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精巣腫瘍縦隔転移の診断にEUS‐FNAが有用であった1例
生山 裕一(飯田市立病院 消化器内科)
症例は40歳代、男性。2003年両側精巣腫瘍(セミノーマ)に対して両側高位精巣摘除術と後腹膜の所属リンパ節に照射を施行した。術後再発所見もなく経過観察としていたが、2008年に施行した胸腹部CTにて気管分岐部直下の食道背側に30×17mmのリンパ節腫大を認めた。PET‐CTにても同部位にFDG集積がみられたことから、精巣腫瘍のリンパ節転移や他の悪性腫瘍を考慮しEUS‐FNAを施行した。細胞診にてセ...

第051回甲信越支部例会

後腹膜線維症により腸閉塞・横行結腸軸捻転を呈した1例
沼野 史典(山梨県立中央病院 消化器内科)
症例: 95歳、男。主訴:嘔吐、腹痛。現病歴: 後腹膜線維症による水腎症、尿路感染症、前立腺肥大、および原因不明のネフローゼ症候群、diffuse large B cell lymphomaで当院泌尿器科、腎臓内科、血液内科に通院中であった。2011年4月腹痛、嘔吐のため当科受診。腹部単純レントゲン写真で、下行結腸より近位側の著明な拡張を認めた。CT検査では下行結腸中部に狭窄機転があり、S状結腸は...

第051回甲信越支部例会

高齢肝細胞癌患者に対する侵襲的治療の予後改善効果
高橋 俊作(新潟大学大学院 医歯学総合研究科 消化器内科)
 近年の社会背景を反映し、肝細胞癌(HCC)患者も高齢化している。侵襲的治療の高齢者に対する適応判断に明確な基準は無いが、積極的な治療により良好な経過を経ている高齢HCC症例を経験したので報告する。 症例は2001年の78歳時、HCV感染による肝硬変と診断された男性。2008年10月、S6に単発のHCCが初発し肝部分切除術を施行した。2009年2月以後、S6のHCC再発に対し経動脈的化学塞栓療法と...

第051回甲信越支部例会

除菌療法が著効した下咽頭MALTリンパ腫の1例
田中 泰裕(諏訪赤十字病院 消化器科)
症例は65歳、女性。主訴は健診目的。当院の健診、上部消化管内視鏡検査で右梨状陥凹付近の下咽頭に隆起性病変を認め、非拡大NBI観察ではbrownish areaとして認識された。生検でCentrocyte-Like cellの著明な浸潤とlymphoepithelial lesionを認めMALTリンパ腫と診断され、全身検索で他部位への浸潤はなく、Ann Arbor分類でStage1であった。尿素呼...

第051回甲信越支部例会

大動脈炎症候群を合併した潰瘍性大腸炎の一例
根布屋 悟(済生会)
症例は28歳女性、25歳時に左下腹部痛、血性泥状便が10行/日以上となり、近医でCFを受け、潰瘍性大腸炎UCと診断された。病変は直腸と盲腸にスキップしていた。プレドニゾロンPSL20mgで寛解導入されたが、PSLの漸減休薬後に再燃を繰り返した。3回目の再燃時に38℃台の発熱が出現、軽度の左頸部痛、背部痛を伴っていた。直腸およびS状結腸に活動期粘膜を認め、PSL30mgの投与にて解熱した。2ヵ月後P...

第051回甲信越支部例会

初発時より食道気管支ろうを伴った食道癌の一例
芦原 典宏(諏訪赤十字病院)
初発時より食道気管支ろうを伴った食道癌の一例諏訪赤十字病院 消化器科1)、外科2)、病理部3)芦原 典宏1)、進士 明宏1)、丸山 起誉幸2)、溜田 茂仁1)、上條 敦1)、太田 裕志1)、武川 建二1)、山村 伸吉1)、中村 智次3)症例は58歳男性。2か月前から咳嗽と嚥下困難が出現、近医で上部消化管内視鏡検査(以下EGD)を施行され胸部中部食道に3型腫瘍を認め、生検でCategory5、中分化...

第051回甲信越支部例会

大腸 SSA/P から発生したと考えられる粘膜内癌の1例
小畑 洋平(下越病院 消化器内科)
症例は70歳、女性。主訴は便秘。2012年3月の大腸内視鏡検査にて盲腸に豊富な粘液で覆われた褪色調の20mmの平坦隆起型病変を認め、病変の内部に 6mm と 4mm の発赤調の小隆起部を認めた。NBI拡大観察では平坦部分は腺管を取り巻く毛細血管は不明瞭で小型から中型の円形、類円形の腺管開口部が観察され過形成性の構造と推測された。2箇所の小隆起部は拡張した毛細血管を認め、その血管走行および Whit...

第051回甲信越支部例会

結核性腹膜炎を合併した腸結核の1例
仲村 太一(北信総合病院 消化器内科)
 症例は40歳代女性。フィリピン人。2010年大動脈炎症候群に対しBentall手術施行後,当院血管外科通院していた。2012年4月フィリピンにて腹痛,下痢,悪心,発熱あり,近医受診。腹部エコーで腹水を指摘された。4月11日血管外科定期受診時,腹部膨満とCRP5.1と異常値を認めた。腹部造影CTでは,著明な腹水と,脂肪,石灰化を伴う両側卵巣腫瘤,ダグラス窩腹膜の不整を認めた。腹水細胞診はclass...

第051回甲信越支部例会

急性膵炎を合併した好酸球性腸炎による十二指腸狭窄の 一例
品川 陽子(立川綜合病院 消化器センター 消化器内科)
症例は40歳男性。2型DMで近医通院中であった。腹痛で抗生剤処方されたが症状改善せず当科紹介となった。採血上、炎症反応高値と膵酵素上昇を認め、CTで膵頭部の腫大、膵周囲脂肪織濃度の混濁と十二指腸下行脚の浮腫を認めたため急性膵炎の診断で入院となった。上部消化管内視鏡(以下GIF)では十二指腸下行脚の発赤、浮腫及び粘膜生検で好酸球浸潤を認めた。末血で好酸球増多は認めなかった。アルコール多飲歴はなく、I...

第051回甲信越支部例会

Desmoplastic small round cell tumorの一例
貝梅 紘子(長野赤十字病院 消化器内科)
症例は23歳男性で、2012年4月に腹部膨満感と下痢を主訴に前医を受診し、右下腹部腫瘤と腹水を指摘され、当院紹介受診となった。診察上、右下腹部腫瘤を触知し、造影CTで胸膜腫瘤、多量の腹水、左右肝表面・膀胱直腸窩・大綱・結腸間膜などに腫瘤を認め、FDG-PETでは胸膜腫瘤、腹膜腫瘤、骨盤内腫瘤に集積を認めた。精査加療目的に入院となった。腫瘍マーカーはCA125 489.8U/ml、他、CEA,AFP...

第051回甲信越支部例会

4型大腸癌の1例
石田 剛士(山梨県立中央病院 消化器内科)
症例: 63歳、女性。 主訴: 左下腹部痛、 腹部膨満感。既往歴: 37歳、子宮頸癌のため放射線治療。 現病歴: 2012年1月中旬より左下腹部痛があり、その後腹部膨満感が悪化したため3月初旬某院受診。CTにてS状結腸から直腸Rsの壁肥厚および狭窄部より近位側の拡張を認め、同院入院。同院の大腸鏡検査時の狭窄部からの生検では、悪性所見は認められなかった。確定診断が得られないため、精査目的に当科に転院...

第051回甲信越支部例会

多発膵膿瘍に対し経乳頭的経鼻膵管ドレナージ術が奏功した一例
蔵野 宗太郎(JA長野厚生連 佐久総合病院 肝胆膵内科)
【症例】40歳代、女性。3週前より心窩部痛が出現し、2週前に近医を受診した。血液検査では白血球およびCRPの上昇を認めたが、血清アミラーゼは正常であった。USでは異常を指摘されなかった。抗生剤を処方されたが、症状が改善しないため近医を再受診した。CTにて膵頭部、体部、尾部に各々嚢胞性腫瘤を認め、一部にガス像を伴っていた。急性膵炎が疑われ、同日当科紹介入院となり、絶食、補液、抗生剤投与を開始した。第...

第051回甲信越支部例会