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切除不能・再発膵癌に対しKIF20A+VEGFR1エピトープペプチドと塩酸ゲムシタビンを用いた抗癌剤併用ペプチドワクチン療法の試み
加藤 順子(順天堂大・消化器内科)
【目的】がんペプチドワクチン療法は、がん抗原に特異的な細胞障害性T細胞を誘導し抗腫瘍効果を示すものであり、がんに対する新たな治療法として注目されている。以前我々は化学療法が無効な進行・再発膵癌患者に対して、HLA-A*2402拘束性エピトープペプチドであるKIF20A、VEGFR1を用いたペプチドワクチン単独療法の第I相臨床試験を行ない、その安全性を証明しかつ延命効果も期待できる結果を報告した。今...

第54回日本消化器病学会大会膵臓(腫瘍)2

膵癌細胞増殖における(プロ)レニン受容体の役割
藤森 崇行(香川大附属病院・消化器・神経内科)
【目的】(プロ)レニン受容体(以下、(P)RRと略)は、350個のアミノ酸から構成される1回膜貫通型タンパク質で、脳、心臓、腎臓、肝臓、骨格筋、平滑筋、脂肪組織、膵臓、副腎、胎盤など多くの重要臓器に広く分布している。最近の研究から、(P)RRはV-ATPaseのaccessory subunitであることが明らかとなった。V-ATPaseは主に細胞内のpHを調節する役割を持ち、外科的切除によって得...

第54回日本消化器病学会大会膵臓(腫瘍)2

膵癌FDG-PET陰性例の病理学的検討
佐々木 恵子(静岡がんセンター・病理診断科)
【目的】膵癌におけるFDG-PETの有用性については様々な検討が行われているが、PET陰性例についての検討は少なく、病理学的な検討はみられない。今回われわれはPET陰性膵癌の病理学的な特徴を明らかにし、FDGが集積されない原因を推測する。 【対象と方法】術前にPETを施行し、PET陰性を示した膵癌手術例のうち、高血糖の影響と考えられる症例を除外した18例を対象とし、病理学的所見(部位、大きさ、組織...

第54回日本消化器病学会大会膵臓(腫瘍)2

急性膵炎で発症した膵癌の臨床像の検討
港 洋平(がん・感染症センター都立駒込病院・消化器内科)
【目的】膵癌の多くは膵管狭窄・閉塞をきたすが、急性膵炎を発症することは少ない。今回、我々は急性膵炎で発症した膵癌の臨床像を検討した。【対象】1975年から2011年までの37年間で当院に入院し画像、病理組織、臨床症状などにより膵癌と診断した1504例を対象とした。【結果】1. 急性膵炎で発症した膵癌は18例で全体の1.2%であった。平均年齢は63.7歳(46-86歳)で、男性14例女性4例であった...

第54回日本消化器病学会大会膵臓(腫瘍)2

膵癌との鑑別が困難であった限局性膵管狭窄例の検討
長尾 健太(東京女子医大・消化器内科)
【背景】限局性膵管狭窄を来す症例は膵癌との鑑別が重要だが、鑑別に苦慮する症例もある。今回限局性膵管狭窄を認めた3症例について検討する。【症例1】70歳台 男性 膵体部嚢胞性病変の10mm→15mmへの増大、糖尿病の悪化認めた。腹部CT、MRIでは膵体部に10mmの主膵管狭窄と尾側膵管の拡張を認めた。EUSでは狭窄部に腫瘍性病変は指摘できなかった。ERCPでの細胞診でclass3であった。上皮内癌も...

第54回日本消化器病学会大会膵臓(腫瘍)2