索引用語