セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓(その他) |
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タイトル | 消P-106:肝細胞癌患者における造影剤の蓄積効果についての考察 |
演者 | 藤原 直人(東京大附属病院・消化器内科) |
共同演者 | 建石 良介(東京大附属病院・消化器内科), 赤羽 正章(東京大附属病院・放射線科), 金井 弓美子(東京大附属病院・消化器内科), 佐藤 雅哉(東京大附属病院・消化器内科), 南 達也(東京大附属病院・消化器内科), 三神 信太郎(東京大附属病院・消化器内科), 内野 康志(東京大附属病院・消化器内科), 新野 徹(東京大附属病院・消化器内科), 榎奥 健一郎(東京大附属病院・消化器内科), 淺岡 良成(東京大附属病院・消化器内科), 近藤 祐嗣(東京大附属病院・消化器内科), 五藤 忠(東京大附属病院・消化器内科), 椎名 秀一朗(東京大附属病院・消化器内科), 吉田 晴彦(東京大附属病院・消化器内科), 小池 和彦(東京大附属病院・消化器内科) |
抄録 | 【背景と目的】全世界で年間6000万件の造影検査が施行され様々なアレルギー様副作用が見られる。既報ではアレルギー様副作用発生率は1-3%と報告されているがこれは造影剤検査一回に対する頻度であり、造影剤投与の反復投与で1回投与あたりのアレルギー様副作用発生頻度が上昇するかは不明である。肝細胞癌は治療後も高頻度で再発するため3、4ヶ月に1度の造影剤検査が必要である。造影剤副作用既往歴のない肝細胞癌患者を対象にRetrospectiveに造影剤の蓄積効果を検討した。【対象と方法】2004年1月から12月までに当院を受診した連続した984人の肝細胞癌患者を対象に2011年12月までフォローし、造影剤CT検査回数と副作用発生率をKaplan-Meier法を用いてRetrospectiveに検証した。蓄積効果を検討するため造影剤CT検査回数とハザードの関連を明らかにした。また副作用発生の危険因子についてCox比例ハザードモデルを用いて検討した。【結果】 984人中95人(9.7%)が造影CT検査を受けず、28人(2.8%)が副作用の既往のため除外した。861人を対象に解析した。計11,412回の造影CT検査行われ、83回(対検査 0.7%、対患者 9.6%)の副作用が観察された。Kaplan-Meier法で造影検査1回目、10回目、20回目、30回目の発生頻度は各々0.1%、7.5%、13.9%、23.4%であった。ハザードは1回目、10回目、20回目、30回目で各々.005、.008、.011、0.021と上昇した。Cox比例ハザードモデルで多変量解析を行うと危険因子として腎障害(eGFR<60 ml/min)が検出された(HR 1.77、95% CI 1.04-3.00)。【考察】 造影剤には蓄積効果があり反復投与で1回あたりの副作用発生率は上昇する。腎障害は副作用の強い危険因子である。既報では造影剤は腎障害の原因となるが、併せてアレルギー様副作用の発生頻度も上昇する。 |
索引用語 | 肝細胞癌, 造影剤副作用 |