セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道(診断)

タイトル 消P-112:

黄色肉芽腫性胆嚢炎の臨床像と画像所見の検討

演者 石原 禎子(鈴鹿中央総合病院・消化器内科)
共同演者 松崎 晋平(鈴鹿中央総合病院・消化器内科), 磯野 功明(鈴鹿中央総合病院・消化器内科), 田中 宏樹(鈴鹿中央総合病院・消化器内科), 青木 雅俊(鈴鹿中央総合病院・消化器内科), 佐瀬 友博(鈴鹿中央総合病院・消化器内科), 齊藤 知規(鈴鹿中央総合病院・消化器内科), 岡野 宏(鈴鹿中央総合病院・消化器内科), 向 克巳(鈴鹿中央総合病院・消化器内科), 西村 晃(鈴鹿中央総合病院・消化器内科), 坂口 充弘(鈴鹿中央総合病院・外科), 早崎 碧泉(鈴鹿中央総合病院・外科), 岡本 篤之(鈴鹿中央総合病院・外科), 金兒 博司(鈴鹿中央総合病院・外科), 田岡 大樹(鈴鹿中央総合病院・外科), 馬場 洋一郎(鈴鹿中央総合病院・病理診断科)
抄録 [目的]黄色肉芽腫性胆嚢炎(XGC)は切除胆嚢の3-5%程度とされ比較的稀な疾患である。画像所見は不整な壁肥厚及び周囲臓器への浸潤様所見などを呈し胆嚢癌との鑑別が困難とされる。今回、XGCの臨床像と画像所見について検討し報告する。[対象と方法]2008年4月から2012年1月までに当院で摘出した胆嚢448検体中、病理学的に胆嚢壁肥厚と黄色肉芽腫形成を認めた17例を対象に、臨床像と画像所見について検討した。検討項目は(1)患者背景(年齢・性別、受診契機)、(2)血液検査所見(WBC、CRP、ALT)、(3)画像所見、(4)術前診断、とした。[結果](1)男性12例、女性5例で平均年齢は56.3歳(28~84歳)であった。受診契機は腹痛精査が15例(88%)、胆嚢腫瘍精査が1例(5.9%)、発熱精査が1例(5.9%)であった。(2)WBC、CRP、ALTの異常高値は9例(53%)、9例(53%)、8例(47%)であった。(3)USで胆石を全症例に、肥厚した壁内の低エコーを10例(59%)、胆泥充満像を8例(47%)、肝への浸潤様所見を1例(5.9%)に認めた.CTで早期から造影される不整な壁肥厚を14例(82%)、肝への浸潤様所見を1例(5.9%)に認めた。MRI(T2WI)所見で胆嚢壁内の高信号領域を10例(67%)、胆嚢周囲の肝の淡い高信号を1例(6.7%)に認めた。(4)術前診断は胆石胆嚢炎が13例(76%)、XGCが3例(18%)、胆嚢癌が1例(5.9%)であった。[結語]XGCの診断においては、既往を含めた腹痛の有無、USの肥厚した壁内低エコー、CTの不整な壁肥厚内の造影不良域、MRI(T2WI)の高信号領域所見が重要と思われた。
索引用語 黄色肉芽腫性胆嚢炎, 胆石胆嚢炎