セッション

検索結果は13件です。

司会の言葉
井廻 道夫(新百合ヶ丘総合病院消化器・肝臓病研究所)
 C型肝炎に対する抗ウイルス治療はペグインターフェロンとリバビリンの 2 剤治療の時代から,テラビックを加えた 3 剤治療の時代に移行した.また,近々にシメプレビルの登場も予想され,まさにDAA製剤による治療の時代を迎えたといえる.新しい治療法の出現は,より短い治療期間でより高い著効率の達成を可能にしたが,一方でそのような治療を行っても非著効に終わる難治性の患者群が存在する.新規治療法をどのように...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

C型慢性肝炎に対する2剤および3剤併用治療の難治要因と対策
髭 修平(札幌厚生病院第三消化器内科)
【目的】1型高ウイルス量C型肝炎に対するPEG-IFN(PEG),リバビリン(RBV),telaprevir(TVR)あるいはsimeprevir(SMV)の3剤併用療法における難治要因を,PEG-IFN,RBVの2剤併用時の難治要因と比較して特徴を明らかにし,3剤併用例への延長投与の意義を検討する.【方法】治療効果判定可能,かつ,延長治療未施行の3剤治療例103例(うちTVR77例,SMV26例...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

血清IFN-λ3を用いたPeg-IFN/RBV治療効果予測
青木 孝彦(国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター)
【目的】IL28B近傍遺伝子多型は,Peg-IFN/RBV療法の治療効果予測における有意な宿主因子であるが,約20%の症例で効果予測を誤る.また,遺伝子解析は煩雑で,かつ高額であるためアジアを中心とした諸外国における普及には問題を含んでいる.最近,我々は市販のアッセイ系よりも感度良好で,かつIL28B major,minor allele双方からのIFN-λ3を同程度に識別できるアッセイ系を開発し...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

日本人C型肝炎患者におけるインターフェロンλ4遺伝子多型性の検討
渡辺 久剛(山形大学消化器内科)
【目的】近年,HCVの排除と治療効果に強い関連を認める新たなインターフェロン遺伝子(IFNλ4)が報告された.IFNλ4はその欠失体(ΔG)により生成され,HCVの排除や治療応答性を妨げると考えられており,とくにアフリカ系アメリカ人においてはIL28B SNPよりもこの欠失体の存在が治療不応に関連することが示されている.そこで日本人C型肝炎患者において,本SNPの臨床的意義を検討した.【方法】文書...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

C型慢性肝炎におけるPeg-IFN/RBV療法の治療効果と宿主因子の検討
梅村 武司(信州大学消化器内科)
【目的】NK細胞の機能は細胞表面の活性型/抑制型NKレセプターのシグナルバランスによって調整されている.そのレセプターのひとつがkiller cell immunoglobulin-like receptor(KIR)である.KIRの遺伝子多型とC型慢性肝炎の治療効果との関連について本邦からの報告はない.今回C型慢性肝炎でPeg-IFN/RBV療法施行群でKIRとそのリガンドであるHLA多型をタイ...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

NKT細胞のNKG2D発現はC型慢性肝炎のGenotype関連PEG-IFN/RBV治療効果を予測する
楮 柏松(慶應義塾大学病院消化器内科)
【目的】PEG-interferon(PEG-IFN)/Ribavirin(RBV)を用いたC型慢性肝炎(CHC)に対する治療では,Genotype1はGenotype 2よりsustained viral response(SVR)率が不良であることは周知の事実であるが,この理由は未だに不明である.今回我々はNKG2Dに着目し,ウイルス駆除に関わるNK細胞,NKT細胞,CD8 T細胞を中心に,G...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

G2C型慢性肝炎例に対するPEG-IFN±リバビリン治療の工夫と限界
田守 昭博(大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学)
【背景と目的】C型慢性肝炎に対する抗ウイルス治療の主体はインターフェロン(IFN)からDirect acting antiviral agent(DAA)へと移行しつつありG1型に対するDAA導入が始まっている.一方,G2型に対するDAAは臨床治験の段階でありその適応は明らかではない.そこでG2型標準治療であるIFNの現状と難治例の特徴を検討した.【対象と方法】2006年1月以降PEG-IFN治療...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

Telaprevir3剤併用療法に血清25(OH)D3が与える影響
厚川 正則(日本医科大学千葉北総病院)
【目的】C型慢性肝炎に対するtelaprevirを含む3剤併用療法の治療効果に影響を与えるいくつかの因子が解析されている.C型慢性肝炎におけるVitamin Dの重要性が報告されており3剤用療法におけるVitamin Dの関与について検討した.【方法】3剤併用療法を施行されSVR判定可能な146例におけるSVRに寄与する因子,さらに血清25(OH)D3濃度の特徴を解析した.【結果】対象は年齢中央値...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

TVR/Peg-IFN/RBV併用療法におけるTVR投与量が与える治療効果ならびに副作用へのインパクト
平松 直樹(大阪大学消化器内科学)
第2世代Protease阻害剤であるSimeprevir(SMV)とPeg-IFN/RBVの併用療法の臨床試験では,Peg-IFN/RBV併用に比しより高い有効性が示され,Telaprevir(TVR)/Peg-IFN/RBV併用に比し副作用の少ない治療法として期待されている.一方,TVR/Peg-IFN/RBV併用療法では,高い有効性を認めるものの安全性が問題となっているが,TVR減量投与により...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

前治療無効例に対するテラプレビル併用3剤療法48週延長投与に関する検討
島上 哲朗(金沢大学消化器内科)
【背景】C型慢性肝炎に対するテラプレビル併用3剤療法の難治性因子として,ペグインターフェロン(PEG-IFN)/リバビリン(RBV)による前治療無効が報告されており,今回前治療無効例に対する3剤療法の治療効果に関し検討した.【方法】当院及び関連施設では,IL28B genotype,前治療効果による治療効果予測と至適治療期間の検討を行うため,2011年1月より倫理委員会の承認を得て臨床試験を開始し...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

薬剤耐性を考慮したプロテアーゼ阻害剤併用療法
芥田 憲夫(虎の門病院肝臓内科)
【目的】Telaprevir(TVR),Simeprevir(SMV)を用いたプロテアーゼ阻害剤(PI)併用療法は高い治癒率が期待されるが,難治例では薬剤耐性の問題が存在する.今回は薬剤耐性の現状とUltra-deep sequence(UDS)による耐性ウイルス測定の有用性を検討する.【方法】[検討1]当院でPEG-IFN/RBV/TVR併用を導入されたHCV-1bの342例中SVR判定可能な2...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

NS3・NS5A阻害剤それぞれの耐性変異とIFN治療反応性に基づく難治性C型肝炎の治療戦略
黒崎 雅之(武蔵野赤十字病院消化器科)
【目的】新規DAA(NS3・NS5A阻害剤)の臨床導入を視野に入れ,DAA耐性変異とIFN反応性による治療効果予測について検討した.【方法】Peg-IFN・RBV(PR)併用療法を施行したC型慢性肝炎を対象とし,治療前のNS3・NS5A変異と治療反応性(VR:12週HCV減衰2Log以上)との関連を検討した.4週間のLead-in(LI)後にTelaprevir(TVR)3剤併用を施行した47例を...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望

C型慢性肝炎患者におけるDAA耐性株の検討―DAA併用療法を見据えて―
今村 道雄(広島大学消化器・代謝内科)
【目的】IFN難治性のHCV患者に対する治療は,IFN非使用DAA併用療法に頼らざるを得ないが,プロテアーゼ阻害剤(PI)およびNS5A阻害剤耐性株が問題となる.今回HCV患者およびHCV感染マウスを用いて耐性株を検討した.
【方法】ASV+DCV併用療法の臨床試験10例を含む1b型HCV患者19例のHCV NS3(aa155,156,168)およびNS5A(aa31,93)のアミノ酸変異を...

第100回日本消化器病学会総会難治性C型肝炎治療の展望