セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓(C型肝炎)2

タイトル 消P-23:

C型慢性肝炎に対するPEG IFN+RBV治療のHCV消失時期とSVR率についての検討

演者 柴田 啓志(徳島県立中央病院・消化器内科)
共同演者 浦田 真里(徳島県立中央病院・消化器内科), 河南 真吾(徳島県立中央病院・消化器内科), 北添 健一(徳島県立中央病院・消化器内科), 鈴木 康博(徳島県立中央病院・消化器内科), 中本 次郎(徳島県立中央病院・消化器内科), 青木 秀俊(徳島県立中央病院・消化器内科), 矢野 充保(徳島県立中央病院・消化器内科)
抄録 テラプレビルの発売により、C型慢性肝炎、G1 highに対する治療は大きく変わってくると考えられる。今回、2005年4月から、2011年6月までに治療を行った、C型慢性肝炎56例について、HCV消失時期とSVR率について検討した。【対象】C型慢性肝炎56例、男性27例、女性29例。G1 High 37例、Others 19例。初回治療例は44例で、再治療例は12例で、脱落を4例に認め、それぞれアルコール多飲、精神症状、網膜症、発癌によるものであった。年齢は、29-79歳で、50歳以下10例、51-60歳20例、61-70歳22例、71-79歳4例であった。【結果】1,全体のSVR率は、G1 high 25/37 67.6%、Others 13/19 68.4%であった。2,年齢別のSVR率は、50歳以下G1 high 4/5 80%、Others 4/5 80%、51-60歳G1 high 10/13 77%、Others5 /7 71%、61-70歳G1 high 9/17 53%、Others 3/5 60%、71-79歳G1 high 2/2 100%、Others 1/2 50%であった。3,HCV消失時期は、G1 highでは、4週4/37 11%、8週8/37 22%、12週10/37 26%、24週6/37 16%、36週1/37 3%、44週1/37 3%、消失せず5/37 14%、脱落2/37 5%、Othersでは、4週6/19 32%、8週7/19 36%、12週2/19 11%、24週1/19 5%、消失せず1/19 5%、脱落2/19 11%であった。4,HCV消失時期とSVRは、G1 highでは、4週4/4 100%、8週7/8 88%、12週8/10 80%、24週5/6 83%、36週0/1 0%、44週0/1 0%(90週投与)、Othersでは、4週7/7 100%、8週5/7 71%、12週1/2 50%、24週0/1 0%であった。【まとめ】G1 Highの症例でPEG IFN投与4週で、HCV RNAが消失したRVR症例は、全例にSVRが得られたが、24週以降にHCVが消失した症例では、SVRが得られた症例は認めなかった。現在、テラプレビルを用いた3者併用療法を8例に行っており、5週を経過した4例で全てRVRとなっている。C型慢性肝炎に対して、早期にHCV RNAが消失することは、SVRが得られるために重要であり、テラプレビルを用いた3者併用療法は、今後期待できる治療と思われた。
索引用語 C型慢性肝炎, PEG IFN+RBV治療