- 腹膜播種を伴う胃癌症例に対する外科切除の意義
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寺島 雅典(静岡がんセンター・胃外科)
【はじめに】他に非治癒因子を有さない腹膜転移陽性胃癌に対して原発巣切除が行われることもあるが、その意義に関しては不明である。今回、腹膜転移以外に非治癒因子を有さない胃癌患者における、原発巣切除の意義を明らかにすることを目的に以下の検討を行った。【対象および方法】過去6年間に当院にて外科的切除もしくは化学療法を行った前治療歴のない腹膜転移陽性胃癌287例中、他に非治癒因子を有さない148例(男女比9...
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腹膜播種を伴う胃癌に対する治療の問題点と戦略
- 腹膜播種を有する胃癌に対する腹腔内化学療法を併用した集学的治療
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滝口 伸浩(千葉県がんセンター・消化器外科)
【目的】高度進行胃癌の治療成績は、新規抗癌剤の開発によりMSTが13ヶ月にまで延長した。一方、根治切除不能胃癌の手術意義については、姑息手術は病状コントロールとして位置づけることができるが、減量手術については明確な結論はない。とくに播種を合併したStageIV胃癌に対しては、卵巣癌を参考として腹腔内化学療法の意義を含めて、切除の意義を検討する必要がある。fStageIV(13版)症例を対象に術前(...
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腹膜播種を伴う胃癌に対する治療の問題点と戦略
- 当院における腹膜転移症例に対する治療の現状
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後藤 昌弘(大阪医大・化学療法センター)
【背景】胃癌腹膜転移症例の予後は不良であり,手術を施行する意義は不明である.一方化学療法に関しては様々な薬剤開発により予後は確実に改善しつつある.今回我々は,ここ最近の当院における腹膜転移症例に対する治療をretrospectiveに検討した. 【目的】当院における腹膜転移を有する胃癌患者の手術意義を検討する.【対象と方法】2004年1月から2008年12月までの5年間に当院一般消化器外科にて手術...
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腹膜播種を伴う胃癌に対する治療の問題点と戦略
- CY1P0胃癌の分子・病理学的特性からみた治療戦略
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八代 正和(大阪市立大・腫瘍外科学)
【目的】腹腔洗浄細胞診(CY)は胃癌病期進行度分類の一因子であり、CY1P0(腹腔細胞診陽性・腹膜播種陰性)はP1(腹膜播種陽性)と同様にStage IVに分類される。しかしながらCY1P0例には長期生存例が存在し、全てが腹膜播種再発をきたすわけではないことから、CY1P0症例の治療方針は一定の見解が得られていない。今回CY1P0症例を分子病理学的に検討し、予後に関与する因子や治療戦略を検討した。...
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腹膜播種を伴う胃癌に対する治療の問題点と戦略
- 胃癌腹膜播種に対するthrombospondin 1 (THBS1)発現を指標とした個別化治療への展開
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栗田 信浩(徳島大・消化器・移植外科)
目的: 胃癌腹膜播種症例に対する化学療法における効果・予後予測因子としてTHBS1発現の意義と個別化治療の可能性を検討した。方法 Responder analysis: 胃癌腹膜播種18 例に対し、S-1併用paclitaxel(PTX) 腹腔内投与第I相試験を行った。regimenはS-1 (80-120 mg) 14日、 day 1, 14にPTX (Dose: 40 - 100mg/m2) ...
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腹膜播種を伴う胃癌に対する治療の問題点と戦略
- 胃癌腹膜播種に対するS-1+Docetaxel術前化学療法と手術のタイミング
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掛地 吉弘(九州大大学院・消化器・総合外科学)
【背景】新規抗癌剤により生存期間の延長が認められるようになり、腹膜播種に対する集学的治療の効果が期待されている。【目的】腹膜播種における審査腹腔鏡の診断的有用性を明らかにし、S-1+Docetaxel療法の有用性と効果的な手術のタイミングを明らかにする。【方法と結果】1)S-1+biweekly DOC化学療法の効果発現までの時期:進行胃癌35例を対象とした臨床第II相試験で、S-1+Doceta...
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腹膜播種を伴う胃癌に対する治療の問題点と戦略
- 胃癌腹膜播種に対するS-1併用Docetaxel腹腔内投与の多施設第I/II相臨床試験と今後の治療戦略
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木下 淳(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科, 胃癌腹膜播種研究会)
【目的】今回、我々は胃癌腹膜播種症例に対する S-1併用Docetaxel (DTX) 腹腔内投与の多施設第I/II試験を実施したので報告する。【方法】腹膜播種を伴う高度進行胃癌を対象として、全例に審査腹腔鏡を実施し、肉眼的、病理学的に腹膜播種が証明されている事を適格基準とした。S-1 80mg/m2を2週投与2週休薬し、DTXをday1、day15に腹腔内投与(1コース4週)し、2コース終了後に...
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腹膜播種を伴う胃癌に対する治療の問題点と戦略
- 腹膜播種を伴う胃癌に対するS-1+Paclitaxel経静脈・腹腔内併用療法
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石神 浩徳(東京大附属病院・外来化学療法部)
腹膜播種を伴う胃癌に対するS-1+Paclitaxel経静脈・腹腔内併用療法および奏効例に対する胃切除の治療成績について報告する。【対象】P1またはCY1初発胃癌80例。【方法】審査腹腔鏡によりP1またはCY1を確認した後、胃切除は施行せず、腹腔ポートを造設した。S-1+Paclitaxel経静脈・腹腔内併用療法を施行し、原則として肉眼的根治が望める状態にまで奏効した症例を手術適応と判断した。その...
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腹膜播種を伴う胃癌に対する治療の問題点と戦略
- 胃癌播種性病変に対するCisplatinを用いた胃切除術後・腹腔内温熱化学療法
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持木 彫人(群馬大大学院・病態総合外科学)
胃癌治療は近年、早期胃癌に対する低侵襲手術や進行胃癌に対する全身化学療法など大きな進歩が見られるが、腹膜播種性病変の根治はきわめて困難であり、胃癌の予後を左右する大きな因子となっている。我々の臨床試験の目的は、腹膜転移陽性症例に対して、胃切除後腹腔内に抗癌剤を投与し、温熱を加え播種巣の制御を試みることである。【対象・方法】播種もしくは腹水細胞診が術中病理診断で確定された症例を対象とした(Lyon ...
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