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急性膵炎後の膵仮性嚢胞内の動脈瘤に対して動脈塞栓術が有用であった1例
木岐 淳(高知大学 医学部 消化器内科)
【症例】70歳、男性【主訴】心窩部痛【既往歴】68歳;急性膵炎【家族歴】特記事項なし【嗜好】アルコール:20歳から3~4合以上/日、煙草:20歳から20本/日【現病歴】元来大酒家で、時々腹痛を認めていたが自然軽快していた。68歳時にはアルコール性急性膵炎と診断され近医にて入院歴がある。70歳時に大量飲酒後に心窩部痛が出現し近医を受診し、腹部CTにて膵頭部の多発膵嚢胞を指摘され紹介となる。【経過】入...

第098回四国支部例会

閉塞性黄疸で発症し化学療法が奏功した肝原発悪性リンパ腫の一例
大野 芳敬(済生会西条病院)
症例は81歳、女性。黄疸、食思不振を主訴に来院した。CTにて肝右葉に12cm大の巨大な腫瘤を認めた。脈管を圧排し、肝門部から腹腔動脈、上腸間膜動脈根部に浸潤影を認めたが、他に転移巣、リンパ節腫大、脾腫は認めなかった。肝腫瘤は単純CTで境界不明瞭な低吸収域、造影CT早期相で淡く造影され、後期相で低吸収となっていた。MRIではT1強調像で低信号、T2強調像で高信号を呈した。腹部超音波では境界明瞭な低エ...

第098回四国支部例会

当院過去2年間における消化器癌化学療法症例の治療中止理由・レジメン変更理由の検討
田中 洋輔(社会医療法人近森病院 外科)
【目的】当院の消化器癌化学療法の傾向を知るため、過去2年間の化療症例の化学療法を中止した理由とレジメン変更理由を検討した。【対象と方法】外来・入院化療症例を対象とし、内服抗癌剤単独のみの症例は除外した。治療中止理由・レジメン変更理由はカルテ記載、画像診断、腫瘍マーカー値から判断した。【結果】胃癌化療症例は22例、うち15例が中止しており、中止理由は緩和ケア移行5、PD 4、好中球減少による感染症2...

第098回四国支部例会

膵神経内分泌癌(P-NEC)にCBDCA+ETOが奏功した1例
上杉 和寛(四国がんセンター)
 症例は64歳女性、食欲不振を主訴に近医を受診、画像検査より癌性腹膜炎、リンパ節転移、骨転移がみられ、精査加療目的に当科に紹介となった。当院で施行した造影PET-CTでは膵体部から左後腹膜を主座とするFDGの集積、及び中心部に壊死性変化を伴った径11cmの腫瘤性病変を認め、腫瘤内を腹腔動脈、脾動脈及び左腎動脈が閉塞なく走行しており、この他に腹膜、骨及びリンパ節に転移性病変がみられた。この画像所見よ...

第098回四国支部例会

肝障害が遷延したdrug induced hypersensitivity syndromeの一例
北川 達也(高知大学 医学部 消化器内科)
【症例】50歳代の男性。【現病歴】2011年7月、発熱に続いて全身に紅斑、紫斑が出現した。肝機能異常、白血球増多、異型リンパ球を認め、被疑薬があったためDIHSを疑われ近医から当院皮膚科に転院した。ステロイド投与などで皮疹と肝障害は軽快し11月上旬に退院したが、5日後に皮疹が悪化し再入院した。経口ステロイドを増量し皮疹は消失したが、ALTが2000 U/Lを超えるなど肝障害が悪化したため、2012...

第098回四国支部例会

肝硬変合併早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の検討
今村 良樹(愛媛大学大学院 先端病態制御内科学)
【背景】ESDは早期胃癌に対する確立された治療として広く普及し、それとともに併存疾患を有する患者に対するESDも増加している.また、肝硬変(LC)を有する息者においては,蛋白合成能の低下,アミノ酸代謝果常,血小板数の低下,凝固因子の産生低下に伴う出血傾向等や耐糖能の低下等が認められ,手術等の侵襲により各種臓器に与える影響は大きいとされている。【目的】今回我々はLC合併早期胃癌に対して行われたESD...

第098回四国支部例会

壊疽性膿皮症を合併した潰瘍性大腸炎の1例
泉川 孝一(香川県立中央病院 消化器内科)
壊疽性膿皮症(PG)は、炎症性腸疾患の腸管外合併症である皮膚病変の一つとして知られているが、潰瘍性大腸炎(UC)と診断された中で、PGがみられる割合は0.26-0.35%と比較的少ない。今回、我々は、増悪期に一致してPGを合併したUCの1例を経験したので報告する。症例は、67歳、女性。2009年下血にて発症し、全結腸型UCと診断された。ステロイド依存性の難治性UCであり、血球除去療法、タクロリムス...

第098回四国支部例会

炭酸ガスを用いて腹部血管造影を施行しえたヨード造影剤アレルギーを有する肝細胞癌の3症例
越智 裕紀(愛媛大学大学院先端病態制御内科学)
腹部血管造影検査は肝細胞癌では診断と治療の面から極めて重要である。しかし、ヨード造影剤による副作用のため検査を断念する症例が存在する。今回我々は造影剤アレルギーの既往がある肝細胞癌症例に対して、炭酸ガスを用いて合併症なく肝動脈塞栓術を施行しえた3症例を経験したので報告する。【症例1】62歳女性。C型肝硬変で近医にて外来加療されていた。2011年6月に肝S2に肝表に突出する2cmの肝細胞癌を指摘され...

第098回四国支部例会

人間ドックの上部消化管内視鏡検査を契機に診断しえたCowden病の1例
遠藤 日登美(三豊総合病院 内科)
症例は38歳男性、自覚症状なし、33歳のとき他院で人間ドックの胃カメラを初めて行い、食道と胃のポリープを指摘されたが、経過観察となっていた。今回、当院にて2回目の人間ドックを受診し、上部消化管内視鏡検査(EGD)を施行した。EGDでは食道全体に多発した白色調小隆起をびまん性に認め、胃・十二指腸にも多発性の小ポリープを認めた。下部消化管内視鏡検査(CS)では結腸全体に2~3mm大のΙs型ポリープを数...

第098回四国支部例会

術中心停止・開胸心マッサージから生還しえた進行胃癌術後膵癌の1例
近森 文夫(国吉病院 消化器外科)
術中心停止・開胸心マッサージから生還しえた進行胃癌術後膵癌の1例を経験したので報告する。症例は76歳男性。2年前に進行胃癌にて幽門側胃切除術(B2再建)施行。その後TS1内服を継続していたが、外来フォロー中のCT、エコーにて膵体部膵癌と診断。入院し、手術を施行。腹腔内癒着著明で、剥離に難渋した。膵癌は空腸に浸潤あり空腸部分切除、膵体尾部切除術施行(出血量2006ml、輸血量1680ml)していたが...

第098回四国支部例会

内視鏡的に切除し得た盲腸に内翻した虫垂Peutz-Jeghers型ポリープの1例
小堀 陽一郎(瀬戸内海病院 内科)
症例は 74歳 男性。繰り返す便秘下痢、排便困難感を訴えたため、平成23年9月7日に大腸内視鏡検査を施行した。直腸に粘膜逸脱症候群(MPS)による境界明瞭な全周性に密生する顆粒状隆起がみられ、症状はこれに起因するものと判断した。盲腸には先端に開口部様陥凹を有する翻転した虫垂に比較的長い茎を有する Ip型ポリープを認めた。その頭部は分葉状で表面に顆粒状の凹凸がみられた。生検結果はGroup I;うっ...

第098回四国支部例会

当施設におけるテラプレビル併用療法の現状
徳本 良雄(愛媛大学大学院 先端病態制御内科学)
【背景】C型肝炎ウイルス1型高ウイルス量に対して、平成23年末よりペグインターフェロン/リバビリンにテラプレビルを加えた3剤併用療法が保険適応となった。この治療法は高いウイルス排除率が期待できる一方、貧血や皮疹など高度の副作用出現が懸念されている。そこで、テラプレビル併用療法の治療効果と副作用を明らかにする目的で当院における治療の現状について検討を行った。【対象】当院において平成24年8月までに3...

第098回四国支部例会

診断に苦慮した腹膜原発悪性中皮腫の1例
森 俊文(麻植)
悪性中皮腫は中皮細胞から発生する稀な悪性腫瘍であり、アスベストへの暴露が考えられている。そのうち、胸膜原発が80~90%を占め、腹膜原発は10~20%とされている。今回われわれは、腹部膨満感、食欲低下を主訴に来院し、複数回の腹水細胞診では診断がつかず、剖検をすることで診断し得た腹膜原発悪性中皮腫の1例を経験したので、文献的考察を加え報告する。症例は62歳の男性。平成23年7月初めより腹部膨満感、食...

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切除例からみたIPMNの治療戦略
西 正暁(愛媛県立中央病院 消化器外科)
【背景・目的】IPMNの診断・治療方針には未だ多くの検討課題がある。当院でのIPMN切除例を検討し、手術適応と郭清範囲について検討を行った。【対象】2007年3月から2012年8月に当科で手術施行した膵IPMN30例。【結果】年齢は71.4歳。性別は男性19例、女性11例。分枝型11例、混合型14例、主膵管型5例であった。術式はSSPPD 15例、DP 12例、TP2例、middle-prese...

第098回四国支部例会

バレット腺癌が疑われ、悪性狭窄に対してステント及び放射線治療が有効であった食道胃接合部癌の1症例
古田 聡(国立病院機構 愛媛病院 消化器内科)
【症例】81歳、女性【主訴】食欲低下【飲酒歴】なし【喫煙歴】20本/日×70年【現病歴】約半年前より食欲低下が出現、1ヶ月前より嚥下時に詰まる感じが出現し、平成24年2月17日、当科を受診した。上部消化管内視鏡検査にて切歯列より20cm~32cmの範囲にバレット食道を認め、下端に高度な狭窄を認めた。狭窄部からの生検の結果、低分化腺癌であった。【経過】2月19日、食道ステント留置目的で入院した。入院...

第098回四国支部例会

当院におけるC型肝炎に対する3剤併用療法の現状
守屋 昭男(三豊総合病院 内科)
【目的】難治性のC型慢性肝炎に対してテラプレビルを含む3剤併用療法が保険適応となり、SVR率のさらなる向上が見込まれるが、ペグインターフェロン+リバビリン併用虜法以上の貧血や重症の皮膚障害といった有害事象の発現など問題も多い。テラプレビルの投与量は先行する欧米においての治療と同様に2250 mg/dayとされているが、これまでは明らかではなかった高尿酸血症や腎機能障害が本邦での治療において新たに認...

第098回四国支部例会

膵管癒合不全を伴った膵・胆管合流異常、先天性胆道拡張症の1例
山上 隆司(松山赤十字病院 肝臓・胆のう・膵臓内科)
【症例】41歳、女性【主訴】右季肋部痛【既往歴】なし【現病歴】24年7月3日から右季肋部痛を生じるようになった。近医を受診し急性膵炎の疑いを指摘され入院した。同院でのCT、MRI、ERCPにて先天性胆道拡張症(戸谷分類 type Ia)、膵・胆管合流異常と診断され、手術目的で当院に転院した。【入院後経過】初診時、右季肋部に圧痛あり、また胆道系酵素、膵酵素の上昇が見られた。EUSにて胆管壁は全周性に...

第098回四国支部例会

プレドニゾロン、アザチオプリン投与中に肺ノカルジア症を発症した自己免疫性肝炎の一例
小川 明子(松山市民病院)
【症例】70歳、女性【主訴】発熱、悪心、右上腹部痛【現病歴】平成17年10月に肝機能障害の精査目的で肝生検を行い自己免疫性肝炎と診断し、プレドニゾロン(PSL)40mg投与にて治療を開始した。しばらくPSL10mgに減量し維持療法を行っていたが平成23年9月頃よりトランスアミナーゼの上昇を認め30mgに増量した。ステロイド糖尿病の増悪に対してインスリンコントロールを開始した。PSL減量目的で平成2...

第098回四国支部例会

化学療法が奏効した食道神経内分泌癌の1例
小幡 善保(市立大洲病院)
症例は77才女性。「食べ物が胸につかえる」との訴えで、平成24年3月9日上部消化管内視鏡検査を施行した。下部食道に1/3周性で長軸方向に4~5cmにわたる隆起性病変を認めた。腫瘍は粘膜下腫瘍様に発育しており潰瘍をみとめた。腫瘍は、免疫組織学的LCA陰性、chromografin A陽性、CD56陽性で、neuroendocrine carcinomaと診断した。CTでは食道周囲、上腸間膜動脈周囲を...

第098回四国支部例会

外傷性膵損傷に伴う巨大膵嚢胞に対し内視鏡的経胃膵嚢胞ドレナージ術が奏功した一例
辻 枝里(高知医療センター 消化器内科)
【症例】29歳女性【主訴】腹痛【現病歴】2012年6月、腹部に暴行を受けた後より腹痛持続するため前医受診。CTにて巨大膵嚢胞認め、急性膵炎の診断にて精査加療目的に当院紹介となる。【既往歴】特記事項なし。【生活歴】喫煙歴なし、飲酒歴6合/週×9年。【身体所見】体温37.1℃、血圧113/68mmHg、脈拍68/分、上腹部に圧痛を伴う膨隆あり、腹部全体に圧痛あり、反跳痛あり。【入院時検査】WBC 82...

第098回四国支部例会