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5-フルオロウラシル耐性大腸癌細胞におけるマイクロRNA:mRNA複合体の解析
棚橋 俊仁(神戸薬科大・医療薬学)
【背景と目的】悪性腫瘍の抗癌剤治療では,治療の進展に伴い薬剤耐性を持つ細胞のみが残存し,悪性度がより強くなることが知られている.この薬剤耐性を有する細胞は,その特性から癌幹細胞と見なされているものの,その詳細は明らかではない.我々はゲノムと細胞表現型を介在する制御システムとして,マイクロRNA:mRNA複合体に焦点を当て研究を進めている.5-フルオロウラシル(5-FU)耐性大腸癌細胞におけるこの複...

第55回日本消化器病学会大会消化器癌に対する幹細胞研究の現状と展望

腸管上皮幹細胞の恒常性を保つCdc42は,大腸癌のWnt pathway及びニッチ形成に必須である
阪森 亮太郎(大阪大大学院・消化器内科学)
【目的】腸管幹細胞分裂や腸管上皮恒常性,ニッチ形成を制御する分子メカニズムの解明は大腸癌における癌幹細胞の特徴を明らかにする上で重要である.今回我々はsmall GTPaseであるCdc42が腸管上皮幹細胞の恒常性のみならず,Wnt pathwayに関与して腸管腫瘍形成を制御することを明らかとしたので報告する.【方法】腸管幹細胞におけるCdc42の機能解析のために腸管上皮細胞特異的Cdc42ノック...

第55回日本消化器病学会大会消化器癌に対する幹細胞研究の現状と展望

Atoh1発現大腸癌における幹細胞形質獲得とニッチ形成
加納 嘉人(東京医歯大・消化器病態学)
【背景,目的】以前より我々は腸管上皮細胞分化遺伝子であるAtoh1と癌形質の関連に着目し,APC変異の大腸癌においてAtoh1蛋白がWnt-GSK3依存性ユビキチンプロテアソーム系蛋白分解により未分化形質を維持することを明らかとした.一方で,APC変異のない大腸粘液癌ではAtoh1蛋白が発現し分化形質を有するがより予後不良であると考えられている.Atoh1発現における大腸癌の悪性度,予後への関与は...

第55回日本消化器病学会大会消化器癌に対する幹細胞研究の現状と展望

Gli1による胃型粘液形質マーカー遺伝子MUC5ACの発現制御の解明
山道 信毅(東京大・消化器内科)
【目的】Hedgehogシグナル伝達経路は発生に必須の機能を持つ情報伝達系であり,諸臓器の器官形成に不可欠であるとともに,体性幹細胞の制御や成熟組織の維持・再生にも働いている.腸上皮化生を母地として主に生じる胃癌は,消化管分化の制御異常が発癌に強く関連するとされ,Hedgehogシグナルの異常の関与が示唆されているが,十分に解明されていない.そこで,このシグナル経路のエフェクター分子Gliを胃癌細...

第55回日本消化器病学会大会消化器癌に対する幹細胞研究の現状と展望

プロテオーム解析を用いた胃癌幹細胞関連蛋白の同定とその臨床的意義
森崎 珠実(大阪市立大大学院・腫瘍外科学)
はじめに:癌幹細胞は腫瘍の発生・転移・再発に関与しているとされ,癌幹細胞関連蛋白や機能が明らかにされつつあるが,胃癌幹細胞に関与する蛋白や臨床的意義の報告は認められない.癌幹細胞はFACSを用いて同定されるside population分画(SP分画)に多く含まれると報告されている.また,癌幹細胞の周囲微小環境には正常幹細胞と同様にニッチ細胞が存在し,癌幹細胞性の維持や転移・再発に関係すると考えら...

第55回日本消化器病学会大会消化器癌に対する幹細胞研究の現状と展望

上皮間葉移行(EMT)による食道扁平上皮癌がん幹細胞維持・増幅機構
夏井坂 光輝(北海道大・消化器内科)
癌幹細胞(CSC)の存在が多くの固形癌においても報告され,癌幹細胞が再発,転移,治療抵抗性に深く関与していることが明らかとなってきた.また,正常組織の幹細胞とは異なり,癌においては非癌幹細胞(non-CSC)がCSCに脱分化することが近年報告されている(Gupta PB et al. 2011 Cell).上皮間葉移行(EMT)がこのプロセスに関与している可能性が示唆されている(Scheel C ...

第55回日本消化器病学会大会消化器癌に対する幹細胞研究の現状と展望

ソラフェニブは間葉系癌幹細胞を介した肝細胞癌遠隔転移を抑制する
吉田 真理子(金沢大附属病院・消化器内科)
【目的】我々はEpCAMとCD90という2つの異なる肝癌幹細胞マーカーについて解析を行い,CD90陽性癌幹細胞は間葉系細胞の遺伝子発現パターンを有し遠隔転移を誘導することを報告してきた.ソラフェニブは進行肝癌に対し有効性が示されている唯一の分子標的薬であり,VEGFR2,B-Raf,c-Kitなどを標的とする事が報告されているが,ソラフェニブが癌幹細胞に与える影響は不明である.本研究ではソラフェニ...

第55回日本消化器病学会大会消化器癌に対する幹細胞研究の現状と展望

肝発癌および治療抵抗性獲得における幹細胞の役割
櫻井 俊治(近畿大・消化器内科)
【目的】多くの肝癌は慢性炎症による組織の線維化を背景に発癌し,この過程において活性酸素種(ROS)の蓄積およびその下流分子JNKが重要な役割を果たしている.分子標的薬ソラフェニブは海外では進行肝細胞癌の標準治療とされ,治療効果を予測し薬剤耐性機序を解明することは,更に有効性の高い薬剤の開発につながる.ソラフェニブ治療効果と幹細胞の関連を検討し,癌細胞株および肝発癌マウスモデルを用いて癌幹細胞の増幅...

第55回日本消化器病学会大会消化器癌に対する幹細胞研究の現状と展望

肝幹/前駆細胞を起源とする肝発癌モデルを用いたゲノム異常の網羅的解析
金 秀基(京都大・消化器内科)
【目的】肝組織幹/前駆細胞を起源とする肝発癌モデルマウスを用いて,肝癌発生過程で起こるゲノム異常の全体像を明らかにする.
【方法・結果】Activation-induced cytidine daminase(AID)は,炎症刺激により発現し,ヒトゲノムに多段階に変異や染色体異常を誘導する遺伝子編集酵素である.このAIDを恒常的に発現するAIDトランスジェニック(Tg) マウスの胎児肝より肝...

第55回日本消化器病学会大会消化器癌に対する幹細胞研究の現状と展望

可視化癌幹細胞に基づいた分子生物学的特徴の解明と治療開発への展開
田中 真二(東京医歯大・肝胆膵・総合外科)
【目的】癌難治性の原因の1つは,その多様性(heterogeneity)である.組織の多様性は自己複製能と多分化能(非対称性分裂) を持つ幹細胞が担っているが,近年,癌にも幹細胞性を示す細胞群が内在し,癌の多様性の根源となることが報告され,標的治療の開発が期待されている.しかし,様々なマーカーを用いて癌幹細胞を純化しても,非対称性分裂によって非癌幹細胞が増殖するため,癌幹細胞そのものに対する治療効...

第55回日本消化器病学会大会消化器癌に対する幹細胞研究の現状と展望

岡 正朗(山口大大学院・消化器・腫瘍外科学)
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第55回日本消化器病学会大会消化器癌に対する幹細胞研究の現状と展望