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患者末梢血を用いたKRAS変異診断
山田 岳史(日本医科大学消化器外科)
【背景】切除不能大腸癌に対する抗EGFR抗体の果たす役割は大きく,KRAS変異診断は重要である.現在ERAS変異診断は外科的に切除された原発巣からサンプルをとるが,ここにいくつかの問題がある.(1)外科手術を行わない症例では生検標本を用いて解析を行うが,その信頼性は?(2)転移巣のKRAS statesは原発巣と一致しているのか?(3)KRAS野生型症例に対し,抗EGFR抗体を用いて治療を行ってい...

第99回日本消化器病学会総会大腸癌 診断

大腸癌における術前CRP値の予後予測因子としての意義
渋谷 雅常(大阪市立大学大学院腫瘍外科学)
【目的】近年,C-reactive protein(CRP)値が種々の固形癌で予後の指標として有用であることが報告されている.今回われわれは結腸・直腸癌症例における術前CRP値と臨床病理学的因子や予後との相関について検討した.【対象】2002年から2008年までに当科で手術が施行され術前CRP値が判明している大腸癌828例.ただし,術前に閉塞性腸炎を発症している症例や抗生剤投与を必要とするような明...

第99回日本消化器病学会総会大腸癌 診断

血清抗p53抗体陽性大腸癌における治癒切除後の長期経過―再発予測マーカーとしての問題点―
飯野 弥(山梨大学消化器,乳腺・内分泌外科)
【目的】大腸癌における血清抗p53抗体の術後の再発予測マーカーとしての有用性を検討する.【対象と方法】2008年7月より2010年8月の間に当科で治癒切除された大腸癌症例のうち,術前に血清抗p53抗体値が高値であった14例を対象とし,術後の血清抗p53抗体値の推移を検討した.血清抗p53抗体値の測定はMBL社のMESACUP anti-p53テストを用い,1.3U/ml以下...

第99回日本消化器病学会総会大腸癌 診断

大腸癌術後モニターリングにおける血清p53抗体の意義について
河原 秀次郎(慈恵医大柏病院外科)
【緒言】大腸癌術後のモニターリングとして血清CEAの測定が有用とされてきたが,2007年より血清p53抗体測定が健康保険の適応となり,その有用性に関する報告が散見される.しかし血清p53抗体の経時的な測定の意義に関する報告はない.われわれは再発所見がないにもかかわらず血清p53抗体値が高値で推移する症例を経験したので,血清p53抗体の術後経時的変化とそれに影響を及ぼす臨床病理学的因子の有無を検討し...

第99回日本消化器病学会総会大腸癌 診断

潰瘍性大腸炎における発がんリスクマーカーとしてのmiR-124aのDNAメチル化異常
板谷 優子(富山大学第三内科)
【背景・目的】潰瘍性大腸炎(UC)は長期経過中にColitis-associated cancer(CAC)を合併する.我々は,がん抑制作用を持つmicroRNAであるmiR-124aが,プロモーター領域のDNAメチル化異常により発現が制御され,慢性炎症を背景とした消化器がんで高頻度に不活化されていることを報告してきた.今回,UCの大腸粘膜におけるmiR-124aのDNAメチル化異常がCAC発症の...

第99回日本消化器病学会総会大腸癌 診断