セッション

検索結果は17件です。

膵動静脈奇形による消化管出血に対し、経動脈的コイル塞栓術を施行した一例
上條 祐衣(JA長野厚生連 佐久総合病院 内科)
【症例】60歳代男性。【主訴】腹痛、黒色便。【現病歴】4日間持続する黒色便を主訴に他院受診。上部、下部内視鏡を施行し異常を認めず、当院を紹介受診した。当院にてカプセル内視鏡を行ったが異常はなかった。4か月後に再度黒色便を認めたため、上部下部内視鏡再試行、腹部単純CT、腹部MRIを施行され、当院でカプセル内視鏡を再施行したが異常を認めなかった。膵管胆道からの出血除外のため、超音波内視鏡目的に当科へ紹...

第053回甲信越支部例会

肝膿瘍を契機に発見された上行結腸癌の一例
鳥居 旬(JA長野厚生連 篠ノ井総合病院 消化器内科)
症例は70歳女性.喘息と原因不明の正球性正色素性貧血で近医に通院していた.糖尿病の既往はなく,ステロイドは吸入のみで内服歴はない.2013年7月に3日間続く39℃台の発熱と悪寒戦慄,全身倦怠感を主訴に当科を受診した.受診時の身体所見は体温39.2 ℃,血圧96/71 mmHg,脈拍150 /分,胸部に異常所見は認めず,腹部では上腹部に圧痛を認めた.血液検査ではWBC 10700 /μl,CRP 2...

第053回甲信越支部例会

再燃の毎に壊疽性膿皮症の増悪を伴う潰瘍性大腸炎の1例
牧野 暁嗣(山梨県立中央病院 消化器内科)
症例:60歳代、男性。主訴:血便。既往歴:特記事項なし。現病歴:2011年12月、血便を主訴に前医受診。大腸鏡検査(CS)にて左側結腸に縦走潰瘍を認めたため、Crohn病を疑い5-ASA 3000 mg/day、prednisolone (PSL) 50 mg/dayにて加療開始した。その後も症状の改善なく、2012年1月6日当科紹介となった。CSにて直腸から肝彎曲部まで潰瘍を伴う浮腫状発赤粘膜を...

第053回甲信越支部例会

カプセル内視鏡検査が診断に有用であった血便発症の小腸悪性リンパ腫の1例
岡 怜史(山梨県立中央病院 消化器内科)
症例:70歳代、男性。主訴:血便。既往歴:C型慢性肝炎、心房細動(ワーファリン内服中)、脳梗塞、狭心症、大動脈弁・僧帽弁置換術。現病歴:2009年1月人間ドックで肝S3に突出する腫瘤を指摘され、当院紹介受診となった。肝細胞癌と診断とされ、2009年3月に当院外科にて肝部分切除術施行した。2011年1月肝S3に肝細胞癌の再発を認めRFAを施行し、以後再発なく通院中であった。2013年4月血便、貧血に...

第053回甲信越支部例会

中肝静脈血栓症を契機に急激な経過を辿ったBudd-Chiari症候群の一例
小玉 聡(長野赤十字病院 消化器内科)
症例は39歳男性。主訴は吐血。既往歴では1年前に検診にて胃静脈瘤を指摘されている。家族歴に特記事項無し。平成25年3月下旬、微熱、全身倦怠感を主訴に近医内科を受診し感冒と診断された。4月5日に吐血し、前医に搬送され、食道静脈瘤破裂に対しEVLによる止血処置が行われた。CT検査ではBudd-Chiari症候群が疑われ、肝不全を伴っていたため当科紹介となった。身体所見では肝性脳症2度、黄疸、腹部膨満、...

第053回甲信越支部例会

Mallory-Weiss症候群が診断の契機となった好酸球性食道炎の1例
坂 めぐみ(長野市民病院 消化器内科)
症例は30代男性。主訴は吐血。既往に卵アレルギーがある。また以前より頻繁に食道のつかえ感を自覚していた。某日飲酒後数回の嘔吐ののち血性嘔吐が見られたため当院受診し緊急上部消化管内視鏡検査が施行された。胃食道接合部2時方向の食道粘膜に裂創を認めたが明らかな胃粘膜の損傷はなく、Zeifer分類I型のMallory-Weiss症候群と診断した。PPI投与下に絶食入院とし,翌々日に2nd lookを行った...

第053回甲信越支部例会

留置9か月後に十二指腸ステントの破損を認めた膵鉤部癌の1例
松野 淳洋(信州大学 消化器内科)
症例:60 歳代女性。2012年9月中旬より悪心・嘔吐が出現したため前医を受診した。腹部CTで十二指腸水平部に狭窄を指摘され、上部消化管内視鏡検査でも同部位に狭窄を認めた。狭窄部からの生検病理組織はadenocarcinomaであった。9月下旬に当院を紹介受診し、施行したCT・MRI所見と前医生検結果から膵鈎部癌・十二指腸浸潤と診断した。画像上、上腸間膜動脈への浸潤が疑われたため、化学療法をおこな...

第053回甲信越支部例会

胆道出血を契機に見つかった胆嚢癌の1例
榎本 貴士(立川綜合病院 消化器センター内科)
症例は83歳の女性で発熱と息苦しさを認め近医を受診し、貧血と心雑音を認めたため精査目的に当院を紹介受診した。心エコーにて重度僧帽弁閉鎖不全症を認め、血液検査では貧血と肝胆道系逸脱酵素の軽度上昇を認めた。腹部造影CT検査で胆嚢の腫大と胆嚢底部に結石を認めた。胆嚢管~胆嚢頸部は拡張し胆嚢頸部は造影効果を示す結節性病変を認め、MRIで胆嚢頸部病変は拡散強調像で高信号を認め、胆嚢癌が疑われた。腫大した胆嚢...

第053回甲信越支部例会

酸性洗浄剤服用後の食道・胃狭窄性変化を経時的に観察しえた1例
張 高正(長岡赤十字病院 消化器内科)
【はじめに】酸性洗浄剤サンポール®服用後に食道入口部・幽門前部狭窄を来し、保存的加療を行っている1例を経験したので報告する。【症例】35歳男性。アルコール依存症にて精神科入院歴あり。平成25年3月より厚生施設に入所していた。6月13日、自殺企図で酸性洗浄剤サンポール®を500ml服用。同居者に発見され、当院救急外来受診。服用後、1時間以内...

第053回甲信越支部例会

Segmental arterial mediolysisが成因と考えられた脾動脈瘤破裂の1剖検例
根布屋 悟(済生会新潟第二病院 消化器内科)
手術などに伴わない脾動脈瘤破裂は、男性に多い動脈硬化によるものや、経産婦における成因不明の変化によるものなどが原因として考えられてきたが、近年segmental arterial mediolysis, SAMが注目されている。今回われわれは、ショック状態で搬送され、緊急CTで脾動脈瘤破裂と上腸間膜動脈近位部解離性動脈瘤を認め、急激な転機をたどった1例を経験し、剖検の機会を得た。症例は51歳、男性...

第053回甲信越支部例会

壊疽性膿皮症を伴った潰瘍性大腸炎の一例
水戸 正人(新潟大学医歯学総合病院 消化器内科)
【症例】50代男性【臨床診断】#1. 潰瘍性大腸炎(UC),#2. 壊疽性膿皮症,#3. 左頬粘膜癌【既往歴】2011年7月 血便で3週間入院(他院)【入院までの経過】2013年5月上旬 発熱出現。左前脛部の自発痛が出現し、徐々に腫脹。また、時期不詳だが、左後頸部、左背部にも同様の腫脹が出現し、排膿も認めた。5月下旬 発熱が持続するため、近所の総合病院を受診し、全身精査で頬粘膜癌と診断された。6月...

第053回甲信越支部例会

診断に苦慮した膵嚢胞性病変の1例
高岡 慎弥(山梨大学 医学部 第一内科)
症例は72歳、男性、大酒家。既往歴は気管支喘息。2012年1月中旬より心窩部痛が出現。2月下旬に前医受診、血液検査では膵酵素上昇、炎症反応上昇のいずれも認めなかった。腹部超音波検査、腹部造影CTでは膵頭部腫大と頭部背側に14mm大の嚢胞性病変を認めた。主膵管拡張は認めなかった。慢性膵炎に伴う仮性嚢胞を疑いERPを行うと主膵管に狭窄は認めず、頭部の主膵管から嚢胞が造影された。膵管が破綻して仮性嚢胞を...

第053回甲信越支部例会

脾門部動静脈瘻により門脈圧亢進症をきたし,塞栓術で改善した1例
沼野 史典(山梨大学 医学部 第1内科)
【緒言】今回我々は,脾動静脈瘻により門脈圧亢進症を来たし,塞栓術により軽快したと考えられる1例を経験したので,若干の考察を加えて報告する。【症例】79歳,男性【主訴】腹部膨満感【現病歴】1992年,C型慢性肝炎に対しインターフェロン(IFN)治療しSustained viral response(SVR)となり,以後肝機能は正常化していた。2013年4月,検診の上部消化管内視鏡 (EGD)にて食道...

第053回甲信越支部例会

閉塞性黄疸で発症した十二指腸Burkittリンパ腫の1例
熊谷 和樹(済生会新潟第二病院 消化器内科)
近年、十二指腸原発濾胞性リンパ腫が注目され報告例も増えている。一方、十二指腸Burkittリンパ腫の報告は稀である。閉塞性黄疸を来たしたリンパ腫の報告は少なく、閉塞機転の多くは腫大したリンパ節による胆道狭窄であり、十二指腸腫瘤による乳頭部狭窄の報告は少ない。またリンパ腫初発症状としての閉塞性黄疸も稀である。症例は79歳男性。4,5日前から右季肋部痛、発熱が出現した。近医で黄疸を指摘され、腹部超音波...

第053回甲信越支部例会

鑑別困難な回腸輪状潰瘍の1例
山田 沙季(済生会新潟第二病院 消化器内科)
小腸腸間膜付着側の縦走潰瘍あるいは小潰瘍の縦走配列はクローン病に特異性の高い所見である。小腸輪状潰瘍の鑑別にはクローン病の他に結核、虚血、NSAIDsなどが挙げられる。今回われわれは、イレウスを来たした小腸癌と診断し、外科切除の結果、終末回腸に高度狭窄を来たした輪状潰瘍と、その口側回腸腸間膜付着側に不整型小潰瘍が縦走配列を示す症例を経験した。症例は40歳代、男性。介護職で高齢者との接触多い。家族内...

第053回甲信越支部例会

WDHA症候群を呈したVIP産生膵内分泌腫瘍の1例
三宅 望(新潟市民病院消化器内科)
症例は30歳代、男性。主訴は水様下痢、体重減少、筋力低下。現病歴では5ヶ月前から下痢症状出現、増悪。近医にて内服治療を受けるも軽快せず当科紹介。外来腹部CTにて膵腫瘍、多発肝転移腫瘍を認め精査加療目的に入院。臨床所見、血液生化学所見からは血管作動性腸管ポリペプチド(以下VIP)1210pg/ml と高値を示し、VIP産生腫瘍による水様下痢低カリウム血症無胃酸症候群(以下WDHA)症候群が疑われた。...

第053回甲信越支部例会

膵仮性嚢胞内出血をきたしたアルコール性慢性膵炎の一例
萩本 聡(糸魚川総合病院)
【症例】63歳男性。【主訴】左季肋部痛と左背部痛。【現病歴】15年前にアルコール性慢性膵炎と診断され、4年前に膵尾部の膵石及び膵仮性嚢胞を指摘されたが、その後も断続的に飲酒を続けていた。本年5月に腹部CTにて膵仮性嚢胞の増大を認め、以降は断酒を行うも、その2ヶ月後に左季肋部痛と左背部痛を生じたため入院となった。入院時の腹部CTでは、膵仮性嚢胞は出血によりさらに増大し、腹部ドップラーエコーにて嚢胞内...

第053回甲信越支部例会