セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓(症例報告/その他)

タイトル 消P-103:

新鮮凍結血漿使用は大腸癌肝転移肝切除術後の予後を悪化させる

演者 柴 浩明(東京慈恵会医大・肝胆膵外科)
共同演者 石田 祐一(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 春木 孝一郎(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 二川 康郎(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 伊藤 隆介(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 筒井 信浩(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 北村 博顕(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 古川 賢英(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 藤原 佑樹(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 岩瀬 亮太(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 脇山 茂樹(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 三澤 健之(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 矢永 勝彦(東京慈恵会医大・外科)
抄録 (背景)悪性腫瘍手術周術期管理における血液製剤の使用は予後を悪化させることが知られており、大腸癌肝転移に対する肝切除術における出血とそれに伴う血液製剤使用も予後を左右する可能性がある。(方法)対象は2000年1月から2011年4月までに当科で大腸癌肝転移に対して初回肝切除を施行した88例中、他臓器転移や他悪性疾患の合併がなく、データ解析可能かつ術後経過が追跡可能であった65例。年齢、性別、BMI、術式、同時性または異時性、リンパ節転移個数、手術時間、出血量、術前後化学療法の有無、合併症の有無、片葉性または両葉性、腫瘍マーカー、根治度、周術期のRCまたはFFP使用の有無が生存期間に与える影響を解析した。(結果)単変量解析では、両葉性病変(p=0.0332)、リンパ節転移4個以上(p=0.0155)、周術期のRC使用(p=0.0205)、FFP使用(p=0.0065)が、多変量解析では、両葉性病変(p=0.0012)、リンパ節転移4個以上(p=0.0171)、周術期のFFP使用(p=0.0091)が予後悪化因子であった。(結語)大腸癌肝転移に対する周術期管理においてもFFP使用が予後を悪化させる可能性がある。
索引用語 転移性肝腫瘍, 輸血