セッション

検索結果は12件です。

司会の言葉
内田 英二(日本医科大学消化器外科)
 IPMNには積極的な手術適応例と経過観察可能例が存在する.国際診療ガイドラインは2012年に改訂され,手術適応を見直し,主膵管型と分枝型の両者に“high‐risk stigmata”と“worrisome feature”を設け,“worrisome feature”には精査を行い経過観察可能とした.このことにより,主膵管径5~9mmの主膵管型,“high‐risk stigmata”のない拡...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後

IPMNの経過観察と治療のタイミングと予後
田中 雅夫(九州大学臨床・腫瘍外科)
IPMNの国際コンセンサスガイドラインが改訂されて2012年版として出版された.主膵管型IPMNを主膵管の5mm以上の拡張で拾い上げるようにしたり,分枝型IPMNを分枝の6mm以上の嚢胞状拡張とすることでより早期のIPMNを検討の対象にすることにした.分枝型IPMN例の悪性指標を二段階に分け,嚢胞径≧30 mm,5-9 mmの主膵管拡張,造影される壁肥厚,造影効果のない壁在結節,尾側に閉塞性膵炎を...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後

主膵管型IPMNに対する術式選択とタイミング
羽鳥 隆(東京女子医科大学消化器外科)
【目的】主膵管型IPMNは悪性例が多く主膵管径5~9mmのworrisome featureを除けば,状況が許す限り手術適応とされているが,術式選択やタイミングについては課題が残されている.そこで,主膵管型IPMNの悪性の特徴,術式選択とタイミングについてretrospectiveに検討した.【対象】1981-2012年のIPMN切除例452例の内,6mm以上の部分的あるいはびまん性の主膵管拡張が...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後

主膵管型,混合型IPMN経過観察例の検討
石田 潤(神戸大学肝胆膵外科)
【はじめに】膵管内粘液乳頭腫瘍(IPMN)のうち主膵管型,混合型については,その悪性頻度の高さゆえに手術適応とされる.よって経過観察症例は少なく,その自然史については不明な点が多い.当院で経過観察しえた主膵管型,混合型IPMN症例について検討を行った.【対象と方法】2007年3月以降,当院で臨床的に主膵管型もしくは混合型IPMNと診断され1年以上経過観察された20例を対象とした.20例中11例は経...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後

IPMNの治療方針決定に有用な検査法の検討
深澤 光晴(山梨大学第一内科)
【目的】IPMN切除例の病理結果および経過観察例の自然史を解析し,治療方針決定および経過観察に有用な検査法を同定する.【方法】IPMN切除80例(主膵管型14,分枝型66)および1年以上の経過観察例216例(観察期間中央値49ヵ月)を対象とした.検討項目:1)嚢胞径,主膵管径,結節高,血清(CEA,CA19-9),CT(造影結節),MRI(急峻な膵管径変化,DWI拡散低下),造影EUS所見,膵液(...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後

分枝型IPMNの手術適応の検討~国際診療ガイドライン2012の検証結果より~
三浦 晋(東北大学病院消化器内科)
【背景】分枝型IPMN(BD-IPMN)は,slow growingな腫瘍である事や,切除後も残膵発癌のリスクが残る事から,良性例を含めず悪性例のみを手術適応とする基準が求められる.【目的】国際診療ガイドライン2012のBD-IPMN診療アルゴリズムの妥当性を検証し,適切な手術適応を明らかにすること.【対象・方法】対象は,1994年1月から2013年5月の間に当科で診療を行ったIPMN患者519例...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後

分枝型IPMNの経過観察例からみた2012年国際診療ガイドラインの妥当性の検証
鎌田 研(近畿大学医学部消化器内科)
【目的】IPMNの経過観察における2012年国際診療ガイドラインの妥当性を評価する.【対象】2012年4月までに診断されたIPMN 572例のうち,1年以上の経過観察が可能であった分枝型IPMN180例を対象とした.男女比98:82,平均年齢64歳(33-88)である.【方法】初診時にUS,CT,MRIおよびEUSを施行し,これら4つの画像診断を用いて6ヵ月毎の経過観察を行った.経過観察中にIPM...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後

分枝型IPMN切除悪性例の病理学的subtype別の臨床的特徴
越田 真介(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科)
目的:分枝型IPMN切除悪性例のsubtype別の臨床的特徴を明らかにすること.対象:当施設で膵切除が施行され分枝型IPMNと病理診断された79症例(1988.12-2013.2)のうち,悪性(high grade dysplasia:HGDとIPMN由来浸潤癌:IC)と診断された34例.方法:対象をsubtype 4型(gastric,G;intestinal,I;pancreatobiliar...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後

IPMNにおける膵発癌リスクと推定膵癌倍加時間に基づいた経過観察法の検討
丹野 誠志(イムス札幌消化器中央総合病院消化器病センター)
【目的】IPMNにおける膵発癌リスクを評価するとともに,膵癌発生例での推定腫瘍倍加時間(estimated Doubling Time:eDT)を基に,適切なIPMN観察法,タイミングについてretrospectiveに検討する.【対象と方法】新ガイドラインに基づいて分類した分枝型182例を対象とした.全例,初診時にEUSを含む検査を施行し,壁在結節(MN)のみられないことを確認した.6~12か月...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後

IPMN長期経過観察例によるIPMN悪性化率及び残膵再発率の検討
大野 栄三郎(名古屋大学医学部附属病院光学医療診療部)
【目的】新IPMN診療ガイドライン(GL)における形態分類,切除適応因子に基づき,IPMN長期経過観察例,術後観察例における悪性化の頻度を検討する事.【対象と方法】2013年4月までに当科で診断したIPMN573例中,初回診断時GLにおけるHigh-risk stigmataを認めず,12か月以上経過観察を行った246例(術前群)及び外科的切除後12か月以上経過観察が可能であった204例(切除群)...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後

IPMN併存膵癌とIPMN切除後残膵再発例の臨床病理学的検討
松森 友昭(手稲渓仁会病院消化器病センター)
【目的】IPMN併存膵癌例とIPMN切除後の残膵再発例の臨床病理学的特徴を検討する.【対象と方法】対象は2013年9月までに診療したIPMN 829例(切除134,経過観察695)中,併存膵癌を認めた38例(4.6%,全例分枝型,男女比12:26,年齢中央値70歳)とIPMN切除107例中残膵に異時性にIPMN再発あるいは併存膵癌を認めた7例(6.5%,全例分枝型,男女比2:5,年齢中央値65歳)...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後

当院におけるIPMN併存膵癌及び切除後再発例の臨床病理学的検討
與儀 竜治(愛知県がんセンター中央病院消化器内科)
【背景】IPMNはその癌化に加え通常型膵癌(PDAC)の合併頻度も高く,適切な経過観察が重要である.【目的】IPMN併存PDACの早期診断法とIPMN切除後の至適経過観察法の確立.【対象と方法】1989年1月~2010年9月にIPMNと診断した540例を対象とした.経過観察は基本的に年1回EUSを施行し,IPMN切除後症例は原則年2回の造影CTを行った.【結果】1)540例中で2年以上経過観察しえ...

第100回日本消化器病学会総会IPMNの経過観察,治療のタイミングと予後