セッション情報 ワークショップ18(消化器内視鏡学会・消化器病学会合同)

バルーン内視鏡が変えた診断・治療学

タイトル 内W18-7:

大腸内視鏡挿入不能例に対するダブルバルーン内視鏡を用いた内視鏡治療の有効性、安全性-多施設共同前向き試験(DBC study)の結果に基づいて

演者 堀田 欣一(静岡がんセンター・内視鏡科)
共同演者 勝木 伸一(小樽掖済会病院・消化器内科), 大圃 研(NTT東日本関東病院・消化器内科)
抄録 【目的】われわれは多施設共同前向き試験を行い大腸内視鏡挿入不能例に対するダブルバルーン内視鏡の有用性を報告した(UMIN000003464、Gastrointest Endosc 2012、UEGW2011、第83回総会)。しかし、ダブルバルーン内視鏡を用いた大腸内視鏡治療の詳細な報告はほとんどない。目的はダブルバルーン内視鏡を用いた大腸内視鏡治療の有効性、安全性を明らかにすることである。【方法】2010年3月から2011年2月の間に国内10施設において110名(男性62名、年齢中央値66.5歳)の大腸内視鏡挿入不能例に対して、有効長の短いダブルバルーン内視鏡(富士フイルム社EC-450BI5)を用いた検査を施行した。盲腸到達率は100%(110/110)であった。発見大腸腫瘍性病変の臨床病理学的特徴、内視鏡治療、偶発症について解析した。【成績】55名に大腸腫瘍性病変を113病変認めた。内訳は腺腫109病変(うち10mm以上、高度異型腺腫、tubulo-villousが24病変)、粘膜内癌2病変、進行癌2病変であった。占居部位は盲腸8病変、上行結腸30病変、横行結腸18病変、下行結腸12病変、S状結腸34病変、直腸S状部5病変、直腸6病変であった。また平均腫瘍径は6.8±6.3mmであった。内視鏡治療・介入はpolypectomyを59病変、内視鏡的粘膜摘除術を22病変、hot biopsyを4病変、生検を4病変に対して行った。そのうち49.6%が脾弯曲より近位の右側結腸であった。全例で治療を完遂し、偶発症の発症は1例も認めなかった。進行癌の2例はいずれも上行結腸癌で、ダブルバルーン内視鏡を用いて初めて到達可能となり、確定診断後、手術を施行した。【結論】通常大腸内視鏡が挿入不能であった症例に対して、有効長の短いダブルバルーン内視鏡を用いることにより、大腸の全部位の内視鏡治療が安全に施行可能であった。
索引用語 ダブルバルーン内視鏡, 大腸内視鏡治療