セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓(腫瘍)3

タイトル 消P-67:

ポケットエコーを用いたTACE治療の治療支援

演者 渡邊 幸信(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科)
共同演者 小川 眞広(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 三浦 隆生(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 塩澤 克彦(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 阿部 真久(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 松本 直樹(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 中河原 浩史(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 大城 周(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 山本 敏樹(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 田中 直英(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 森山 光彦(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 武藤 晴臣(駿河台日本大病院・放射線科)
抄録 【目的】血管造影時に超音波検査を併用することは、空間分解能の高さを活かした腫瘍濃染像の診断時に行うAngioUSが有名である。しかし簡便な超音波検査とはいってもある程度の大きさを伴っており、血管診断装置のCアームが邪魔になり現実問題として血管造影検査中に使用されることが無いのが現状である。近年超音波診断装置の小型化が進み、ついにはポケットに入る大きさの装置も出現してきた。今回我々はこの小型の超音波装置を肝動脈塞栓化学療法時に随時使用し、その有用性を確認したので報告をする。
【方法】対象は当院で肝動脈塞栓療法を施行する際に超音波検査を治療中にmonitoringとして用いた10症例とする。使用装置:GEヘルスケア社製INNOVA 4100システム、Vscanである。通常の血管造影を行い治療開始直前に超音波検査を施行し治療対象結節を描出する。その後肝動脈塞栓療法を行い腫瘍内の薬液の流入状態および周囲の非腫瘍部の状態の観察を行った。【成績】目的とする腫瘍内に的確に注入されている場合AngioUS時とほぼ同等のイメージの高エコー化として描出され有効な治療がされているかの評価が可能であった。またゆっくりと動脈内注入を行うことで流入動脈の確認も可能であった。また、血管造影上のモニタで薬液が血管内に停留してしまった場合などでは、腫瘍部内の評価以外に、周囲の非腫瘍部の濃染効果を確認することで過度の薬液注入をすることが避ける事が可能であり、有用であると考えられた。【結論】超音波検査で治療のmonitoringを行うことは透視で確認される情報以外も把握可能であり、治療部位の確認の他、治療終了の目処も立つため肝動脈塞栓療法時には極めて有用であると考えられた。
索引用語 TACE, ポケットエコー