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検索結果は10件です。

全国国立病院による定点観測から明らかになったA型急性肝炎の変遷
山崎 一美(国立長崎医療センター臨床研究センター)
【目的】我が国における過去33年間のA型急性肝炎の発生状況と重症度を検討した.【方法】全国国立病院機構34施設による急性肝炎の定点観測において,1980~2012年に登録した4,966例からA型急性肝炎1624例を対象とした.男875例(53.9%),年齢中央値37.0才(1-85),ALT中央値1580IU/L(44-66,912),Tbil中央値5.8mg/dL(0.4-32.4).【結果】1...

第100回日本消化器病学会総会肝炎の病態と内科治療

HBs抗原量を規定する可能性のある新たなウイルス要因:HBVポリメラーゼ領域Terminal Protein Domain aa15-17の変異
内田 義人(埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科)
【目的】核酸アナログによる治療は経済的観点から中止が求められる場合がある.その基準はHBV-DNA量,HBs抗原量,コア関連抗原量を指標とするが,これらを満たす症例でも再燃が稀でない.我々は同中止基準の発表前に,病院IRBの認可でHBs抗原量を含まない基準による中止を検討し,ポリメラーゼ蛋白terminal protein domain(TPD)のアミノ酸変異も中止の指標として重要である可能性を見...

第100回日本消化器病学会総会肝炎の病態と内科治療

DAA時代における難治性症例の対策:IFN併用とIFNフリーとの選択法
内田 義人(埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科)
【目的】C型慢性肝炎の治療はシメプレビルの導入で安全性が向上する.また,NS5A阻害薬も利用可能となり,経口2剤も選択肢に加わることが期待される.しかし,その際にNA5Aの耐性変異が問題となり,genotype 1b株では約20%にY93Hの変異が認められる.変異を有する症例では経口2剤でのSVR率が低く,IFN併用療法も考慮すべきである.Y93Hは1塩基変異で生じ,近傍の7塩基には耐性に無関係の...

第100回日本消化器病学会総会肝炎の病態と内科治療

血清酸化ストレスマーカーd-ROMsはNAFLD患者における肝炎症マーカーになりうる
藤原 直人(東京大大学院・消化器内科)
【目的】血清中の活性酸素・フリーラジカルによる代謝物であるヒドロペルオキシドを測定することができるd-ROMsが近年普及しつつある.NAFLD/NASHの病理像とd-ROMsの関係を明らかにすることを目的とした.【方法】2012年12月から2013年9月までにFibroscan≧7kPaまたは過去6カ月のAST/ALT高値,特定の肝炎の原因なし,1日飲酒量20g以下の基準を満たすNAFLD患者68...

第100回日本消化器病学会総会肝炎の病態と内科治療

TVR3剤併用療法の早期HCV動態から見た治療効果予測
島田 紀朋(新松戸中央総合病院消化器肝臓科)
【目的】C型慢性肝炎(CHC)に対するTVR3剤併用療法によりSVR率は著明に向上したが,なおSVRを達成できない症例が存在する.また副作用も多く治療早期にSVRを予測できるマーカーがあれば実臨床上非常に有用である,そこで治療開始1週後のHCV動態から治療効果予測が可能か否かを検討した.【方法】対象はGenotype1bのCHCで治療開始1週後のHCV RNAを測定し,T12PR24を施行しSVR...

第100回日本消化器病学会総会肝炎の病態と内科治療

生体肝移植後C型肝炎再発に対する多角的治療戦略
池上 徹(九州大学消化器総合外科)
(はじめに)C型肝炎に対する生体肝移植後の肝炎再発は必発であるが,免疫抑制剤投与下での治療は容易ではない.(対象と方法)当科においてC型肝炎に対して生体肝移植を施行した174例を対象とし,(I)ペグインターフェロン・リバビリン療法の成績と治療効果予測,(II)テラプレビルを含む三剤併用療法の成績,(III)胆汁鬱滞性肝炎の診断と治療,(IV)インターフェロン誘導性グラフト障害の診断と治療に関して検...

第100回日本消化器病学会総会肝炎の病態と内科治療

ウイルスジエノタイプ・塩基変異から見た難治性C型肝炎治療の展望
神田 達郎(千葉大学消化器・腎臓内科学)
【背景と目的】C型肝炎に対する治療はペグインターフェロン,リバビリンとDAA製剤を用いた3剤併用療法が主体となり,DAAの組み合わせによる経口薬剤のみの治験も行なわれ良好な成績が報告されている.一方,ウイルスジエノタイプ(GT)や薬剤耐性変異が治療効果に影響を与えることが知られている.DAA-Na?ve患者を対象にウイルスジエノタイプ,薬剤耐性変異を検討した.【対象と方法】1)GT1慢性C型肝炎患...

第100回日本消化器病学会総会肝炎の病態と内科治療

IL28B minor genotypeのC型慢性肝炎に対する3剤併用療法における再燃に寄与する因子の検討
近藤 千紗(日本医科大学千葉北総病院消化器内科)
【目的】1型,高ウィルス量のC型慢性肝炎(CHC)に対する標準的治療はPEG-IFN/RBV/TVRの3剤併用療法でありその成績は良好である.一方IL28B minorの症例も多くはETRを獲得するが一部に再燃を認めSVR率が低下する.そこでIL28B minorの症例において再燃に寄与する因子の検討を行った.【方法】1型高ウィルス量のCHC患者269例のうち3剤併用療法を施行されたIL28B m...

第100回日本消化器病学会総会肝炎の病態と内科治療

これからの急性肝不全の治療戦略
井上 和明(昭和大学藤が丘病院消化器内科)
【目的】これまでの急性肝不全の治療の反応性を解析してあらたな治療法の開発を目指した.【対象と方法】対象は2004年以降に人工肝補助療法を含む集中治療の対象となった急性肝不全(acute on chronicを除く)65例である.治療は血漿交換に大量の置換液を用いた血液濾過透析(online法を含む)を組み合わせた人工肝補助に加えて,ほぼ全例に肝細胞破壊を早期に停止させる目的でステロイドパルスとその...

第100回日本消化器病学会総会肝炎の病態と内科治療

肝硬変患者でのカルニチンの動態と肝性脳症への効果について
白木 亮(岐阜大学医学部附属病院消化器内科)
【目的】カルニチンは脂質を燃焼しエネルギーを産生する際に,脂肪酸をミトコンドリア内に輸送する役割をする物質である.生合成の低下のため肝硬変患者では欠乏しているとされ,近年ではレボカルニチン製剤による肝性脳症の改善効果も報告されている.しかしながら肝硬変患者でのカルニチンの動態について詳細な検討はされていない.今回血清および肝組織中カルニチン濃度を測定し動態について検討した.【方法】肝硬変患者58名...

第100回日本消化器病学会総会肝炎の病態と内科治療