セッション情報 ポスター

臨床病態-2

タイトル P-404:

当院における消化器神経内分泌腫瘍(NET)11症例の検討

演者 井上 悌仁(防衛医科大学校病院内科学講座2)
共同演者 尾崎 隼人(防衛医科大学校病院内科学講座2), 古橋 廣崇(防衛医科大学校病院内科学講座2), 山下 允孝(防衛医科大学校病院内科学講座2), 丸田 紘史(防衛医科大学校病院内科学講座2), 安武 優一(防衛医科大学校病院内科学講座2), 佐藤 宏和(防衛医科大学校病院内科学講座2), 成松 和幸(防衛医科大学校病院内科学講座2), 碓井 真吾(防衛医科大学校病院内科学講座2), 渡辺 知佳子(防衛医科大学校病院内科学講座2), 高本 俊介(同光学医療診療部), 冨田 謙吾(防衛医科大学校病院内科学講座2), 川口 淳(公立昭和病院予防検診センター), 緒方 衝(同病理部), 高橋 威洋(同腫瘍化学療法部), 市川 度(同腫瘍化学療法部), 山本 順司(同肝胆膵外科), 穂苅 量太(防衛医科大学校病院内科学講座2), 永尾 重昭(同光学医療診療部), 三浦 総一郎(防衛医科大学校病院内科学講座2)
抄録 【目的】NETは分子標的薬の導入と病理組織学的分類の整理により,臨床的に対応がしやすくなったものの,国内で検査,治療でコンセンサスが得られていない領域も認められ,疾患をより明確にするため,分類,診断法,治療法について,当院で経験した症例を検討した.【方法】2009年7月から2013年8月までに当院で精査加療を行った消化器NET11例(男性7例,女性4例)で膵NET5例,消化管NET4例,原発不明2例.膵NET,原発不明NETの主訴・受診契機は,無症状・腹部腫瘤触知2例,腹痛3例,肝機能異常1例,黒色便1例で,非機能性が5例で機能性が2例のうち,インスリノーマ1例,ガストリノーマ1例で,1例はMEN1型を合併していた.治療はエベロリムス2件(28.6%),カルボプラチン・エトポシド併用1件(14.3%),オクトレオチド4件(57.1%)で,経過観察1例で,スニチニブ,ベバシズバブは使用しなかった.消化管内分泌腫瘍の主訴・受診契機は,無症状・腹部腫瘤触知2例,下血1例,貧血1例であり,1例はカルチノイド症候群を伴っていた.治療は外科治療3件,BSC1例で,補助療法でオクトレオチド1件であった.【成績】組織学的に神経内分泌への分化を全例に確認し,材料採取の方法は手術2例,肝生検5例,内視鏡生検3例,EUS-FNA1例であった.組織学的分類はG12例,G24例,NEC5例であった.治療効果はRECISTクライテリアで,オクトレオチドでPR 1件,SD 3件,PD 1件(奏功率20%),エベロリムス2件,カルボプラチン・エトポシド併用1件はいずれもPRであった.血中クロモグラニンA,ソマトスタチン受容体シンチグラフィー,ソマトスタチン受容体サブタイプの有用性についても考察する.
索引用語