セッション |
検索結果は20件です。
- 繰り返す腹痛発作と肝機能異常を呈した赤芽球性プロトポルフィリン症の1例
-
藤森 尚之(信州大学 医学部 消化器内科)
症例は20代の男性。幼少期より日光過敏症を認めていた。10代後半に原因不明の腹痛発作を呈し、血液検査で肝機能異常を認めたため、精査入院の既往が2回ある。各種肝炎ウイルス検査は陰性であり、画像検査でも特記すべき所見を認めなかった。入院後の保存的加療で腹痛は治まり、肝機能異常は自然に軽快した。2度目の入院時にはエコー下肝生検が施行され、肝組織中に褐色の沈着物を認めたものの、確定診断には至らず外来で経過...
第051回甲信越支部例会 >
- 切除12年後に肝腫瘤として発見された子宮内膜癌腹膜播種の一例
-
小口 貴也(信州大学医学部附属病院 消化器内科)
【症例】75歳女性。【既往歴】52歳:胆嚢結石にて胆嚢摘出術,63歳:子宮内膜癌(漿液性腺癌)にて単純子宮全摘・両側附属器切除・骨盤内リンパ節郭清・傍大動脈リンパ節郭清術(stageIa,術後化学療法・放射線療法なし),72歳:横行結腸癌にて横行結腸切除術(pT3N0M0 stageIIA,補助化学療法なし)。【現病歴】経過観察目的に施行された腹部造影CTにて早期相で輪状濃染...
第051回甲信越支部例会 >
- 肝機能異常を契機に診断された肺小細癌の一例
-
高見澤 哲也(長野厚生連佐久総合病院 内科)
【症例】75歳男性。【主訴】食欲低下【既往歴】心不全、心房細動、脳梗塞、肺気腫、陳旧性肺結核症、胆石症【現病歴】患者は数日間の食欲低下、微熱を自覚していたが自宅で様子を見ていた。訪問看護師来訪時に受診を勧められ近医を受診。肝胆道系酵素の上昇及び、胆嚢結石を指摘され閉塞性胆管炎の疑いにて当院紹介となった。【経過】当院受診時の血液検査ではT-Bil 1.6mg/dl、AST 184IU/L、ALT 5...
第051回甲信越支部例会 >
- 閉塞性大腸癌29症例の検討
-
汐月 信仁(小諸厚生総合病院)
閉塞性大腸癌29症例の検討【目的】閉塞性大腸癌の手術は糞便や腸内容の貯留および口側腸管の浮腫、拡張があり緊急手術で切除と再建を同時に行うかどうかの判断は難しく患者の安全が第一であり、1回の手術ですませて人工肛門を避ける努力は必要である。最近では内視鏡下にステントやチューブで閉塞を解除し、口側腸管を減圧して手術する方法が勧められている。そこで当院に受診された閉塞性大腸癌の29症例の検討を行った。【方...
第051回甲信越支部例会 >
- 好酸球性胃腸炎にHelicobacter pylori感染を合併した1例
-
中村 晃(信州大学 医学部 消化器内科)
【症例】症例は10代後半の女性。2009 年11月頃より食欲不振、上腹部痛、食後の嘔吐を認めたため近医を受診した。血液検査にて好酸球の増加を認め、精査目的に当科紹介となった。当科初診時の血液検査では白血球数は5210/μlと正常であったが、好酸球比率が16.5%と高値であった。低蛋白血症、貧血は認めず、IgEは454 IU/mlと上昇がみられた。上部消化管内視鏡検査では前庭部に粗造な粘膜のひび割れ...
第051回甲信越支部例会 >
- 循環不全を来し、緊急手術により救命しえた巨大な横行結腸間膜原発extragastrointestinal stromal tumor(EGIST)の一例
-
小山 誠(篠ノ井総合病院 外科)
症例は76歳男性。近医より腹部腫瘤を指摘され、精査加療目的に当院へ救急搬送となった。来院時、腹部は著明に膨隆し、腹部全体に腫瘤を触知した。喘鳴、四肢浮腫も著明であり、低酸素血症、乏尿といった循環不全の状態であった。CTでは腹腔内に22×16cmの巨大腫瘤を認めた。消化管原発gastrointestinal tumor(GIST)などが疑われたが、確定診断には至らなかった。腫瘤による体循環系への圧迫...
第051回甲信越支部例会 >
- ステロイド投与が奏功したアルコール性肝炎の一例
-
佐藤 里映(新潟市民病院)
【緒言】アルコール性肝炎は常習飲酒家がさらに過剰な飲酒をした場合に黄疸、発熱、腹痛などで発症することが多いとされる。重症型アルコール性肝炎では断酒にかかわらず肝腫大が持続し、肝性脳症や肺炎,急性腎不全,消化管出血などの合併症やエンドトキシン血症などの全身合併症を伴う予後不良な疾患である。今回、重症型アルコール性肝炎に対してステロイド内服を行い良好な経過をたどった一例を経験したので報告する。【症例】...
第051回甲信越支部例会 >
- 大腸癌イレウスに対して大腸ステント留置後、一期的に手術し得た5例の検討
-
藤井 大志(岡谷市民病院 外科)
【背景】大腸癌イレウスに対して人工肛門造設術やイレウス管留置にて減圧し、待機的に手術に臨んでいた。最近大腸ステント留置が保険適応となり、大腸ステント留置が大腸癌イレウスに対する”bridge to surgery”や姑息的治療として良好な結果が報告されている。【目的】今回我々は当院における大腸癌イレウスに対する大腸ステント留置の有効性を検討した。【方法】対象は2012年に大腸ステントが健康保険適用...
第051回甲信越支部例会 >
- 肝嚢胞性腫瘍と鑑別が困難であった肝嚢胞内出血の1例
-
増尾 仁志(信州大学 医学部 附属病院 消化器外科)
【はじめに】肝嚢胞は画像検査で,比較的容易に診断される良性疾患である.しかし,嚢胞内出血を合併した場合は多彩な画像所見を呈し,嚢胞性腫瘍との鑑別が問題となることがある.今回,肝嚢胞性腫瘍との鑑別を要した肝嚢胞内出血を経験したので報告する.【症例】69歳女性.59歳時に複数の肝嚢胞を指摘されていた.経過観察のCT検査で嚢胞内に壁在結節を指摘され,肝嚢胞性腫瘍の疑いで当科紹介受診.CT検査所見:肝右葉...
第051回甲信越支部例会 >
- 他臓器に穿破したIPMNの検討
-
中岫 奈津子(山梨大学 第一内科)
【目的】IPMNは増大により隣接臓器に穿破をきたし瘻孔を形成する症例が報告されているが、穿破をきたす症例の臨床像は明らかとなっていない。今回、IPMN穿破例を解析し、臨床病理学的特徴と予後について検討した。【方法】対象は当院で診断したIPMN304例のうち、隣接臓器への穿破をきたした6例。穿破例の背景と画像所見、手術例の病理結果、経過観察例の予後について検討した。【結果】初診時年齢:中央値78歳(...
第051回甲信越支部例会 >
- H.pylori除菌療法により退縮した直腸原発MALTリンパ腫の1例
-
倉富 夏彦(山梨大学 医学部 第一内科)
症例は58歳女性。2011年12月下旬から持続する血便を主訴に、2012年1月、当科初診。下部消化管内視鏡検査では、直腸Rbに35mm大の表面平滑で立ち上がりの急峻な隆起性腫瘍を認めた。拡大NBI観察で表面粘膜に口径不同な異常血管の増生が見られ、超音波内視鏡で腫瘍内部は比較的均一な低エコーとして描出、粘膜層構造は2、3層の肥厚が認められ、粘膜下腫瘍と考えられた。病理組織学的検査では小型から中型の異...
第051回甲信越支部例会 >
- 肝細胞癌と門脈血栓症を同時に発症し、ダナパロイドによる門脈血栓治療直後にRFAを行ったC型肝硬変の一例
-
早川 宏(市立甲府病院 消化器内科)
症例は81歳女性。1991年よりC型肝硬変のため定期通院していた。下腿浮腫と腹部膨満感の増悪が2週間ほど前から出現したとのことで2012年5月25日に受診。腹部造影CTで門脈本幹、門脈左右枝に壁に沿うような造影欠損像を認め門脈血栓の形成が疑われた。同時に肝S3に動脈相で濃染し、平衡相で抜けをしめす15mmの結節も認められ、肝細胞癌(HCC)も合併していると診断された。まずは門脈血栓溶解目的で5月2...
第051回甲信越支部例会 >
- 内視鏡的に切除した直腸高分化型神経内分泌腫瘍の1例
-
高取 俊介(新潟県厚生連 糸魚川総合病院 内科)
症例は69歳男性。検診にて便潜血陽性を指摘され、近医で下部消化管内視鏡検査を施行。直腸に隆起性病変を指摘され、精査加療目的に当科紹介受診となる。当院で施行した下部消化管内視鏡検査では、直腸内に表面に陥凹を伴った1cm大の粘膜下腫瘍を認めた。表面に明らかなびらんはなく、EUSを施行したところ第3層に首座をおく、一部に高エコー像を伴った腫瘤を認めた。内視鏡的粘膜切除を施行し、肉眼的には完全切除できた。...
第051回甲信越支部例会 >
- ESDにより確定診断を行うことができたIFPの1例
-
加藤 亮(山梨大学 医学部 第一内科)
症例は40歳、女性。2010年9月心窩部不快感のため近医で上部消化管内視鏡検査を施行したところ前庭部に隆起を伴う潰瘍性病変を認め、生検にてGroup1であったためPPI投与で経過観察となった。2011年10月頃には嘔吐が時々みられ上部消化管内視鏡検査再検したところ投薬にも関わらず潰瘍性病変が不変であったため2011年11月25日当院紹介となった。2011年11月28日当院での上部消化管内視鏡検査で...
第051回甲信越支部例会 >
- 家族性大腸腺腫症に併存した若年者H.pylori陰性早期胃癌の1例
-
高橋 祥史(新潟大学医歯学総合研究科 消化器内科学分野)
症例は20歳代,男性.父・妹が家族性大腸腺腫症(FAP).平成24年5月FAPの上部消化管surveillanceのEGDにて体上部前壁に径10mm大の境界明瞭な白色調顆粒状軽度隆起性病変を認めた.NBI拡大観察では大小不同の顆粒状・乳頭状様構造を呈し,血管の認識は困難であった.周囲にはFAPに特徴的な胃底腺ポリポーシスを認め,RAC陽性であった.同部からの生検では低異型度腺腫と診断した.なお便中...
第051回甲信越支部例会 >
- 大腸用自己拡張型金属ステントが有用であった膵癌による大腸イレウスの1例
-
石田 泰章(山梨県立中央病院 消化器内科)
大腸イレウスを初発症状とし発見される膵癌は比較的まれであるが、自己拡張型金属ステント(Self Expandable Metallic Stent:SEMS)留置により治療した膵癌の1例を経験したので報告する。症例は75歳女性。2012年5月より食欲低下を認め、近医で糖尿病を指摘されたため6月に当院を受診した。腹部造影CT検査にて、膵尾部から脾湾曲部を巻き込むような腫瘤を認め大腸イレウスの状態であ...
第051回甲信越支部例会 >
- カプセル内視鏡を胃内に固定留置しGAVEからの出血をとらえた1例
-
渡邉 ゆか理(新潟大学大学院 医歯学総合研究科 消化器内科学分野)
症例は50歳代男性。慢性腎不全に対し透析導入後、黒色便を繰り返すため、当科を紹介受診され、EGDにてGAVEと診断された。アルゴンプラズマ凝固法(APC)を施行されたが、再発を繰り返し、月平均6単位の輸血を要した。2007年および2009年にGAVEに対し、前庭部計3カ所をESDで粘膜切除施行した。その後出血なく経過良好であったが、約1年後に再び黒色便が出現し、貧血はHb7g/dl台を推移していた...
第051回甲信越支部例会 >
- 36年間の長期経過中に、二次性アミロイドーシスを併発した腸管ベーチェット病の1例
-
本田 博樹(済生会新潟第二病院 消化器内科)
腸管ベーチェットの潰瘍は難治であると報告されている。長期予後については未だ不明であるが、近年の生物学的製剤の適用により今後予後の改善が期待されている。今回われわれは36年間の長期経過を追えた1例を報告する。症例は58歳男性。22歳時、虫垂切除術後から右下腹部痛が続き、25歳時、回盲部に5cm大の潰瘍形成性腫瘤を指摘され回盲部切除を受けた。1年後、舌に再発性アフタ出現したが、眼症状、皮膚症状、陰部潰...
第051回甲信越支部例会 >
- 胆管浸潤肝細胞癌に対し放射線治療や胆道系処置など集学的治療が奏功した2例
-
高田 ひとみ(山梨大学 医学部 第一内科)
【初めに】肝細胞癌(HCC)の胆管浸潤は稀であるが、手術不能例の予後は不良である。これまで当科で経験した症例から、胆管ステントや放射線治療が有効であった2例を文献的考察を加えて報告する。【症例1】症例は75歳男性、糖尿病と肝硬変症(NBNC)で近医通院中。ビリルビンの軽度上昇を認め腹部CTを撮影したところ肝後区域の門脈浸潤(VP2)と肝門部胆管浸潤を伴う42mmのHCCを認め当院紹介。左肝内胆管に...
第051回甲信越支部例会 >
- 赤芽球癆を合併した自己免疫性膵炎の一例
-
金井 圭太(信州大学病院医学部付属病院 消化器内科)
症例は60歳代、男性。2003年に食後の上腹部痛にて当科受診。閉塞性黄疸を認め、精査にて自己免疫性膵炎(硬化性胆管炎、両側肺門部リンパ節腫脹合併)と診断した。なお、診断時Hb 13 g/dLと貧血を認めなかった。PSL 40mg/日よりステロイド治療を開始し、改善後減量したが9mg/日にて硬化性胆管炎で再燃しPSL 13mg/日にて維持していた。2012年3月労作時呼吸困難を認め、5.8 g/dL...
第051回甲信越支部例会 >
|