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検索結果は6件です。

消化管出血による貧血で発症し,診断に難渋した膵腺房細胞癌の一例
中村 洋一郎(明石医療センター)
はじめに;膵腺房細胞癌は腺房細胞から発生する発生頻度が1%と比較的稀な膵外分泌腫瘍である.今回消化管出血の症状で発症し,診断に難渋した症例を経験したため報告する.症例は74歳男性.H24.10月,労作時の呼吸苦と血便を主訴に近医を受診した.高度の貧血を認めたため,精査目的で当院紹介となった.上部消化管内視鏡では十二指腸下行脚の近位側に,粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認めた.隆起の中央には深い潰瘍を有し...

第55回日本消化器病学会大会膵臓-症例 2

CA19-9上昇で発見された異所性膵癌の1切除例
岡田 和幸(神戸市立医療センター中央市民病院・外科)
【はじめに】今回,われわれは空腸起始部の異所性膵由来の腺癌の一切除例を経験したので報告する.【症例】71歳,男性.2012年1月の検診にてCA19-9の軽度高値(82U/ml)を指摘された.同年4月の再検査では370U/mlとさらに上昇を認めたため,精査加療目的に当院に紹介となった.腹部造影CTで空腸起始部に造影効果の乏しい腫瘤性病変を,腹部MRIでTreitz靭帯近傍の空腸起始部に25mm大のT...

第55回日本消化器病学会大会膵臓-症例 2

極めて稀な滑膜肉腫膵転移の1切除例
藤崎 洋人(東京歯大市川総合病院・外科)
症例は43歳女性.2008年3月に左肩関節から前胸部の滑膜肉腫に対して腫瘍摘出術,術後放射線照射(69Gy)が施行された.以降は定期検査が行われ,2012年7月の腹部CTで膵頭部に4.5cm大の腫瘍性病変を指摘された.Dynamic studyでは早期相で濃染し後期相まで造影効果が遷延していた. MRIではT1/T2強調像で非特異的な腫瘍信号を呈し,拡散強調像では著明な信号低下を認めた.CT,MR...

第55回日本消化器病学会大会膵臓-症例 2

集学的治療により長期生存が得られている膵神経内分泌腫瘍の2例
山下 博成(神戸大・肝胆膵外科)
膵神経内分泌腫瘍(pNET)は,通常型膵癌と比較して進行が緩徐であり,再発例には外科切除,TACEなどの局所療法,全身化学療法,分子標的療法などさまざまな治療が存在する.再発例の標準治療は確立されておらず,治療選択に難渋することも稀ではない.今回我々は,集学的治療により再発後も長期生存が得られている2症例を報告する.
【症例1】50歳代,男性.膵尾部腫瘍破裂のため膵体尾部切除術を施行.201...

第55回日本消化器病学会大会膵臓-症例 2

十二指腸副乳頭部癌の1例
鈴村 和大(兵庫医大・外科)
症例は70歳代の男性で,1年前に十二指腸ポリープの診断にて開腹下でポリープ切除術を近医にて施行.経過観察のための上部消化管内視鏡を施行したところ,十二指腸下行脚に不整な隆起性病変を認め,生検したところ高分化型腺癌であったため,加療目的に当科紹介入院となった.腫瘍マーカーはCEA, CA19-9共に正常範囲であった.当科で施行した上部消化管内視鏡では,十二指腸乳頭部のやや口側に8mm大の隆起性病変を...

第55回日本消化器病学会大会膵臓-症例 2

膵癌腹壁転移の1切除例
赤星 慎一(熊本労災病院・外科)
【緒言】膵癌の腹壁転移は肝転移などと比較し,頻度の低い転移形式であり,症例報告が散見されるのみである.また,本疾患の治療に確立されたものはない.今回我々は,膵癌術後半年で腹壁転移を来たし,手術を施行した1例を経験したので報告する.【症例】症例は79歳,男性.膵体部癌の診断で平成24年2月に両側季肋下切開にて膵体尾部切除術を施行した.術後の病理診断ではInvasive ductal carcinom...

第55回日本消化器病学会大会膵臓-症例 2