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坪内 博仁(鹿児島市立病院)
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第55回日本消化器病学会大会再生医学研究の現状と展望

脂肪組織由来間質細胞を用いた肝硬変に対する肝再生療法実用化への基礎的検討
酒井 佳夫(金沢大・消化器内科)
【目的】生体内に元来存在する間葉系幹細胞は多分化能,臓器修復再生能を有し,再生療法開発への応用が期待される.脂肪組織は採取アクセスがよく,かつ間質には間葉系幹細胞が豊富に含まれる.今回,マウス肝硬変モデルを用いて,脂肪組織由来間質細胞の経脾経門脈的投与による肝再生療法の有用性に関する基礎的検討を行った.【方法】脂肪組織由来間質細胞は,GFPトランスジェニックマウスの皮下脂肪組織より間質細胞を分離,...

第55回日本消化器病学会大会再生医学研究の現状と展望

ヒト初代肝細胞/線維芽細胞複合シートが創造する第二の肝臓
堺 裕輔(長崎大大学院・移植・消化器外科学)
【目的】肝硬変の重症例や遺伝性肝疾患に対しては肝移植が唯一の根治療法であるが,日本での肝移植は生体部分肝移植が大半を占める.低侵襲な医療への転換が期待されているものの,代替法である肝細胞移植は生着細胞数が少なく,依然として肝再生技術として確立されていない.本研究では,新しい肝細胞移植法として細胞シート工学に着目し,ヒト初代肝細胞/線維芽細胞複合シートによる異所性肝組織構築を目的とした.
【方...

第55回日本消化器病学会大会再生医学研究の現状と展望

脱細胞化骨格を用いた再生医療実現化プラットフォームの創生
八木 洋(慶應義塾大・一般消化器外科)
iPS技術の再生医療実現化を目指した研究の発展はめざましく,角膜・神経・心筋細胞など臨床試験段階の分野も示されつつある.しかしながら更なる重症疾患治療実現化のために現在臓器移植に頼らざるを得ない腹腔内臓器分野への展開には,実質・管腔臓器そのものが持つ複雑な構造的・機能的特徴が高い障壁となっている.我々がこれまで示してきたように脈管をアクセスとして利用し,構成細胞を除去した骨格を細胞生着の足場として...

第55回日本消化器病学会大会再生医学研究の現状と展望

肝前駆細胞を用いた効率的な肝細胞,胆管上皮細胞分化誘導の可能性
北出 光輝(奈良県立医大・消化器・内分泌代謝内科)
【目的】我々はこれまでにMETおよびEGFRが独立したシグナルを介して肝前駆細胞(HPC)分化に重要な役割を果たしていることを報告してきた.今回は,conditional knockout modelを用いて各シグナルの役割につき解析を加え,効率的な肝細胞 (HC),胆管上皮細胞 (BEC) 分化誘導の可能性について検討した.【方法】HPC細胞株はMetfl/flおよびEgfrfl/flマウス肝よ...

第55回日本消化器病学会大会再生医学研究の現状と展望

iPS細胞が死滅し肝細胞が生存する培地
富澤 稔(国立下志津病院・消化器内科)
【目的】iPS細胞から肝細胞を分化誘導する際,iPS細胞が残存する可能性は否定できない.そのためiPS細胞が死滅し肝細胞のみが生存する培地の開発が必要である.肝細胞は解糖系,尿素サイクル等の一連の酵素群を有する.ブドウ糖,アルギニンを除き,それぞれの基質であるガラクトース,オルニチンを添加した培地(hepatocyte selection medium, HSM,特許第4759723号)で培養する...

第55回日本消化器病学会大会再生医学研究の現状と展望

細胞シート工学を用いた消化器領域における再生医療
大木 岳志(東京女子医大・消化器外科, 東京女子医大先端生命医科学研究所)
MITの高分子化学者であるLanger とHarvard大学の小児外科医であるVacantiらが提唱したTissue engineeringは, 細胞の足場(Scaffold)材料として生分解性高分子を成形したものを用いて, 足場に細胞を播種させ生体内に移植することで新たな組織を構築する手法である.それに対して我々は足場を用いずに組織を構築する細胞シート工学を提唱してきた. 温度応答...

第55回日本消化器病学会大会再生医学研究の現状と展望

短腸症候群患者に対する小腸再生伸長術 ―その臨床応用に向けて―
上野 富雄(山口大大学院・消化器・腫瘍外科学)
【背景・目的】ブタ小腸粘膜下層(SIS)と骨髄間葉系幹細胞(MSC)を併用した消化管再生医療の研究を進め,短腸症候群(SBS)患者の治療目的に,小腸再生伸長術を発案し,前臨床研究を行っている.これまでの成果を報告する.【方法・結果】SISは成長・増殖因子を含有したまま脱細胞化された小腸粘膜下組織である.SISによる小動物消化管壁全層欠損修復では,粘膜上皮,平滑筋細胞,神経の再生を確認した.再生部の...

第55回日本消化器病学会大会再生医学研究の現状と展望

肛門機能の再生・再建を目指した基礎研究の成果
西澤 祐吏(香川大・消化器外科, 京都大再生医科学研究所)
【背景】肛門機能障害に対しては様々な治療法が施行されてきたが,高度な肛門機能障害に対しては最終手段として人工肛門が造設される.肛門機能再生・再建に関する確立された治療法は無く,人工肛門に関しては患者QOLの観点から,管理・整容性・精神的な問題は無視できなくなっている.我々が進めている再生医療・移植医療を用いた新たな肛門機能障害に対する治療法コンセプトに関する基礎研究の成果を報告する.【方法1】in...

第55回日本消化器病学会大会再生医学研究の現状と展望

消化器外科手術に伴う難治性皮膚瘻に対する組織再生医療の臨床応用
水島 恒和(大阪大・消化器外科)
本邦,海外ともに消化管手術後に生じる腹腔内膿瘍,縫合不全などの合併症発生頻度は約2%と決してまれではない.これらの病態の大半は,保存的治療や一時的な人工肛門造設などにより治癒しうる.しかし,時として創傷治癒遅延により,難治性皮膚瘻となり,患者のQuality of Lifeを著しく低下させる.近年,幹細胞を用いた組織再生医療に対する期待が高まり,種々の疾患において臨床応用に向けての試みが行われてい...

第55回日本消化器病学会大会再生医学研究の現状と展望