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検索結果は14件です。

大腸内視鏡挿入法の基本
浦上 尚之(浦上内科外科医院, 宮崎大・消化器血液学, 癌研有明病院・内視鏡診療部)
演者は,大学病院や癌研有明病院にて,3年目の内視鏡初心者からある程度内視鏡症例数を経験した者に対して,大腸内視鏡挿入を教育してきた.研修医が挿入困難になる場合は,癒着例などの挿入困難例を除くと,S状結腸でループ解除ができない場合やpushしても手前がたわむ場合,横行結腸でガンマループを形成しスコープが足りなくなる場合などを多く経験された.これらの経験を生かし,聴衆が日ごろ悩んでいることや疑問に思っ...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

捻れとたわみを意識した大腸内視鏡挿入法
野村 昌史(手稲渓仁会病院・消化器病センター)
【大腸内視鏡挿入の基本】
大腸内視鏡検査を苦痛なく行うためには、大腸を丁寧に畳み込む技術が重要である。われわれは大腸内視鏡挿入に際して、「捻れのない内視鏡軸(アングル操作と内視鏡先端の動きが一致した状態)」を常に意識している。その主なポイントは、a) 内視鏡は捻らず、進行方向にアングル操作で挿入する(内視鏡軸に捻れを生じさせないため、上下・左右の両アングルを左手のみで操作する)、b) 内視鏡...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

我々の大腸内視鏡挿入法:Simple total colonoscopyの実際
石井 英治(亀田総合病院・消化器内科)
無症状の一般健常人を対象とするscreening colonoscopy(SCS)は、受診者に過大な身体的、精神的苦痛を与えないよう安全、安楽な大腸内視鏡(以下CS)を実施することが要求される。そのために細径scopeを用いて、X線透視を行わず(無透視)、鎮痛/鎮静剤を使用せず(無麻酔)、1人法にて実施する挿入法を“無透視、無麻酔1人操作法:simple total colonoscopy”と称し...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

コロンモデルの特性を意識した上での、大腸内視鏡挿入法習得の基礎と要点
白倉 立也(松島病院・大腸肛門病センター)
近年の大腸癌の増加に伴い、全大腸内視鏡検査(TCS)の必要性、件数は増加の一途である。当院でも年間2万件超のTCSを実施しており、日々安全・確実かつ迅速な検査が求められている。またTCSは一回限りの検査ではなく、定期的なチェック、フォローアップが推奨されるため、より苦痛の少ない、腸管への負担の少ない検査が必要とされている。
しかし数多の検査法の中でも、当検査法ほど方法論が多岐にわたる検査法は...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

2段階法によるパターン化された大腸内視鏡挿入法
佐藤 雅彦(さとうクリニック)
直腸から盲腸までの挿入手技を積み上げていくと膨大なバリエーションが生じる.このバリエーションを最小化し,再現性を得るには2段階法によるパターン化が有効と考える.2段階法とは,挿入過程を直腸~下行結腸・横行結腸~盲腸の2段階に分けて組み立てる挿入法である.生理的にループを形成して存在するS状結腸を脾弯曲部にて直線化するまでが第1段階であり,次にこの直線化を維持して深部結腸を挿入するのが第2段階である...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

苦痛なく安全な大腸内視鏡の挿入と研修
山村 冬彦(昭和大横浜市北部病院・消化器センター)
苦痛を最小限にとどめて短時間で盲腸まで挿入することは、大腸内視鏡検査においてもっとも基本的なことである。そこで我々は大腸の固定点を直線で結んだものを大腸の軸と呼び、内視鏡をその軸から出来るだけ、ずれないように挿入する軸保持短縮法を基本としている。Rsを左トルクで越え、その後腸管を内視鏡画面上の右に展開し、送気を最小限にしてS状結腸を極力押さずにたたみこむ。ループを作らずに短縮すれば、約25~30c...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

当センターにおける大腸内視鏡挿入の実際
吉川 健二郎(秋田赤十字病院・消化器病センター)
安全で苦痛の少ない大腸内視鏡挿入は、その後の診断と治療手技においても有利に働き,また,被検者にとって再検の指示を受け入れやすくするものと考える.
当センターでは,以前より軸保持短縮法による大腸内視鏡挿入法を提唱し指導・実践してきた.S状結腸や横行結腸のフリーな腸管の過伸展を抑え,最初から短縮し,内視鏡軸を保ちながら腸管の固定点を結ぶ最短距離で挿入するという本法は,被検者に極力苦痛を与えず,か...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

腹部圧迫法を用いた軸保持短縮法によるSDjunctionの通過
吉田 直久(京都府立医大・消化器内科)
大腸内視鏡挿入法は,一般内視鏡医に求められる標準的技術であるが,その手法は,施設,指導医および学術書により種々である.またEMRやESDによる精密な内視鏡治療のためにはより緻密なスコープ操作が求められる.一方で検査中の痛みは大腸内視鏡検査の大きな問題の一つである.我々は以前の検討で検査中の強い痛みは12%に起き,また初回検査,女性,15分以上の挿入時間が痛みに有意に関連していることを報告した.本発...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

細径内視鏡による軸保持短縮法を基本とした大腸内視鏡挿入法
浦岡 俊夫(慶應義塾大・腫瘍センター低侵襲療法研究開発部門)
【背景】大腸内視鏡は、外径の太さから、通常径(CF)と細径(PCF)に分類される。一方、大腸内視鏡挿入法は、軸保持短縮法とスープ形成を基本とした方法に分けられる。各挿入法の特徴から、前者にはCFが、後者にはPCFが適するとされているが、各内視鏡および挿入法には一長一短があり、我々は、PCFによる軸保持短縮法を基本とした挿入法を行っている。【見解】軸保持短縮法は、腸管を進展させないために患者の苦痛が...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

先端透明フードと体位変換を用いた深部大腸挿入の工夫
平野 直樹(東邦大医療センター大森病院・消化器内科)
大腸内視鏡挿入法は施設や、指導医によりさまざまな方法があるが、基本的にはいかに患者の苦痛を少なく、短時間で速やかに挿入できることが重要である。そのためにはある程度決まった挿入法をマスターして、それを軸にして癒着症例や過長結腸などの困難症例も行う必要がある。今回我々は先端透明フードと体位変換を用いた大腸挿入法を行っているのでこれについて解説する。先端フードを用いることでルーメンとのスペースをとる必要...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

大腸内視鏡挿入における先端透明フード装着の有用性-腫瘍性病変拾い上げ診断に関する無作為化比較試験の結果から-
竹内 洋司(大阪府立成人病センター・消化管内科)
【背景】先端透明フード(TH)を内視鏡に装着することは,ひだに隠れるような病変の発見能の向上に寄与すると同時に,挿入時の難易度の低減に寄与することが期待されている.
【目的】大腸内視鏡挿入における先端透明フード装着の有用性を評価する.
【方法】当院では,腫瘍性病変拾い上げ診断に関して観察法[白色光観察(WLI),自家蛍光観察(AFI)]とTH装着の有無によって2×2のfactorial...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

先端柔軟構造大腸鏡の「浸水法」による運用
水上 健(国立久里浜アルコール症センター・内科)
一昨年フジフィルムよりEC-590WM3/ZM3、昨年オリンパスよりPCF-PQ260と先端柔軟構造大腸鏡が販売された。従来の大腸鏡では腸間膜の腸管懸垂状況によるヘアピン状屈曲部位の通過にはアングルがフルにかかった大腸鏡を押し込み滑らせ通過するしかなく挿入困難と苦痛の原因となっていた。先端柔軟構造では大腸鏡屈曲部の肛門側約10cmが受動的に屈曲してヘアピン状部位が鈍角化するため苦痛なく容易に通過す...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

大腸内視鏡初心者に対するコロンモデルを使った挿入法指導の実際
横山 薫(北里大東病院・消化器内科)
【背景・目的】大腸腫瘍や炎症性腸疾患症例の急激な増加と共に、大腸内視鏡検査(CS)を1人法で行うことは消化器内視鏡医にとって必須の手技と言っても過言ではない。CSをいかに安全に苦痛なく、かつ効率よく行うかは永遠のテーマである。当施設は大学病院のため、CSを初めて行う研修医を指導する立場にある。コロンモデルを初期教育に使用しており、指導の実際について解説を行う。
【指導ポイント】1)スコープ操...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫

当院におけるコロンモデルを使用した挿入法の教育指導について
松田 耕一郎(富山県立中央病院・内科)
われわれは富山県内での大腸内視鏡挿入法セミナーを2008年2月に行い、2009年2月の日本消化器内視鏡学会北陸セミナーにおいてもコロンモデルを使用した大腸内視鏡挿入の実技セミナーを行ってきた。2010年4月1日~2011年3月31日までの大腸内視鏡件数は3839件で消化器内科、消化器外科を目指す後期研修医が施行しているのは1802件(46.9%)である。その指導に際しては日本消化器内視鏡学会の認定...

第53回日本消化器病学会大会大腸内視鏡挿入法の基本と工夫