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ヒストン脱メチル化酵素KDM5Bの高発現は肝細胞癌切除例で予後不良因子の1つである
重河 嘉靖(和歌山県立医大・2外科)
【目的】エピジェネティクスは癌研究において注目されている分野の1つであるが,その詳細なメカニズムについては不明な点が多く,特に肝細胞癌における報告は少ない.今回ヒストン脱メチル化酵素KDM5Bに着目し,肝細胞癌症例でのKDM5Bの発現と予後との相関を検討し,さらに肝細胞癌細胞株を用いて機能解析を行った.【対象・方法】2000年から2006年に当科で初回手術を施行した肝細胞癌105例に対し,KDM5...

第55回日本消化器病学会大会原発性肝癌-発癌2

A disintegrin and metalloprotease 21発現は肝細胞癌の細胞運動に関与し術後再発に影響を与える
高村 昌昭(新潟大大学院・消化器内科学)
【目的】我々はin vitroで高運動性の肝細胞癌培養細胞株がin vivoで高率に肝内転移することから,細胞運動が肝細胞癌の生物学的悪性度を考える上で重要であることを報告してきた.今回,細胞運動に関与していることが報告されている分子であるa disintegrin and metalloprotease (ADAM)ファミリーの肝細胞癌における臨床的意義について検討した.【方法】プロテアーゼ活性...

第55回日本消化器病学会大会原発性肝癌-発癌2

肝癌で高発現しているガンキリンはFIH-1を介したHIF-1活性を制御し,VEGFA産生を増加させ,肝血管増生,肝血管性腫瘍の形成を誘発する.
東辻 宏明(京都大大学院・医学研究科)
(緒論)肝癌で発現が亢進するがんタンパク質で,7つのアンキリンリピートよりなるガンキリンは多くのタンパク質と相互作用し,種々の活性を有する.Rb-E2F1経路を活性化したり,p53-MDM2の活性化を促進する.そこで肝細胞で特異的にガンキリンを高発現するトランスジェニックマウスを作製し,ガンキリンによる生体内での発癌メカニズムを解析した.(方法)(1)肝細胞特異的ガンキリン高発現トランスジェニック...

第55回日本消化器病学会大会原発性肝癌-発癌2

胆管細胞腺腫, 慢性肝疾患に発生する肝内胆管癌におけるp16INK4Aとポリコーム群蛋白EZH2の発現とその意義
佐々木 素子(金沢大大学院・形態機能病理学)
【目的】慢性肝疾患に発生する肝内胆管癌(ICC)と混合型肝癌(cHC-CC)はしばしば細胆管癌(BDuC)成分を含む. BDuCとの病理組織学的鑑別を要する病変として,胆管細胞腺腫(BDA)と細胆管反応(DR)が挙げられる.私どもは, ICCやcHC-CCでは細胞老化からのエスケープ/バイパスに働くポリコーム群蛋白EZH2発現亢進がみられること, DRでは細胞老化マーカーp16INK4A発現が出現...

第55回日本消化器病学会大会原発性肝癌-発癌2

傍肝門胆管癌と肝内胆管癌におけるジクロロメタン代謝関連酵素の発現
佐藤 保則(金沢大・形態機能病理学)
【目的】大阪府の印刷事業場における胆管癌の発症において,ジクロロメタンなど揮発性化学物質へのばく露との関連が注目されている.ジクロロメタンはGST(グルタチオン-S-トランスフェラーゼ)経路とCYP(チトクロムP450)経路により代謝され,前者の経路で産生される中間代謝物が発癌に関与するとされる.これまでにわれわれは,正常の胆管上皮は免疫組織学的にGST T1-1を発現したがCYP2E1の発現がな...

第55回日本消化器病学会大会原発性肝癌-発癌2