セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓(症例報告) |
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タイトル | 消P-96:肝動脈化学塞栓療法(TACE)後に胆管内腫瘍栓が脱落し、内視鏡的胆道ドレナージを要した肝細胞癌の一例 |
演者 | 中野 聡(名古屋大附属病院・消化器内科) |
共同演者 | 荒川 恭宏(名古屋大附属病院・消化器内科), 増田 寛子(名古屋大附属病院・消化器内科), 石津 洋二(名古屋大附属病院・消化器内科), 葛谷 貞二(名古屋大附属病院・消化器内科), 舘 佳彦(名古屋大附属病院・消化器内科), 本多 隆(名古屋大附属病院・消化器内科), 林 和彦(名古屋大附属病院・消化器内科), 石上 雅敏(名古屋大附属病院・消化器内科), 片野 義明(名古屋大附属病院・消化器内科), 後藤 秀実(名古屋大附属病院・消化器内科) |
抄録 | 【症例】80歳,女性【主訴】特になし【現病歴】C型慢性肝炎にて近医フォロー中、2010年4月にHCCを指摘され、TACEを2回受けた。2011年11月以降は当科でフォロー開始。2011年5月S4/8、S6、S7 HCCに対してTACE施行。今回、外来経過観察中にダイナミックCTでS4/8、S6の再発と、胆管内腫瘍栓、肝内胆管拡張所見を認め、入院となった。入院後腹部血管造影検査にてS4/8、S6のHCC再発と胆管内腫瘍栓を認めTACEを施行した。しかし、第7病日に背部痛と嘔吐症状出現。CT施行したところ、胆管内腫瘍栓に沈着したLPDの一部欠損と下部胆管にLPDと同一と思われる高吸収域を認め、治療後のHCCが一部断裂して下部胆管に落下したことによる背部痛、嘔吐症状と考えられた。胆管炎への移行も危惧されたため、同日緊急ERCPを施行したところ、胆管内に透亮像を認め、引き続きENBDを留置した。その後、第21病日でENBDチューブ造影をしたところ透亮像の縮小を認め、一旦抜去。再度閉塞症状出現時にはERBD留置の方針とした。第29病日のCTでは総胆管内の高吸収域の消失を認め、肝内胆管の拡張も改善した。【考察】TACE後胆管内腫瘍栓の脱落に対して内視鏡的胆道ドレナージを要したが、腫瘍の脱落により肝内胆管の拡張の改善をみた症例を経験したため若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | TACE, 胆管内腫瘍栓 |