セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胆道(治療)2 |
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タイトル | 消P-125:肝細胞癌の胆管浸潤に対するメタリックステントの有効性 |
演者 | 河邉 顕(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター) |
共同演者 | 高岡 雄大(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター), 藤山 隆(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター), 植田 圭二郎(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター), 福泉 公仁隆(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター), 吉本 剛志(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター), 国府島 庸之(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター), 福嶋 伸良(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター), 山崎 章裕(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター), 水谷 孝弘(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター), 原田 直彦(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター), 中牟田 誠(国立九州医療センター・消化器内科DELIMITER国立九州医療センター・臨床研究センター) |
抄録 | 【目的】進行肝細胞癌(HCC)の胆管浸潤は、黄疸や胆管炎を繰り返すことで、QOLの低下、抗癌治療の継続が困難となり、予後不良となることが多い。今回、われわれはHCCの胆管浸潤に対する経乳頭的内視鏡的胆管メタリックステント(EMS)留置の有効性について検討した。【方法】2009年から2010年に、胆管浸潤により閉塞性黄疸をきたしたHCCに対して、当科において経乳頭的内視鏡的胆管EMS留置を施行した7症例について解析した。また、同時期に内視鏡的EMS留置を施行した胆道癌(BTC)8症例を比較対照として、ステント開存期間、全生存期間について解析した。【結果】HCC 7症例は平均70歳、男女比6:1であった。胆管の狭窄部位は、肝門部4例、中部胆管2例、肝門部+中部胆管1例であった。BTC 8症例は平均75歳、男女比6:2であった。BTC症例の病変部位は、肝門部胆管癌5例、下部胆管癌2例、胆嚢癌1例であった、使用したEMSは、HCCとBTCの全15症例において、WallFlex 14例、ZEOSTENT 1例であり、uncoveredステント11例、coveredステント4例であった。HCC 7症例のうち5例においてplasticステントの留置を先行させた。ステント留置前の血清ビリルビン値は平均6.5mg/dl(3.3-14)であった。EMS留置後の最低ビリルビン値は7症例中5例で低下を認めた(平均0.96mg/dl, 0.3-1.6)が、残りの2症例においては低下を認めなかった。また、BTC 症例と比較して、ステント開存期間および全生存期間に有意差は認めなかったが、HCC症例の2症例でEMS留置から500日以上の生存期間が得られた。一方、EMS留置による早期合併症は、BTC症例で急性膵炎を1例認めたが、HCC症例では出血などは認めなかった。【結論】HCCの胆管浸潤に対するEMS留置による黄疸や胆管炎の管理は、QOLの改善およびHCCに対する治療の長期継続を可能とし、生存期間の延長に寄与する可能性が考えられた。 |
索引用語 | 肝細胞癌, 胆管ステント |