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検索結果は5件です。

肝細胞癌の非癌部肝組織におけるAKR1B10の発現
廿楽 裕徳(順天堂大静岡病院・消化器内科)
【背景】AKR1B10は肝細胞癌での発現が報告されてきた分子で,HSP70やGPC3と同様に高分化癌の段階で発現が認められる.しかし近年我々は,C型慢性肝炎の肝内にAKR1B10発現が認められる例があり,この発現が肝発癌リスクを反映することを報告してきた(Liver Int 2012).すなわち,発癌母地である慢性障害肝の段階から発現する分子があり,これが肝発癌分子機構に関与している可能性を見出し...

第55回日本消化器病学会大会原発性肝癌-発癌1

肝細胞癌におけるp300/CBPの機能に関する検討
稲垣 悠二(三重大大学院・消化器内科学)
【目的】がん薬物療法の新しい分子標的として,ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)が注目を集めている.ヌクレオソームを構成するタンパクであるヒストンの特定リジン残基がアセチル化されると,転写が活性化されると考えられている.ヒストン分子中特定リジン残基のアセチル化はヒストンアセチル化酵素(HAT)とHDACにより代謝回転されている.p300とCBPは転写のコアクチベーターであり,各種遺伝子の転写の活性...

第55回日本消化器病学会大会原発性肝癌-発癌1

C型肝硬変症例の肝発癌とPNPLA3遺伝子多型の関連性の検討
馬場 伸介(香川県立中央病院・肝臓内科)
【目的】PNPLA3 rs738409 C>G polymorphismが肝臓での脂肪蓄積(triglyceride含量増加)に関係するといわれている.さらに最近では肝細胞癌(HCC)発症の予測因子との報告もある.今回我々は,C型肝硬変症例の肝発癌とrs738409の遺伝子型との関連性について検討した.【方法】2005年1月から2010年12月の間にHCCと診断されたC型肝炎関連HCC症例の中で,...

第55回日本消化器病学会大会原発性肝癌-発癌1

HIF-1αの活性化を介した銅の肝発癌への関与
樋本 尚志(香川大附属病院・総合診療部)
【目的】hypoxia-inducible factor-1 (HIF-1α) が発癌に関与し,銅 (Cu) や亜鉛 (Zn) がその発現を促進または抑制することが報告されている.今回,慢性肝炎 (CH), 肝硬変 (LC) および肝細胞癌 (HCC) 患者の血清HIF-1α値および肝組織におけるHIF-1αの発現を解析し,これらの微量元素と肝発癌との関連について検討した.【方法】対象はCH: 9...

第55回日本消化器病学会大会原発性肝癌-発癌1

脂質代謝の破綻と肝癌の形成をつなぐ脂質キナーゼSphK1の役割
舩木 雅也(金沢大附属病院・消化器内科)
【目的】リン脂質の一群は,細胞間や臓器間のメディエーター分子として,種々の生理的・病理的状況で重要な役割を果たしている.なかでも,スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)は発癌や癌細胞の増殖に密接に関与する脂質メディエーターとして近年重要視されている.S1Pはスフィンゴシンを基質とし,脂質キナーゼsphingosine kinase 1(SphK1)とSphK2によりリン酸化され生合成される.特に,S...

第55回日本消化器病学会大会原発性肝癌-発癌1