セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓(C型肝炎)2 |
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タイトル | 消P-24:C型肝炎におけるインターフェロン少量長期投与の肝発癌抑制効果の検討 |
演者 | 竹越 快(国立金沢医療センター・消化器科) |
共同演者 | 高田 昇(国立金沢医療センター・消化器科), 吉田 真理子(国立金沢医療センター・消化器科), 神野 正隆(国立金沢医療センター・消化器科), 寺島 健志(国立金沢医療センター・消化器科), 丸川 洋平(国立金沢医療センター・消化器科), 太田 肇(国立金沢医療センター・消化器科) |
抄録 | 【目的】C型慢性肝炎において,インターフェロン・リバビリン併用療法無効例や非適応例では,肝硬変への進展予防及び肝発癌予防目的のインターフェロン少量長期投与が推奨されている.当院でのインターフェロン少量長期投与の現状、効果について検討した. 【方法】2006年7月から2012年2月までの間に当院にて6ヶ月間以上インターフェロン少量投与を行ったC型慢性肝炎または肝硬変症例18例を対象とした.治療開始前及び治療開始後のAFP値,ALT値,HCVRNA量の推移,発癌の有無について検討した. 【成績】男性6例,女性12例.平均年齢62.1歳.慢性肝炎12例,肝硬変6例.全例セロタイプ1型.肝癌既往は4例に認めた.治療法は全例PEG-IFNα2a少量長期療法で,その内1例は治療経過中にIFNα2b少量療法の期間が含まれていた.観察期間中央値は21カ月であった.治療開始前にAFP≧10ng/mlを示した6例中5例(83.3%)でAFP<10ng/mlへの低下を認めた.治療開始前にAFP<10ng/mlであった症例に関しては12例中10例(83.3%)で不変,2例(16.7%)でAFP値の上昇を認めた.AFP上昇を認めた2例の内1例は肝癌再発の診断となり,RFAによる治療を行った.観察期間中の肝発癌はこの1例のみであった.ALT値に関しては,治療前平均53.4IU/Lから治療後平均33.6IU/Lへと有意な減少を認め(p=0.02),治療前ALT>30IU/Lの異常値であった12例中5例(41.7%)でALT値の正常化を認めた.治療前後のHCVRNA量の比較が可能であった10例中4例(40%)で2logIU/ml以上のRNA量低下が得られた. 【結語】AFP値<10ng/mLが肝発癌リスクを軽減することが報告されている.今回は少数例,短期間の検討ではあるが,インターフェロン少量長期療法によりAFP値の低下及びALT値の低下が得られ,肝発癌予防に有用であることが示唆された. |
索引用語 | インターフェロン少量長期, 肝発癌予防 |