セッション

検索結果は15件です。

内科医の機能性ディスペプシアの認知度と診療姿勢
金子 宏(星ヶ丘マタニティ病院)
【背景と目的】機能性ディスペプシア(FD)は内科領域ではcommon diseaseである.日本内科学会認定専門医におけるFDの認知度と診療姿勢に関する状況を把握することを目的にアンケート調査を行った.【方法】平成21年度日本内科学会生涯教育講演会Aセッションの参加者に,FDに関する質問票を配布し,会場退出時に回収箱に投函していただいた.内容は基本的属性,FD診療の状況,FD患者への説明・診療姿勢...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

日本人の上腹部症状と胃形態との関連ー人間ドックの有症状者における検討ー
川田 晃世(群馬大・消化器内科)
【目的】われわれは以前から,上腹部症状は男女とも瀑状胃者には多いが胃下垂者には少ないことを報告してきた.ここでは人間ドック受診者において有症状者からみた上腹部症状と胃形態との関連を検討した.【方法】当科関連施設での人間ドックにおいて,レントゲン造影検査の受検者を対象とした.上腹部症状は「胸やけ・ゲップ」のreflux (R)群,「胃もたれ,胃が重いなど」のdyspepsia (D)群,「食後の心窩...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

末梢CRFと胃運動-FDの病態生理との関連について
野津 司(旭川医大・地域医療教育学)
【目的】FD患者の多くは食後に上腹部愁訴が出現し,また胃排出の低下症例が存在する.一方その症状はストレスによって増悪するが,ストレスの主たる生体調節因子はCRFであり,さらにこのペプチドは胃排出(GE)を抑制し,胃運動を空腹期から食後期のパターンへと変化させる.これらの事実から,CRFはFDの病態に関与することが推測される.今回は末梢CRF受容体(CRF1,2)の胃運動に対する作用について検討した...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

質問表を用いたFD患者における睡眠障害の実態調査および胃排出能との相関関係の解析-nizatidineによるcross-over試験の試み-
山脇 博士(日本医大・消化器内科)
(背景・目的) 機能性ディスペプシア(FD)の患者は,随伴症状としてのGERD・IBS症状が比較的高率に合併していることが知られている.FD患者,NERD患者は胃排出能の障害を,それぞれ30%程度合併している(Digestion, 2009).このNERD患者の逆流症状と睡眠障害との間には相関関係があることが知られているが,FD患者における睡眠障害の実態や消化管運動機能との相関については報告が少な...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

H.pylori 関連胃炎の血清診断を基盤とした機能性ディスペプシアの位置づけ~胃がん検診受診者での検討~
榎本 祥太郎(和歌山健康センター, 和歌山県立医大・2内科)
【背景】日常臨床において機能性ディスペプシア(FD)は診断が困難で,とくにH.pylori (HP)感染者の多い本邦では,背景となるHP関連胃炎を無視できない.また,合併例の多いGERDとの関連も考慮が必要である.FDの範疇からHP感染例を除外すべきか否か議論の余地はあるが,HP関連胃炎の萎縮や炎症の評価に基づく酸分泌動態は,FDとGERDの鑑別の点からも重要因子である.【方法】検診...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

上腹部症状に関連する内視鏡的,組織学的および血清学的マーカーの同定
田原 智満(藤田保健衛生大・消化管内科)
背景・目的:上腹部症状に関連したマーカーを同定する目的で,上腹部症状と内視鏡所見,組織学的胃炎,血清ペプシノーゲン(PG)との関連につき検討した.対象・方法:当院にて上部消化管内視鏡検査を施行した207名のProspective cohort (有症状者114名,無症状者93名) につき,内視鏡所見,H. pylori 感染状況,内視鏡的萎縮,組織学的胃炎,血清PGを検索し,上腹部症状との関連を検...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

機能性ディスペプシアに早期慢性膵炎が存在する可能性について
門阪 薫平(近畿大・消化器内科)
【目的】近年超音波内視鏡(EUS)の出現によって今まで診断しえなかった微細な膵実質の観察が可能となり,2009年に慢性膵炎臨床診断基準において新たに早期慢性膵炎(ECP)が提唱され,ECPが機能性ディスペプシア(FD)として診断されていた可能性が考えられる.今回我々はFDにおけるECP像の有無について検討した.【方法】2009年4月から2012年6月までに血液検査(炎症反応,肝機能異常),上部内視...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

FD治療における胃酸分泌抑制薬と胃運動改善薬併用の意義について
大野 志乃(埼玉医大総合医療センター・消化器・肝臓内科)
【目的】FDはその病態生理において胃適応性弛緩障害と胃排出遅延,胃蠕動運動抑制,それに胃感受性亢進が報告されている.その原因としては急性胃腸炎や心理的ストレスが背景としてあることが推測されている.治療においては酸分泌抑制薬と胃運動改善薬が主に投与され,さらに抗不安薬なども症例によっては投与されている.しかし,これらの薬剤の併用療法の効果については十分に検討されていない.【方法】演者らはFD症例の症...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

FD症状が生活や心理面に与える影響及びFD症状に対するPPIの有効性の検討
中田 浩二(東京慈恵会医大・消化管外科)
【背景】機能性ディスペプシア(FD)は患者のQOLを著しく損なうことが知られている.FDは心窩部痛症候群(EPS)と食後愁訴症候群(PDS)の2病型に分けられるが,各病型の生活や心理面への影響は明らかではない.【方法】2011年4月~2012年7月にGERD研究会の臨床試験参加50施設を受診した成人患者のうち,胃食道逆流症(GERD)症状を有し,文書による同意が得られた患者を対象とした.内視鏡検査...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

機能性ディスペプシアに対するラベプラゾールのプラセボ対照多施設共同無作為二重盲検比較試験による有効性の検討
岩切 龍一(佐賀大附属病院・光学医療診療部)
[目的]機能性ディスペプシア(FD)の診療において,本邦患者に対するプロトンポンプ阻害剤(PPI)の有効性については明らかではない.今回我々は,ラベプラゾール(RPZ)を用いたプラセボ対照多施設共同無作為二重盲検比較試験: the SAMURAI study (Suppression of Acid Milieu with Rabeprazole Improving Functional Dysp...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

大規模健常者コホートを用いた上部消化管諸症状のクラスター分析と奏功薬剤の予測
山道 信毅(東京大・消化器内科)
【目的】機能性ディスペプシアFDや非びらん性胃食道逆流症NERDの頻度が増加する中,器質的障害ではなく,「上部消化管症状自体を把握する」ことの重要性が高まっている.これまでの報告や研究では上部消化管症状全体を捉え,そのリスクを解析する手法が行なわれてきたが,個々の症状の解析は不十分であった.そこで本研究では,日本人健常成人約20,000人の大規模横断データを利用して,1) 様々な上部消化管症状の相...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

5-HT2B受容体は,胃適応性弛緩反応の制御に関与する-覚醒下モルモット胃適応性弛緩測定モデルを用いて-
大島 忠之(兵庫医大・内科(上部消化管科))
【目的】胃適応性弛緩は,食事摂取後の近位胃の弛緩反応であり,一酸化窒素(NO)作動性神経によって調節を受けている.一方,セロトニン受容体;5-HT2Bは,胃穹隆部に存在し, 5-HT2B受容体の活性化は,胃平滑筋の収縮を誘導することが知られている.しかし,5-HT2B受容体と胃適応性弛緩の関係は明らかとなっていない.そこで我々は,覚醒下モルモットモデルを用いて胃適応性弛緩に対するNOと5-HT2B...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

幼少期ストレスで惹起される胃グリア細胞の形態変化と胃運動機能への影響
藤川 佳子(大阪市立大大学院・消化器内科学)
【背景】機能性ディスペプシアの病態生理に幼少期ストレスが関与するが,ストレス負荷が運動や知覚などの消化管機能の根幹となる消化管神経叢に与える影響は不明である.今回,神経細胞と共に消化管神経叢を構成するenteric glial cell (EGC)に注目し,ストレス応答としてのEGC形態変化と胃運動機能について検討した.【方法】 Wistar系雄性ラットを用い,生後2日目~14日目まで1日3時間母...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

胃筋層間神経叢の抑制性運動神経に発現するTRPV2イオンチャネルの抑制及び過度な活性化いづれもが胃排出亢進を引き起こす
三原 弘(富山大・3内科)
【目的】TRPV2イオンチャネルは,機械伸展刺激,化学物質で活性化する非選択性陽イオンチャネルで,我々は,マウス小腸の抑制性運動神経に存在するTRPV2が,機械伸展刺激やある種の脂質を感知して活性化し,一酸化窒素の放出を介して消化管の弛緩を引きおこし,内容物の肛門側への素早い移動をもたらすこと,胃の抑制性運動神経にもTRPV2が発現していることを明らかにしてきた.機能性ディスペプシア患者や,感染後...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-

FD症状を緩和する緑茶主成分Epigallocatechin gallateによる小胞体シャペロンGRP78抑制を介したnNOS活性化機構の検討
正岡 建洋(慶應義塾大・消化器内科)
【目的】本邦における主たる嗜好品である緑茶はFunctional dyspepsia (FD) 患者においてGSRS問診票のスコアを低下させる効果が報告されている (中澤ら Prog.Med. 2010)が,その機序は不明である.また,緑茶の主成分である(-)-Epigallocatechin gallate (EGCG)は小胞体シャペロンである78 kDa glucose-regu...

第55回日本消化器病学会大会機能性ディスペプシア-診断と治療の現況を巡って-