セッション

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司会の言葉
坂本 長逸(日本医科大学消化器内科学)
 総会のメインテーマ「新たな消化器病学の展開と医療の在り方を求めて」に関して,本医療パネルでは,大学や学会における学問としての消化器病学の常識と消化器診療の臨床現場における考え方に乖離が存在する点を取り上げ,有識者の方々に異なった側面からの基調講演をお願いしました.
 主に議論する点は以下の 4 項目を予定しています.
 ①新規医療機器または医療技術が現場で使用できるまでの道程(薬事承...

第100回日本消化器病学会総会消化器病学と医療現場のDiscrepancy(乖離)

医療の現場において新規医療機器・医療技術が利用できるまでの道程(薬事承認・保険適用)
久津見 弘(神戸大学消化器内科)
日本で販売される医療機器は薬事法(医薬品医療機器法)に基づき製造販売承認を得ねばならない.新しい医療機器が臨床現場に流通するには,研究開発(医師・アカデミア・企業)→非臨床・臨床試験(医師・アカデミア・企業)→申請(企業)→審査(PMDA)→承認(厚労省)→保険収載(厚労省)→流通(企業)→市販後調査(企業・医師)となる.PMDAでは科学的根拠に基づいて審査が行われる.有効性と安全性が既知の知見と...

第100回日本消化器病学会総会消化器病学と医療現場のDiscrepancy(乖離)

我が国における慢性胃炎の臨床と機能性ディスペプシア
三輪 洋人(兵庫医科大学内科学上部消化管科)
胃の痛みやもたれなどみぞおちを中心とした症状をディスペプシアという.何かはっきりとした原因があるからディスペプシア症状がでているとの思い込みから多くの患者はこの症状で医療機関を受診するが,日常臨床の場では内視鏡や腹部超音波検査などを行ってもその原因となる明らかな器質的疾患を見つけられないことが圧倒的に多い.器質的疾患がないので機能の異常がその病態の主ではないかとの考えから,これらの疾患は機能性消化...

第100回日本消化器病学会総会消化器病学と医療現場のDiscrepancy(乖離)

全国的に汎用される医療技術と保険適用の乖離
小早川 雅男(国立国際医療研究センター消化器内科)
わが国の消化器医は世界でも最も卓越した診断および治療技術を有しており全国的に様々な診療技術が行われている.しかし,実際には保険適用されていない医療技術もあり,臨床現場では多くの問題を抱え込んでいる.前半では保険適応への過程について説明し,後半でBRTOを例に具体的な解決策について述べる.(1)保険適用への過程 適応外で使用されている医薬品あるいは,新規性の高い医療機器の保険適用には薬...

第100回日本消化器病学会総会消化器病学と医療現場のDiscrepancy(乖離)

消化器関連医療機器に関する日本の課題と方向性
関野 秀人(厚生労働省医政局経済課医療機器政策室)
医療界が実践での日頃の尽力によって産み出す「創意工夫」と科学から導かれる知識や技術への「期待(医療側ニーズ)」に対して,産業界の知識・技術が一定の生産性を伴う対応が可能となった瞬間,製品としての医療機器が誕生します.実際これまで数多くの創造性豊かな医療機器が製品化され,その結果,近年の医療は大きく高度化するとともに医療の質が向上し,疾病の早期診断と効果的でかつ侵襲性の低い治療の実施につながっていま...

第100回日本消化器病学会総会消化器病学と医療現場のDiscrepancy(乖離)