セッション

検索結果は4件です。

尿酸の腸管排泄低下は高尿酸血症の主要な新規機序である
市田 公美(東京薬科大学薬学部病態生理学教室)
我々は以前,ABCG2遺伝子が尿酸排泄輸送体をコードする痛風・高尿酸血症の主要な原因遺伝子であることを報告した.高尿酸血症は,従来その原因により「腎臓の尿酸排泄低下」と「尿酸産生過剰」,その混合型に分類されてきた.今回我々は,高尿酸血症の主要な病態のひとつが,ABCG2遺伝子変異に起因する腸管からの尿酸排泄低下であることを見出した.日本人男性の高尿酸血症患者644人の解析では,予想に反しABCG2...

第99回日本消化器病学会総会小腸 病態

NSAID内服患者の小腸粘膜傷害と小腸細菌過増殖症との関連について
村木 基子(大阪市立大学消化器内科学)
【背景と目的】NSAID起因性小腸粘膜傷害の発生機序には,COX阻害によるPG低下,小腸上皮への直接傷害作用,胆汁,腸内細菌叢の関与などが報告されている.小腸細菌過増殖症(Small intestinal bacterial overgrowth,SIBO)は近位小腸内細菌数が105cfu/ml以上増殖した状態であり,過敏性腸症候群との関連が指摘されている.しかしながら,SI...

第99回日本消化器病学会総会小腸 病態

マウス小腸虚血再灌流傷害におけるmTOR(mammalian target of rapamycin)の役割
飯田 貴弥(京都府立医科大学消化器内科学)
【背景】小腸虚血再灌流傷害は上腸間膜動脈閉塞症,手術,外傷等の病態においてみられ,適切な治療がなされなければ多臓器不全を来し致死的になりうることが知られている.しかしながら,小腸虚血再灌流傷害の病態や治療法については未だ不明な点も多い.mammalian target of rapamycin(mTOR)は細胞分化や増殖の関与や,悪性腫瘍,炎症等の病態における治療標的因子として注目されている.また...

第99回日本消化器病学会総会小腸 病態

aspirin腸管上皮細胞傷害におけるMDR-1の関与
久貝 宗弘(京都府立医科大学消化器内科)
【目的】MDR-1蛋白は細胞膜表面に存在し,ATPを用いて細胞内の異物を基質として細胞外に輸出するトランスポーターである.近年,NSAIDや低用量aspirinの消化管粘膜傷害が臨床上問題になってきており,さらにNSAIDsがMDR-1遺伝子発現を誘導していることも報告されている.しかし,NSAIDsやaspirinの腸管上皮細胞傷害とMDR-1の関連に関しては今までに報告はない.そこで本検討では...

第99回日本消化器病学会総会小腸 病態