セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道(治療)2

タイトル 消P-128:

胆汁瘻に対する内視鏡的経鼻胆管ドレナージ(ENBD)の有用性

演者 赤星 浩(長崎市立市民病院・内科)
共同演者 東郷 政明(長崎市立市民病院・内科), 日野 直之(長崎市立市民病院・内科), 藤富 真吾(長崎市立市民病院・内科), 池田 幸紀(長崎市立市民病院・内科), 堤 卓也(長崎市立市民病院・内科), 山川 正規(長崎市立市民病院・内科), 小原 則博(長崎市立市民病院・外科)
抄録 我々は胆汁漏に対してENBDが有効であった3症例を経験したので報告する。 症例1:79歳女性。総胆管結石のため内視鏡的乳頭切開術後にバスケットカテーテルによる結石除去を試みられた。手技の過程で胆管穿孔による後腹膜気腫を生じた。ENBDチューブを胆管内に留置し、胃管を留置した。2週間の経過観察の後に経口摂取可能となった。 症例2:82歳男性。胆管嚢胞腺癌のため肝拡大右葉切除を施行された。術後胆汁漏出が持続した。DIC-CTでは切離端からの胆汁漏出が見られた。約1か月間にわたって胆汁漏持続したためENBDを施行した。胆汁漏出は速やかに治まり7日後にはウインスロー孔に留置したチューブを抜去できた。 症例3:66歳男性。壊死性胆嚢炎に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術施行した。術後に遺残胆嚢管からの胆汁漏が持続した。術後5日目の内視鏡的逆行性胆管造影では遺残胆嚢管からのリークが確認されたためENBDを行った。胆汁漏は一時的に減少したが、ENBDチューブの脱落のため胆汁漏出が増加した。ENBDの再挿入を行い、10日後には肝床部のチューブを抜去できた。 胆汁漏に対するENBDの有効性に関する報告は少ないが、低侵襲で有効な治療手段と考えられる。
索引用語 胆汁漏, ENBD