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司会の言葉
 
 神経内分泌腫瘍(Neuroendocrine tumor:NET)は神経内分泌細胞に由来する腫瘍の総称で,膵内分泌腫瘍,消化管カルチノイド腫瘍などが包含される.NETの治療は外科切除が原則であるが,小さい消化管NETは内視鏡切除が行われ,肝転移には外科切除,ラジオ波焼灼術,肝動脈塞栓術/化学塞栓術が選択される.しかし,発生頻度が低いため治療成績や再発率などのエビデンスが少ないのが現状である.薬物...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

EUS-FNAと造影CTによる病理組織分類に基づいた膵神経内分泌腫瘍に対する治療戦略
堀口 繁(岡山大学病院消化器肝臓内科)
【目的】膵神経内分泌腫瘍は手術可能例では予後良好であるが,根治手術不能例では予後不良である.切除不能例は治療法の選択において病理組織分類(Grading)が極めて重要であるが,Gradeの診断が困難な場合も少なくない.EUS-FNAと造影CTがGrade予測に有用であると考えられたため報告する.【方法】対象は当院で2004年4月から2012年8月までに診断治療を行った膵内分泌腫瘍のうち,EUS-F...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

非切除例および根治的切除例における悪性度評価と臨床経過の検討
長谷川 俊之(愛知県がんセンター中央病院消化器内科部)
【背景と目的】PNETの組織学的診断法としてEUS-FNAが用いられており,多くは確定診断の後に治療法が決定される.また最近では病期,患者の意向等により診断後に切除術,化学療法や経過観察など治療法も様々である.また,根治的切除後に再発し化学療法を行う症例もある.これらの症例におけるKi67 indexによる悪性度評価と臨床経過について検討した.【対象と検討項目】対象は1998年から2011年までに...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

十二指腸・膵神経内分泌腫瘍に対する治療戦略
羽鳥 隆(東京女子医科大学消化器外科)
【目的】十二指腸・膵神経内分泌腫瘍(NET)の治療の基本は外科的切除となるが,切除不能例や再発例に対する治療や切除例における補助療法には標準治療がないのが現状である.そこで,十二指腸NET及び膵NET(pNET)に対する治療戦略についてretrospectiveに検討した.【対象】2000-2011年の十二指腸NET及びpNET治療例79例を対象とした.非機能性45例,機能性34例(インスリノーマ...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

膵十二指腸領域NETに対する積極的外科治療の成績
金本 秀行(静岡がんセンター肝胆膵外科)
【目的】肝転移切除を含めた膵十二指腸領域NETに対する積極的外科治療の成績を検討した.【対象】2002年から2012年5月までに施行した膵十二指腸領域原発NET切除例43例を対象とした.原発病変部位は,十二指腸球部(D1)8例,第2部(D2)5例,主or副乳頭部(P)4例,膵頭部(Ph)8例,膵体部(Pb)10例,膵尾部(Pt)7例,膵十二指腸領域に多発するgastrinoma1例であった.Gas...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

膵神経内分泌腫瘍切除症例の検討からの治療戦略
北郷 実(慶應義塾大学一般消化器外科)
(目的)膵神経内分泌腫瘍(PNET)の切除症例から治療戦略を検討した.(対象)1986年~2012年までに切除したPNET39例.(結果)平均年齢52歳(24~77歳),男性19例,女性20例.機能性(F)14例(インスリノーマ9例,ガストリノーマ4例),非機能性(NF)25例.MEN1を合併したものが5例,von Hippel Lindau病(VHL)を合併したものが3例.膵臓多発症例は6例.組...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

当院における膵神経内分泌腫瘍手術例の予後について
水上 敦喜(富山県立中央病院内科(消化器))
【目的】当院における膵神経内分泌腫瘍(PNET)手術例の予後について,2010年WHOのgradingやENETSのTNM分類等と対比しつつ検討し,肝転移例に対する肝動脈化学塞栓療法(TACE)の効果についても併せて検討した.【方法】過去36年間で外科的切除標本にてPNETと確定診断された30例を対象とし,年齢は平均58歳(17~79歳),男女比は8対7.これら30例において,gradingやTN...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

肝転移およびリンパ節転移を有するpNET治療例の検討
青木 豪(東北大学病院肝胆膵外科)
【目的】当科で経験した膵神経内分泌腫瘍(pNET)症例において,同時性または異時性肝転移症例,リンパ節(LN)転移陽性症例に対する治療法および予後を検討する.【方法】2000年2月から2012年3月の13年間,当科にて経験したpNET症例80例を対象とした.肝転移例とLN転移例に分け,各症例の治療経過や,5年生存率(Kaplan-Meier法)を検討した.【結果】肝転移症例は13例(同時性5例)....

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

膵・消化管NET遠隔転移に対する治療成績
青木 琢(東京大学肝胆膵外科)
【目的】膵・消化管NETは進行が比較的緩徐であると考えられているが,肝転移を中心とする遠隔転移を伴う例では予後良好とは言えず,肝転移症例の5年生存率は20-30%との報告もある.当科では積極的な転移巣切除を試み,切除不能となった症例にはStreptozocin(STZ)を中心とした化学療法を行ってきた.その成績を検討した.【方法】1994年以降の膵・消化管NET症例117例を後ろ向きに検討,特に同...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

膵・消化管神経内分泌腫瘍の治療経験
河本 泉(関西電力病院外科)
【背景・目的】膵・消化管内分泌腫瘍(NET)は悪性腫瘍であり,転移を高率にきたす.特に肝転移は重要な予後因子である.我々は1982年から2012年までの間に膵・消化管NET131患者の治療を行い,37例に肝転移を伴っていた.肝転移巣の治療に手術,化学療法,RFA,ソマトスタチンアナログ(SA)などを用いた集学的治療法を行っている.また,最近になり分子標的薬のエベロリムスとスーテントの使用が可能とな...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

当科における進行性膵神経内分泌腫瘍に対するエベロリムスの使用経験
五十嵐 久人(九州大学病態制御内科)
[背景]進行性膵神経内分泌腫瘍(PNET)に対する,mTOR阻害薬のエベロリムスを用いた臨床試験(RADIANT-3:RAD001 in advanced neuroendocrine tumors)が近年行われた.その結果を受け本邦でも保険収載されたが,同時に日本人サブグループ解析における有効性も示された.[目的]当科から参加したPNET症例におけるRAD001(エベロリムス)の効果について検討...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

everolimusによる治療を行った膵神経内分泌腫瘍4症例
小林 賢惣(広島大学病院消化器・代謝内科)
【背景】膵神経内分泌腫瘍(PNET)は時に肝転移をきたした状態で診断されることもあり,治療に難渋するが最近になり分子標的治療薬であるeverolimusの有効性が報告され保険適応となった.当院においてもPNETの多発肝転移例に対しeverolimus使用例を経験したので報告する.【症例1】膵頭部癌の診断にて外科的治療施行され,病理診断ではduct-islet cell carcinomaと診断され...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略~化学療法を中心とした集学的治療~
室久 剛(聖隷浜松病院消化器内科)
【目的】膵神経内分泌腫瘍(PNET)に対する治療の第一選択は外科手術であるが,多発肝転移や術後再発例の治療方針の選択には指針がないのが現状である.RFA,TACE,化学療法など多岐にわたる選択枝からいかなる選択をするかで予後はどの程度変わるのかは明確でない.我々は当院で過去17年間に経験したPNETの診断および治療について検討した.【対象と方法】1995年から2012年まで当院で診療し組織学的に診...

第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略

特別発言
今村 正之(関西電力病院学術顧問,京都大学名誉教授)
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第99回日本消化器病学会総会消化管・膵神経内分泌腫瘍の新たな治療戦略