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検索結果は9件です。

GISTの診断と治療の進歩
土井 俊彦(国立がん研究センター東病院・消化管内科)
消化管間質性腫瘍(GIST)の診断と治療は、この10年で大きく変化した。特に、imatinibによる“patient Zero”の報告は、GISTの治療概念を大きく変化させた。GISTの病態・原因にcKIT分子が大きく関与し、診断、治療、予後について遺伝子診断に基づく治療体系が確立されてきた。また、創薬においても、imatinib、sunitinib、regorafenibやmTOR阻害剤、PI3...

第54回日本消化器病学会大会消化管GIST治療の進歩と長期予後

経過観察中に増大傾向を認めた無症状胃SMTに対する外科切除意義
宮崎 安弘(大阪大・消化器外科)
【背景】GIST診療ガイドラインにおける胃粘膜下腫瘍(SMT)の治療方針では,無症状かつ生検陰性で腫瘍径2cm未満,あるいは腫瘍径2~5cmでEUS-FNAB未施行かつ悪性所見がないものに対しては,年1~2回程度の経過観察が勧められている.一方,無症状ながらも経過観察中に腫瘍径の増大傾向を認める症例(以下,増大例)は相対的手術適応とされ,鏡視下手術を含む外科切除がオプション治療として記載されている...

第54回日本消化器病学会大会消化管GIST治療の進歩と長期予後

EUS-FNAによるGISTの早期診断早期治療の取り組み
赤星 和也(麻生飯塚病院・消化器内科)
【目的】GIST早期診断早期治療におけるEUS-FNAの臨床的有用性の検討。【方法】当院のGIST診療のアルゴリズムでは、内視鏡的に粘膜下腫瘍と診断された病変にはまず一次検査としてEUSを施行し、脂肪腫、のう胞、明らかな迷入膵と診断された病変は経過観察を、1cm以上の低エコー充実性腫瘤と診断されたものには、二次検査としてEUS-FNAを施行し、GISTであれば外科的切除またはイマチニブ投与を、その...

第54回日本消化器病学会大会消化管GIST治療の進歩と長期予後

GISTにおけるruptureは予後に影響を与える因子か?
地口 学(横浜労災病院・消化器病センター, 明神台クリニック)
【背景】GISTは腹膜再発の頻度が高く、ruptureの有無は臨床成績を左右する重要な因子である(Takahashi, Joensuu)。しかし、頑健な被膜を持たないGISTのruptureを肉眼的に判断するのは容易ではなく、また、術中損傷など暴露時間の短いruptureの扱いも不明である。【対象と方法】当院で外科切除を行い術後5年以上経過するGIST51例のうち、肉眼的rupture(疑いも含む...

第54回日本消化器病学会大会消化管GIST治療の進歩と長期予後

胃GIST当院切除例におけるmodified-Fletcher分類、Contour mapによる再発リスクの検証
後藤田 直人(国立がん研究センター東病院・上腹部外科)
【背景】GISTのリスク分類としてはFletcher分類、Miettinen分類などが用いられているが、昨年EJSOよりGISTの原発臓器、破裂の有無などをリスク因子として加味されたmodified-Fletcher分類(MF分類)、さらに再発率を予測するContour mapもLancet Oncologyより報告された。【目的】新しいGISTリスク分類による再発率予測の妥当性について当院切除例...

第54回日本消化器病学会大会消化管GIST治療の進歩と長期予後

切除不能・転移性GISTに対するイマチニブ治療:長期治療の耐容性と生存成績
神田 達夫(新潟大・消化器・一般外科)
【背景と目的】チロシン・キナーゼ阻害薬イマチニブは切除不能・転移性GIST患者の予後を改善したが、その長期の耐容性や生存に関するデータは乏しい。日本人GIST患者におけるイマチニブ治療の長期成績を明らかにする。【研究デザイン】単一施設における前向き観察研究。【患者と治療】2001年12月から2009年12月までに70名の切除不能・転移性GIST患者が登録され、新潟大学医歯学総合病院でイマチニブ治療...

第54回日本消化器病学会大会消化管GIST治療の進歩と長期予後

進行・転移性GISTに対するイマチニブ治療の長期予後について
澤木 明(名古屋第二赤十字病院・消化器内科)
【目的】イマチニブおよびスニチニブによる薬物治療が進行・転移性GISTの予後を大きく改善させたことは周知の事実である。長期間イマチニブが有効である症例も報告されていることから、イマチニブの長期有効例の臨床的な特徴を明らかにする目的で後方視的な検討を行った。【方法】当院の消化器内科または薬物療法科で、2011年4月から2012年2月までにGISTに対する薬物治療をおこなった進行・転移性GIST50例...

第54回日本消化器病学会大会消化管GIST治療の進歩と長期予後

根治切除不能・再発GISTの治療における外科的介入の意義
豊川 貴弘(馬場記念病院・外科)
【はじめに】イマチニブの登場により根治切除不能・再発GISTに対する治療成績は飛躍的に向上したが,外科的介入の意義は明らかにされていない.当科ではR0切除が可能なもの,イマチニブの部分耐性症例に対して積極的に手術を行ってきた.【対象と方法】1993年5月から2010年12月までに当院および大阪市立総合医療センターで診断されたGIST症例135例中,切除不能・再発GIST を23例経験し,イマチニブ...

第54回日本消化器病学会大会消化管GIST治療の進歩と長期予後

GISTに対するグルコース連結光感受性物質を用いた新規光線力学的治療の基礎的検討
田中 守(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学)
【目的】GISTは2cm以上のものは外科的切除がなされるが,2cm以下のものは臨床現場では経過観察されることが多い.しかし,2cm以下でも他臓器に転移をきたした報告もあり,有効な治療法の確立が望まれる.GISTはPET検査で陽性を示すように高効率に糖を取り込むことから,糖鎖連結抗腫瘍薬がGIST細胞に選択的に取り込まれる可能性が高い.光線力学的治療は,光感受性物質の腫瘍組織への特異的な集積と特定波...

第54回日本消化器病学会大会消化管GIST治療の進歩と長期予後