セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓(腫瘍)1

タイトル 消P-53:

大腸癌肝転移に対する抗癌剤、経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)併用療法の検討

演者 高橋 昭裕(大森赤十字病院・消化器内科)
共同演者 芦刈 圭一(大森赤十字病院・消化器内科), 河野 直哉(大森赤十字病院・消化器内科), 関 志帆子(大森赤十字病院・消化器内科), 西郡 修平(大森赤十字病院・消化器内科), 天野 由紀(大森赤十字病院・消化器内科), 浜中 潤(大森赤十字病院・消化器内科), 千葉 秀幸(大森赤十字病院・消化器内科), 井田 智則(大森赤十字病院・消化器内科), 諸橋 大樹(大森赤十字病院・消化器内科), 太原 洋(大森赤十字病院・消化器内科), 後藤 亨(大森赤十字病院・消化器内科)
抄録 【目的】最近転移性肝癌に対してもRFAは行われるようになり、手術の代用としてcancer freeを目指すばかりでなく、抗癌剤治療と併用しmass reduction目的として行われる場合がある。しかしこの場合、抗癌剤のみでの治療と比べRFAを併用する有用性ははっきりしていないのが現状である。当科では、転移性肝癌に対しても積極的にRFAを施行しており、局所治療のみでは治療することが困難と言われている3cm3個以上の病変に対しても、抗癌剤を併用してRFAを行っている。今回その成績を検討した。【方法】2001年4月から2012年3月までに当科で抗癌剤、RFA併用療法を行った大腸癌肝転移症例のうち、3cm3個以上の病変を認めた22例〔男性15例、女性7例、年齢67±10歳(mean±SD)〕を対象とした。病変が3cm3個以上となった時点を観察開始時として、その予後について検討した。さらに近年の抗癌剤の主流であるFOLFOX/FOLFIRI投与の有無でも比較検討した。【結果】観察開始時の病変数は3.2±1.6結節、結節径は43.8±18.3mmであった。RFA入院回数は2.9±2.1回であった。予後は死亡13例で、全例腫瘍死であった。累積生存率は1年85.6%、3年52.9%、生存期間中央値(MST)43ヵ月であった。FOLFOX/FOLFIRI投与は9例で、累積生存率は1年71%、3年71%、MST43ヵ月、FOLFOX/FOLFIRI非投与は13例で、累積生存率は1年92%、3年48%、MST32ヵ月であった。【結論】大腸癌肝転移症例22例に対し抗癌剤、RFA併用療法を施行した。3cm3個以上となった時点を観察開始時としたが良好な成績であった。有意差はでなかったがFOLFOX/FOLFIRIを投与した方が予後は良い傾向がみられた。
索引用語 転移性肝癌, 経皮的ラジオ波焼灼療法