セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓(腫瘍)3

タイトル 消P-64:

当院における非B非C型肝癌患者の特徴について

演者 盛田 篤広(京都第二赤十字病院・消化器科)
共同演者 宇野 耕治(京都第二赤十字病院・消化器科), 島本 真理(京都第二赤十字病院・消化器科), 影山 真理(京都第二赤十字病院・消化器科), 和田 浩典(京都第二赤十字病院・消化器科), 平田 祐一(京都第二赤十字病院・消化器科), 崎山 直邦(京都第二赤十字病院・消化器科), 白川 敦史(京都第二赤十字病院・消化器科), 岡田 雄介(京都第二赤十字病院・消化器科), 真田 香澄(京都第二赤十字病院・消化器科), 鈴木 安曇(京都第二赤十字病院・消化器科), 中瀬 浩二朗(京都第二赤十字病院・消化器科), 萬代 晃一朗(京都第二赤十字病院・消化器科), 森川 宗一郎(京都第二赤十字病院・消化器科), 河村 卓二(京都第二赤十字病院・消化器科), 河端 秀明(京都第二赤十字病院・消化器科), 宮田 正年(京都第二赤十字病院・消化器科), 田中 聖人(京都第二赤十字病院・消化器科), 安田 健治朗(京都第二赤十字病院・消化器科), 中島 正継(京都第二赤十字病院・消化器科)
抄録 【目的】当院における非B非C型(NBNC)肝癌患者の臨床的特徴を明らかにし、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、糖尿病(DM)、アルコール性肝障害(alc)などの背景疾患、HBc抗体陽性の頻度などを検討し、「高危険群」設定の試み及び早期発見、早期治療の方策などを検討した。【対象及び方法】対象は2006年4月より2012年3月までに当科にて加療を行ったNBNC肝癌患者51症例(男性:女性=43:8)。これら51症例について成因・背景疾患、血液生化学検査項目、腫瘍径、予後について検討を行った。【結果】成因 ・背景疾患の内訳はDM:24、DM + alc:2、alc:9、NASH:4、不明・背景疾患なし:12とDMを背景疾患として有する症例が最も多く、不明12症例中でHBc抗体高値例が2例含まれていた。血液生化学検査項目は成因別で有意な差は認められなかった。腫瘍径はDM合併例で大きい傾向を認めたが、有意差は認められず、また予後も同様に成因別には有意な差異は認められなかったが、どの群にも診断後に月単位で亡くなる高度進行例を含んでいた。【考察】2011年JDDWのポスター特別企画にて我々はNBNC肝硬変37症例の特徴について報告した。成因はalc:16例、NASH:13例などでalcが最も多く、また16例でHCCを合併しており、その中で10例は糖尿病(DM)を合併していた。今回の検討でもDMを背景に持つ症例の比率が高く、かつDM合併患者でHCCを認める場合には進行癌症例が多く含まれており、定期的画像診断の必要性を啓蒙していく必要性があると考えられた。【結語】NBNC肝癌症例の成因はDM, alc で約70%を占めており、DM患者の診療の際には定期的に画像診断を行い、HCCの早期発見・治療に努める必要があると考えられた。
索引用語 非B非C型肝癌, 糖尿病