セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
肝臓(診断(画像))
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タイトル |
消P-27:多断面再構築画像を用いたラジオ波焼灼療法の治療効果判定の検討
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演者 |
元山 天佑(千葉大附属病院・消化器内科) |
共同演者 |
小笠原 定久(千葉大附属病院・消化器内科), 大岡 美彦(千葉大附属病院・消化器内科), 太和田 暁之(千葉大附属病院・消化器内科), 千葉 哲博(千葉大附属病院・消化器内科), 金井 文彦(千葉大附属病院・消化器内科), 横須賀 收(千葉大附属病院・消化器内科) |
抄録 |
【目的】ラジオ波焼灼療法(RFA)の治療効果判定おいてablative margin(AM)を正確に評価することが重要である.Dynamic CTにおける水平断面像(axial画像)のみの治療効果判定では,呼吸変動や治療の影響により同一の断面が得られず判定に苦慮することがある.我々はRFAの治療効果判定において多断面再構築画像における冠状断面像(coronal画像)有用性について検討を行った.【方法】2009年10月から2010年10月までに当院にて3cm以下の肝細胞癌結節に対してRFAを行った症例のうち,1年以上経過観察可能であった122症例189結節を解析対象とした.これらのデータセットのA: axial画像,B: coronal画像,C: axial+coronal画像の読影実験を行った.読影は臨床情報を伏せた上で2名の肝細胞癌治療専門医が行い,各データセットの間は少なくとも2週間以上間隔をあけた.それぞれの結節に対するRFAの治療効果判定を4段階(1:AM十分,2:AMあり,3:AMやや不足,4:AM不足)で評価をおこなった.これらの結果を経過観察中に局所再発を認めた24結節をgolden standardとして,ROC解析を行い,ROC曲線下面積(AUC)を用いてAM診断能の比較を行った. 【結果】患者背景は,年齢中央値72.2歳,男/女 83例/39例,HCV/HBV/HCV+HBV/NBNC 79例/26例/1例/16例,Child-Pugh A/B 79例/43例,腫瘍最大径中央値18.0mmであった.各画像セットの感度はA/B/C 62.5%/62.5%/87.5%,陽性的中率はA/B/C 48.3%/48.3%/58.3%であった.axial+coronal画像での評価はaxial画像のみ,およびcoronal画像のみの評価に比べて統計学的有意にAMの診断能に優れていた(A vs. C: AUC=0.796 (95%CI: 0.70-0.89) vs. AUC=0.891 (95%CI: 0.81-0.97), B vs. C: AUC=0.780 (95%CI: 0.68-0.88) vs. AUC=0.891 (95%CI: 0.81-0.97).【結語】RFAの治療効果判定においてaxial画像とcoronal画像を併用することは有用である. |
索引用語 |
多断面再構築画像, 局所再発 |