セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓(診断(画像)) |
---|---|
タイトル | 消P-30:ソラフェニブの治療効果判定:CE-CTではCRの判定の2症例のCTHAでの評価 |
演者 | 野田 晃世(高松赤十字病院・消化器科) |
共同演者 | 森岡 弓子(高松赤十字病院・消化器科), 上田 裕也(高松赤十字病院・消化器科), 宮本 由貴子(高松赤十字病院・消化器科), 野上 明子(高松赤十字病院・消化器科), 吉岡 正博(高松赤十字病院・消化器科), 石川 哲朗(高松赤十字病院・消化器科), 小川 力(高松赤十字病院・消化器科), 松中 寿浩(高松赤十字病院・消化器科), 玉置 敬之(高松赤十字病院・消化器科), 柴峠 光成(高松赤十字病院・消化器科), 工藤 正俊(近畿大・消化器内科) |
抄録 | 【はじめに】肝細胞癌(以下HCC)に対する分子標的薬の治療効果判定にはdynamic CTで行うことが多い。今回ソラフェニブでの治療開始後のdynamic CTでは腫瘍濃染が消失しCRと判定された2症例に対しCTHAで施行し、1例はCTHAでもCR、1例は腫瘍残存と診断したため報告する。【症例1】80歳、男性。慢性C型肝炎にてフォロー中にHCCを指摘され近医より紹介受診となった。以後RFA、TACE等を行ったが再発を繰り返し、ネクサバール導入となった。治療開始後AFP、PIVKA-IIとも増加傾向であり、治療5か月目のCTにて画像上PDと判断したが、ネクサバールの内服を継続したところ7か月目より腫瘍マーカーの減少、画像上の腫瘍濃染の消失を認め、ソナゾイドUSでも腫瘍濃染を認めずCRと判断した。ネクサバールの効果の出現が非常に遅く、PIVKA-IIは著明に減少したが300台でからは横ばいであったため、腫瘍の残存のr/oのためCTHAを行ったがCTHAでも腫瘍濃染は認めず、その後も腫瘍は縮小を続け、導入16か月目の現在、CR継続となっている。【症例2】58歳、男性。NBNCのHCCに対し数回TACEを施行したが再発を繰り返し、TACE不応と診断され、ネクサバール導入となった。導入後3か月目より腫瘍濃染は消失傾向であり、濃染部位に一致しdynamic CTの動脈相でLDAを認めCRと判定した。しかしながらAFP、PIVKA-IIとも上昇傾向であり、また肝臓の委縮が著明でソナゾイドUSでの同部の血流の評価が困難であったため、CTHAでの評価を行った。CTHAではもとの腫瘍濃染の部位に一致し強い濃染を認め腫瘍の残存と診断した。【結論】ソラフェニブの治療効果判定でCRと判定された症例にはソナゾイドUSでの再評価に加え、侵襲性、被爆の問題点はあるがCTHAも選択肢の一つとなる可能性が示唆された。 |
索引用語 | HCC, nodule n nodule |