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検索結果は6件です。

動物腸炎モデルにおいて白血球除去療法の作用機序はCalcitonin Gene-Related Peptideに依存している
山崎 博(久留米大学内科学講座消化器内科部門)
【目的】白血球除去療法(LCAP)の作用機序について不明な点が多い。我々はデキストラン硫酸(DSS)による急性大腸炎ラットモデルにLCAPを施行し、LCAPがカルシトニン遺伝子関連ペプチド (calcitonin gene-related peptide ; CGRP)を誘導することで大腸粘膜血流を改善させることを報告した(Dig Dis Sci. 2010;55:596)。今回、LCAPの治療効...

第101回九州支部例会

培養肝癌細胞におけるsorafenibとプロテアソーム阻害薬の影響
本間 雄一(産業医科大学第3内科学)
【目的】切除不能肝細胞癌に対するsorafenibの有効性が確認されており、さらに他の分子標的薬であるbortezomibなどのプロテアソーム阻害薬(PI)も近年注目されている。Sorafenibは、血管新生を阻害し抗腫瘍効果を発揮することが報告されている。しかし、肝癌細胞に対する直接作用など詳細な機序については不明な点も多く、その解明が重要である。PIは、肝細胞内に異常な蛋白を蓄積させ、小胞体ス...

第101回九州支部例会

食道扁平上皮癌細胞と癌間質細胞における膜貫通型糖タンパクPodoplanin発現の意義
日高 元(九州大学大学院 消化器・総合外科)
【背景】Podoplanin(PDPN)は膜貫通型糖タンパクで、種々の扁平上皮癌の腫瘍先進部で発現し、癌における発現が浸潤、転移と関係することが報告されている。また、癌間質中の線維芽細胞(cancer-associated fibloblast: CAF)は、癌組織の構造や機能の調整役を担う。近年、肝内胆管癌と肺腺癌でPDPN発現陽性CAF症例は予後不良と報告されたが、癌へ及ぼす直接的な影響は未だ...

第101回九州支部例会

Trk(tropomyosin-related kinase)阻害剤は肝細胞癌株に間葉上皮移行(MET)を誘導する
安倍 満彦(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門)
【目的】肝細胞癌(HCC)に対して分子標的治療薬が導入されて数年が経過した。ただし、同薬が適応となる進行HCCに対する治療効果は決して満足いくものではない。肝硬変が背景にある状況では肝予備能の低下や再発が問題となり、様々な治療の後に治療抵抗性になる場合が多い。そこで、新たな分子標的薬の登場が期待されるが、現在までにsorafenibの効果を凌ぐ薬剤は報告されていない。今回我々は、HCCの悪性化に関...

第101回九州支部例会

障害肝の修復過程における微小環境は腫瘍結節の発育を促進する
椨 一晃(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学)
【目的】肝細胞癌は慢性肝炎や肝硬変を背景に発生するが、その炎症性発癌の分子機構は未だ明らかになっていない。今回我々は障害肝の修復過程における微小環境が腫瘍結節に及ぼす影響について検討した。【方法】1)8週齢のC57BL/6Jマウスにオリーブ油(対照群)または四塩化炭素1 ml/kg(肝障害群)を単回腹腔内投与し、その2日後にマウス肝癌細胞株Hepa1-6もしくは大腸癌細胞株SL4-GFP (5×1...

第101回九州支部例会

慢性炎症から発癌へ:消化管におけるmiRNA発現異常解析
松島 加代子(長崎大学消化器内科)
【目的】microRNA(miRNA)は18~25 塩基からなるnon-coding RNA で,主に3’非翻訳領域に相補的に結合し標的messenger RNAの翻訳阻害により蛋白発現を制御する.miRNA は組織特異的な発現パターンを示し,その発現異常は様々な疾患の発症や病勢に関与している.炎症性発癌をきたす種々の消化器疾患においてもmiRNA発現変動が大きく寄与している可能性があり,逆流性食...

第101回九州支部例会